コンステレーションは予想上回る決算も、株価は冴えない反応=米国株個別
コロナビールのコンステレーション・ブランズ<STZ>が取引開始前に6-8月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ビールが金額、出荷量とも伸びた。通期のガイダンスも公表し、1株利益の予想レンジの上限を上方修正するなど決算は堅調な内容だった。
しかし、株価は冴えない反応。ビール部門での、卸売から小売への流通量を示すディプリーション量が予想ほど伸びていなかったことがネガティブに捉えられている模様。また、通期1株利益の予想レンジ上限の上方修正についても、四半期利益の上振れに比べれば、この引き上げ幅は小さいとの指摘も出ている。
アナリストからは「第2四半期にビールの増収増益を達成したが、ディプリーションに対する事前予想が高過ぎたこともあり、8.9%増という数値が軽く見られることが懸念される。また、第2四半期の1株利益が大幅に改善したにもかかわらず、通期は予想レンジ上限を緩やかに引き上げるに留まっていることから、ガイダンスでは、売上高と純利益のトレンドが以前の想定よりも、減速する可能性がある」との指摘も出ていた。
(6-8月・第2四半期)
・既存事業1株利益(調整後):3.17ドル(予想:2.81ドル)
・既存事業売上高:26.6億ドル(予想:25.1億ドル)
ビール:21.4億ドル(予想:20.1億ドル)
ワイン・スピリッツ:5.16億ドル(予想:5.02億ドル)
・粗利益率(調整後):51.7%(予想:51.2%)
・ビール出荷量:12.1%増
・ビールのディプリーション量:8.9%増(予想:9.2%増)
・ワイン・スピリッツ出荷量:0%
・ワイン・スピリッツのディプリーション量:2.2%減(予想:2.7%減)
(通期見通し)
・既存事業1株利益(調整後):11.20~11.60ドル(従来:11.20~11.50ドル)(予想:11.20ドル)
・FCF:13~14億ドル(予想:13.2億ドル)
・ビール事業売上高:8-10%増(従来:7-9%増)
(NY時間14:17)
コンステレーション<STZ> 232.86(-3.09 -1.31%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美