ユーロ週間見通し:下げ渋りか、日銀緩和継続予想は支援材料に

通貨
2023年4月15日 14時22分

■強含み、ECBによる追加利上げの可能性高まる

今週のユーロ・ドルは強含み。一時1.1076ドルまで買われる場面があった。ドイツ、ベルギーの中央銀行総裁が追加利上げを支持していること、米国金利の先高観は後退していることから、リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いは縮小した。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が「基調的なインフレの圧力は引き続き強い」と指摘したこともユーロを支援した。取引レンジ:1.0831ドル-1.1076ドル。

■底堅い値動きか、米景気減速懸念でユーロ売り抑制も

来週のユーロ・ドルは底堅い値動きか。インフレ緩和の思惑はあるものの、米国経済の先行き不透明感は消えていないため、年内利下げ観測は後退していない。一方、欧州中央銀行(ECB)は5月の次回理事会で0.5ポイントの追加利上げを決定する可能性があるため、リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.0850ドル-1.1150ドル

■堅調推移、日欧金利差拡大を想定したユーロ買い強まる

今週のユーロ・円は堅調推移。昨年11月以来となる147円台前半まで上昇した。欧州中央銀行(ECB)は5月の次回理事会で0.5ポイントの追加利上げを決定する可能性があるが、日本銀行は新総裁就任後も現行の金融緩和策を当面維持する方針を明らかにしており、日欧金利差の拡大を想定したユーロ買い・円売りが優勢となった。取引レンジ:143円81銭-147円16銭。

■下げ渋りか、日銀緩和継続予想は支援材料に

来週のユーロ・円は下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)は次回理事会で0.50ポイントの追加利上げを決める可能性があるため、ユーロは売りづらい。ユーロ圏の経済指標に堅調な内容が引き締め政策を後押ししよう。新体制の日本銀行は緩和政策を堅持するとみられており、米ドル・円相場に大きな動きがない場合、ユーロ・円は下げ渋る見込み。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・21日:S&Pグローバル4月製造業PMI(3月:47.3)

・21日:S&Pグローバル4月サービス業PMI(3月:55.0)

予想レンジ:145円00銭-149円00銭

《FA》

提供:フィスコ

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