ダウ平均は小幅高 IT・ハイテク株への買いは続く=米国株前半

市況
2023年3月31日 1時30分

NY株式30日(NY時間12:18)

ダウ平均   32747.63(+30.03 +0.09%)

ナスダック   11999.16(+72.92 +0.61%)

CME日経平均先物 28000(大証終比:+200 +0.72%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は小幅高。序盤は前日の流れを引き継ぎ買い先行で始まった。ダウ平均は一時188ドル高まで上昇したものの、その後は戻り売りも出て伸び悩む動きが見られている。ただ、IT・ハイテク株への買いは続いており、ナスダックは堅調に推移している。

米金利のピークが近く、金融不安もさらに緩和されるとの期待から、株式市場は上昇が続いている。銀行の流動性問題に関しては、2008年の金融危機時のサブプライムローンとは問題の質が違い、FRBや米連邦預金保険公社(FDIC)といった米金融当局が対処可能と見ているようだ。

そのような中で先行き警戒感は3月の低水準に後退。恐怖指数としても知られるCBOEボラティリティ・インデックス(VIX)は一時18台まで低下。3月に19で始まり、銀行問題の浮上で月の半ばには30台まで上昇していた。投資家は市場の混乱は最悪期を脱したとの見方を強めているようだ。

また、FRBは否定しているものの、市場は年内の利下げシナリオを織り込む動きを見せる中、IT・ハイテク株など成長株が買われている。

「市場のセンチメントは比較的良好で、金融セクターがもたらした最近の混乱にもかかわらず、投資家の信頼感は高いままだ。FRBがハト派的に転じるという見通しにより、投資家はリスク許容度を高め、四半期末を目前に株価を上昇させる良い口実になっている」といった声も聞かれる。

一方、「現在の上昇はあくまで、行動よりも期待で成り立っている。FRBが投資家を失望させた場合はボラティリティが再び高まる」との警告も出ている。その意味では今後発表される雇用、インフレ、生産などのハードテータや景況感、信頼感といったソフトデータの結果を待ちたいところのようだ。

明日はFRBが参照しているインフレ指標である2月のPCEデフレータが発表される。FRBが最も注目しているコアPCEデフレータは前月比で0.4%上昇、前年比では4.7%の上昇が予想されている。1月からは減速したとはいえ、FRBの物価目標2%を遥かに上回る水準。また、パウエル議長が注目している「スーパーコア」と呼ばれる住宅を除くコアサービス指数も前月比0.4%上昇し、前年比では4.8%の上昇が見込まれている。

チャールズ・シュワブ<SCHW>が反落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価も従来の99ドルから68ドルに引き下げた。同アナリストは7年前にカバレッジを開始したが、今回初めて引き下げた。

百貨店のコールズ<KSS>が上昇。キングスベリーCEOが202万ドル分の自社株を購入したことが明らかとなった。米証券取引委員会(SEC)への提出書類によると、3月29日に平均価格21.82ドルで9万2500株を購入。

動画配信の受信機器やプラットホームを手掛けるロク<ROKU>が、同社の取締役会が従業員の6%にあたる約200人の人員削減計画を承認したと発表。株価は上昇して始まったものの、直ぐに戻り売りに押され下げに転じている。

チャールズ・シュワブ<SCHW> 52.38(-2.83 -5.13%)

コールズ<KSS> 23.04(+0.99 +4.49%)

ロク<ROKU> 60.39(-3.52 -5.51%)

アップル<AAPL> 161.99(+1.22 +0.76%)

マイクロソフト<MSFT> 282.87(+2.36 +0.84%)

アマゾン<AMZN> 102.17(+1.92 +1.92%)

アルファベットC<GOOG> 101.22(-0.68 -0.67%)

テスラ<TSLA> 195.66(+1.78 +0.92%)

メタ・プラットフォームズ<META> 207.48(+2.13 +1.04%)

AMD<AMD> 98.25(+2.16 +2.25%)

エヌビディア<NVDA> 272.84(+3.00 +1.11%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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