株価指数先物【寄り前】 ショート優位のなか、イベント通過後の反発を想定したロングのタイミングを見極める
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 33090 -230 (-0.69%)
TOPIX先物 2293.5 -11.0 (-0.47%)
シカゴ日経平均先物 33120 -200
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
5日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。中国の6月のサービス業購買担当者景気指数(PMI)が1月以来の低水準だったほか、欧州では6月のユーロ圏総合PMI(改定値)が昨年12月以来となる50を下回るなど、景況感が一段と悪化するとの懸念が高まった。また、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、7月会合で利上げを決める予想通りの内容と受け止められた。S&P500業種別指数はメディア、公益事業、自動車・同部品が上昇した一方で、素材、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレルが下落した。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比200円安の3万3120円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比90円安の3万3230円で始まり、開始直後に付けた3万3240円を高値に下落幅を広げ、一時3万2960円と節目の3万3000円を下回る場面も見られた。売り一巡後は3万3000円を上回って推移したものの、米国市場の取引時間中は3万3000円~3万3140円処で保ち合い、3万3090円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、利食い優勢の展開になりそうだ。FOMC議事要旨については7月の会合で利上げ再開の確率が高まる内容だったが、市場参加者の間では概ね織り込まれていると考えられる。ただし、米国市場は祝日明けで市場参加者が限られていたほか、週末に6月の雇用統計の発表を控えていることもあり、買い意欲は乏しかったとみられる。
日経225先物はナイトセッションで節目の3万3000円を一時割り込んだことで、同水準での攻防になろう。25日移動平均線は3万2880円まで切り上がってきており、同線によるサポートを確認することになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万2875円~3万3250円辺りのレンジを想定する。ボリンジャーバンドは足もとでバンドが収斂してきており、25日線を割り込んでくるようだと、-1σが位置する3万2250円辺りが意識されやすい点には注意が必要だろう。
また、国内要因では明日のパッシブ型ETFの決算での分配金捻出のための売り需要が警戒されやすい。節目の3万3000円から25日線水準での押し目狙いのロングも、やや慎重にさせる可能性がある。ETFの決算は翌週10日がピークとなることから、不安定な推移をみせてくるようだと、ショートを仕掛けてくる動きなども強まるだろう。イベント通過後の反発を想定したロングのタイミングを見極めるスタンスになりそうだ。
VIX指数は14.18に上昇した。ボトム圏での推移ではあるが、25日線を突破してきたことも市場心理を神経質にさせそうだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.45倍に低下した。ボリンジャーバンドの-1σを挟んでの推移であり、バンドが収斂から拡大をみせつつあるなか、-2σの14.38倍、-3σが位置している14.32倍辺りがターゲットとして意識される可能性がある。目先的にはNTショートでのスプレッド狙いが入りやすいだろう。
株探ニュース