NY株式:NYダウは57.54ドル高、ハイテクが重し
ダウ平均は57.54ドル高の34,500.73ドル、ナスダックは123.64ポイント安の13,748.83で取引を終了した。
中国政府による政府機関職員のアイフォーン持ち込み禁止を警戒した携帯端末アップル(AAPL)株の下落が相場全体を押し下げ、寄り付き後、下落。その後、週次失業保険申請件数が予想外に減少したことや4-6月期の非農業部門労働生産性改定値の改善で景気後退懸念が一段と後退し、ダウは上昇に転じた。一方、金利の上昇を警戒しハイテクの売りが続き、ナスダックは終日軟調に推移。終盤にかけて長期金利が低下に転じ下げ幅を縮小したが下落は消せず、まちまちで終了。セクター別では公益事業や小売りが上昇した一方で、テクノロジー・ハード・機器が下落した。
製薬会社のイーライリリー(LLY)はアナリストが肥満治療薬の強い需要が同社の売り上げ拡大に貢献すると楽観的な見通しを示し、上昇。スポーツ専門配信サービスを提供するフボTV(FUBO)はケーブル会社のチャーター・コミュニケーションズ(CHTR)がエンターテインメントのディズニー(DIS)との価格交渉が暗礁に乗り上げる中、顧客に対し代替として同社サービス料の割引を提示したため、上昇した。
携帯端末アップル(AAPL)は、中国政府が職員によるアイフォーン持ち込み禁止の対象を国有企業や他の政府系機関にも拡大するとブルーンバーグが報じたため、警戒感が強まり一段安。半導体のエヌビディア(NVDA)やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は金利先高観や中国のアイフォーン規制などを嫌気し、軒並み下落した。動画配信のロク(ROKU)やコンピューターメーカーのデル(DELL)はアナリストの投資判断引き下げでそれぞれ下落。
高級家具販売のRH(RH)は取引終了後に四半期決算を発表。景気減速を警戒し注意深い見通しが示されたため、時間外取り引きで売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
《FA》