ユナイテッド航空が決算受け時間外で5%上昇 第1四半期は冴えない見通しもその後に急回復を示唆=米国株個別
(NY時間16:48)(日本時間06:48)時間外
ユナイテッド航空<UAL> 40.59(+2.14 +5.57%)
ユナイテッド航空<UAL>が引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、第1四半期の1株損益は予想以上の赤字を見込んだものの、通期の1株利益は予想を上回る見通しを示した。カービーCEOは声明で「予測不可能な逆風にもかかわらず、昨年は過去最高の業績を達成した」と述べた。
一方、燃料費以外の経費が1桁台半ばの増加を示した。パイロットなどの人件費の上昇、修理やジェット機の納入を遅らせるサプライチェーンの問題などから、同社は年初から圧力を受けている。
第1四半期の赤字見通しについては、ボーイング<BA>のMAX9型機の運航停止による不安定さを強調。米規制当局は今月初めに、同型機が飛行中にパネルが側面から吹き飛んだことを受けて、すべてのMAX9型機を運航停止させている。ユナイテッド航空はこの機種の最大の運航会社で79機を保有。
ただ、時間外で株価は5%上昇。今回の通期ガイダンスは第2四半期以降の急回復も示唆しており、市場に安心感が広がっているようだ。なお、米規制当局はボーイング737-900ER型機の事前点検も推奨していたが、同社はすでに点検を開始し、数日内に終了する予定だと述べていた。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):2.00ドル(予想:1.69ドル)
・売上高:136.3億ドル(予想:135.4億ドル)
旅客収入:124.4億ドル(予想:123.9億ドル)
貨物:4.02億ドル(予想:3.46億ドル)
その他:8.03億ドル(予想:8.06億ドル)
・座席マイル当たりの旅客収入(PRASM):16.85セント(予想:16.87セント)
・有償旅客マイル:607億(予想:610億)
・有効座席マイル:737億(予想:735億)
(1-3月・第1四半期)
・1株損益(調整後):-0.35~-0.85ドル(予想:-0.21ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):9~11ドル(予想:9.45ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美