ボーイングが決算受け上昇 第4四半期は好調 通期見通しの公表は見送る=米国株個別
(NY時間09:56)(日本時間23:56)
ボーイング<BA> 207.32(+6.88 +3.43%)
ボーイング<BA>が上昇。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、売上高が予想を上回ったほか、フリーキャッシュフロー(FCF)も予想を上回った。ただ、MAX-9の事故を受けて、その影響を見極めるために今回は通期見通しの公表を見送っている。カルフーンCEOは「いまは財務目標を共有する時ではない」と述べた。
第4四半期の決算は好調で、今年への期待を垣間見せる内容だった。アナリストらは、同社が737と787の生産量を拡大するため、今年は10年ぶりに通期で黒字になると予想している。同社は、主力であるナローボディ機の生産について重要な手がかりを得ている。737型機を従来のガイダンスに沿った月間38機のペースで生産しており、FAAが品質改善の進展に満足するまでこのペースを維持することを確認した。
アナリストは「同社が過去に製造したジェット機の在庫を削減することで、この水準の生産が増強され、昨年を超えて、今年は100機以上のMAX型機の追加納入を生み出す可能性がある」と指摘している。「仮にサプライチェーンが苦戦し、月間の生産が35機程度に留まったとしても、今年1年の737型機の納入は500機台前半から半ばに比較的容易に達するだろう」とも述べた。「同社がすでに製造したジェット機の引き渡しを増やすと予想しており、特に中国が米旅客機市場に戻ってくることを期待している」とも付け加えた。
(10-12月・第4四半期)
・コア1株損益:-0.47ドル(予想:-0.76ドル)
・売上高:220.2億ドル(予想:210.6億ドル)
民間航空機:104.8億ドル(予想:100.4億ドル)
防衛・宇宙・セキュリティ:67.5億ドル(予想:61.7億ドル)
グローバル・サービス:48.5億ドル(予想:48.4億ドル)
・営業CF:33.8億ドル(予想:24.9億ドル)
・FCF(調整後):29.5億ドル(予想:20.9億ドル)
・受注残:5200億ドル
(通期見通し)
発表を一旦取り止め
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美