ネットフリックスが決算受け下落 有料会員数は予想以上に増加も売上高を嫌気=米国株個別
ネットフリックス<NFLX>が下落。前日引け後に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、注目の有料会員数が予想以上に増加し、1株利益も予想を上回った。
ただ、株価は冴えない反応。売上高が予想が下回ったほか、ガイダンスで第3四半期の売上高見通しも予想を下回っていることが嫌気されている模様。為替レートと一部市場での値下げが影響した。一方、有料会員数の増加は第2四半期と同程度を見込んでいる。力強い加入者数の増加を示したものの、売上高が影を落とす結果となった。
同社は声明で「今年は着実に前進してきたが、成長を再加速させるためにはもっとやるべきことがある」と述べている。
今回の数字は、パスワード共有の取り締まりと新しい広告付きメニューの導入という2つの戦略が功を奏していることを示している。同社は最安値の広告なしプランを廃止し、消費者を低価格の広告付きサービスか、高価な広告なしプランに縛っている。
なお、同社はフリーキャッシュフロー(FCF)の見通しを50億ドル以上に上方修正した。脚本家と俳優のストライキにより制作が中断され、支出が削減されたため。
アナリストは「ペイドシェアリング(パスワード共有禁止の施策)と広告階層の面で進展はあったが、売上高の見通しは期待外れだった。同社は現在のストライキをパンンデミック時のような状況に陥る可能性があるとしているが、ストライキは24年までコンテンツに影響を与えないかもしれない」と述べている。
(4-6月・第2四半期)
・1株利益:3.29ドル(予想:2.85ドル)
・売上高:81.9億ドル(予想:83.0億ドル)
・営業利益率:22.3%(予想:19.1%)
・有料会員数:+589万(予想:+207万)
北米:+117万件(予想:+8.9万件)
EMEA:+243万人(予想:+54.2万人)
南米:+122万人(予想:+32.3万人)
アジア・太平洋:+107万人(予想:+120万人)
・FCF:13.4億ドル(予想:5.42億ドル)
(7-9月・第3四半期見通し)
・1株利益:3.52ドル(予想:3.23ドル)
・売上高:85.0億ドル(予想:86.7億ドル)
・営業利益率:22%(予想:21%)
(通期見通し)
・FCF:50億ドル以上(従来:35億ドル以上)(予想:38.6億ドル)
・営業利益率:18~20%(予想:19%)
(NY時間09:50)
ネットフリックス<NFLX> 441.17(-36.42 -7.63%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美