ゴールドマンが決算受け軟調 58%の減益 ROEは大手銀の中で最悪=米国株個別
ゴールドマン<GS>が軟調。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、経常収益は予想を上回ったものの、1株利益は58%の減益となり、予想も下回った。
不動産投資の評価損や、グリーンスカイ融資事業を傘下に持つ消費者向け事業ののれん代償却が最終利益に響いた。また、自己資本利益率(ROE)は4%に落ち込み、大手銀の中で最悪となった。
一方、トレーディングと投資銀行のグローバル・バンキング&マーケッツ部門の収益は予想を上回った。投資銀行は不調が続いており、債券・為替・商品(FICC)も予想を下回ったものの、株式がそれを補った。投資銀行は、株式引き受けが前年を上回ったものの、助言手数料が急減した。ディールメイキングは回復してはいるものの、合併件数が少なく、年内は圧力が続く可能性があると警告していた。
ただ、同銀は事前に冴えない決算になりそうだと警告していたこともあり、株価は小幅な下落に留まっている。
(4-6月・第2四半期)
・1株利益:3.08ドル(予想:3.16ドル)
・経常収益(調整後):109.0億ドル(予想:104.6億ドル)
グローバル・バンキング&マーケッツ:71.9億ドル(予想:66.9億ドル)
FICC:27.1億ドル(予想:28.1億ドル)
株式:29.7億ドル(予想:24.7億ドル)
投資銀行:14.3億ドル(予想:15.1億ドル)
純受取利息(NII):16.8億ドル(予想:16.1億ドル)
・運用資産(AUM):2.71兆ドル(予想:2.73兆ドル)
・貸倒引当金:8.54億ドル(予想:7.91億ドル)
(NY時間09:39)
ゴールドマン<GS> 333.90(-3.37 -1.00%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美