アンジェス---営業外収益及び特別損失の計上
アンジェス<4563>は10月31日、2022年12月期第3四半期連結累計期間(2022年1月-2022年9月)において、営業外収益及び特別損失を計上することを発表。
同社は、日本医療研究開発機構(AMED)より採択された創薬支援推進事業「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発」に関する委託研究開発契約に基づき、当該開発費に対し助成金を受けている。同契約に基づき、AMEDより既に入金が行われていたが、2021年度分については、同契約の適正な執行確保のための検査が2021年12月期連結会計年度末で未確定であったことから前受金に計上していた。当第3四半期連結累計期間において、2021年度分についての確定検査結果通知を受領したことから、当該年度委託研究開発費を前受金から営業外収益に振替、補助金収入として1.18億円を計上。
また、同社と共同開発契約を締結しているカナダのVasomune Therapeuticsが、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)を標的とする同社の主要な候補薬であるAV-001の継続的な開発のため、カナダ政府及び米国国防総省より補助金を受領し、同社開発費用の分担に応じて獲得した補助金を補助金収入として2.51億円計上。この結果、補助金収入総額は3.69億円となる。
特別損失の計上は、同社が保有する固定資産について、投資額と投資期間全体を通じた回収可能額について比較検討した結果、「医薬品開発ビジネス」の固定資産につき 1.04億円を減損損失(特別損失)として計上。
また、同社が保有する投資有価証券について、簿価に比べて時価が著しく下落したため、減損処理による投資有価証券評価損6百万円を計上。
2022年度の業績見通しについては、営業外収益としている新型コロナウイルス感染症ワクチン開発助成金の計上認識時期が一部来年度に持ち越される可能性があり、現時点で2022年度の収益としての算出が困難であるため、通期の業績予想は開示を見合わせる。
《SI》