株価指数先物【寄り前】 米CPI待ちで膠着も、押し目狙いのロング対応
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32780 +210 (+0.64%)
TOPIX先物 2354.5 +15.5 (+0.66%)
シカゴ日経平均先物 32780 +210
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
13日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックは下落。ニューヨーク連銀が発表した10月の米消費者調査で1年先のインフレ期待が前月から低下したほか、5年先のインフレ期待も前月を下回った。インフレへの過度な警戒が和らぐなか、米長期金利の低下が相場を支えた。だが、14日に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることに加えて、17日に米政府のつなぎ予算が期限を迎えるため、政府機関の一部閉鎖リスクなども重荷となり、積極的な売買は手控えられた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、ヘルスケア機器・サービス、エネルギーが上昇した半面、公益事業、不動産、耐久消費財・アパレルが下落した。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比210円高の3万2780円だった。日経225先物(12月限)は日中比30円高の3万2600円で始まり、開始直後に付けた3万2570円を安値に、3万2590円~3万2730円処で保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを上放れると、一時3万2820円まで買われる場面もあった。終盤にかけては3万2730円~3万2800円辺りでの膠着となり、3万2780円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢で始まることになりそうだ。ただし、10月の米CPIの発表待ちとなるなか、狭いレンジでの推移となりそうだ。米追加利上げ観測は後退しているものの、円相場が1ドル=151円後半と152円に迫っており、日米金利差を狙った動きをみせている。また、CPIは10月から医療保険料の算出方法が変更されることで若干押し上げられる見通しのようである。これに米長期金利が反応をみせてくる可能性もあるため、様子見姿勢が強まりやすい。
日経225先物は節目の3万3000円を再び捉えてくる展開は厳しいと考えられるが、足もとで下値を切り上げるトレンドを形成しており、ショートは避けたい。上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジのなか、+1σに接近する局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。なお、+1σが3万2450円、+2σは3万3110円辺りまで切り上がってきている。そのため、オプション権利行使価格の3万2500円から3万3000円のレンジを想定する。
昨日の日経225先物は寄り付き直後に3万3000円を付けた後は、持ち高調整が優勢となり、一時3万2500円まで売られた。若干ながらショートが積み上がっている可能性もあり、CPI通過後のアク抜けを警戒する格好で、ショートカバーに向かう展開も意識しておきたい。
VIX指数は14.76(前日は14.17)に上昇した。一時15.19まで上昇したものの、ショートが入りづらい需給状況とみられる。CPIの発表を控えるなかで上値が限られているため、リスク選好に傾きやすいと考えられる。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.92倍だった。東京エレクトロン <8035> [東証P]が買い気配から始まったこともあり、朝方には一時14.00倍まで上昇したが、その後は指数インパクトの大きい値がさ株の一角が軟化したことで低下している。ただし、支持線として意識されている75日移動平均線水準まで下げたこともあり、反転をみせてくるか見極めたいところだろう。
株探ニュース