本日注目すべき【好決算】銘柄 MCJ、住友電、デクセリ (5日大引け後 発表分)
2月5日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
MCJ <6670> [東証S] ★今期経常を18%上方修正・3期ぶり最高益、配当も23円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の143億円→169億円に18.2%上方修正。増益率が2.6%増→21.3%増に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。売上高は計画を下回るものの、欧州と東南アジアで展開する海外パソコン関連事業の好調な業績で補い、利益は上振れする。
併せて、好業績による普通配当3円と創業30周年記念配当20円を上積みする形で、期末一括配当を従来計画の34円→57円(前期は33円)に大幅増額修正した。期末配当利回りは4.58%に上昇。
神田通機 <1992> [東証S] ★今期経常を53%上方修正
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の3.2億円→4.9億円に53.1%上方修正。減益率が42.8%減→12.3%減に縮小する見通しとなった。好調な受注を背景に手持ち工事が順調に進捗し、売上高が計画を14.5%も上回ることが寄与。昨年から継続している収益性向上策の進展なども上振れにつながる。
住友電 <5802> [東証P] ★今期経常を8%上方修正・6期ぶり最高益、配当も12円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の1830億円→1980億円に8.2%上方修正。増益率が5.6%増→14.2%増に拡大し、6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。世界的な自動車生産の回復に伴い、ワイヤーハーネスや自動車電装部品、防振ゴムなどの需要が増加し、自動車関連事業の収益が伸びることが寄与。生産性改善によるコスト削減効果も上振れに貢献する。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の50円→62円(前期は50円)に増額修正した。
ワールド <3612> [東証P] ★4-12月期(3Q累計)最終は25%増益・通期計画を超過
◆24年2月期(11ヵ月決算)第3四半期累計(4-12月)の連結最終利益は前年同期比24.6%増の81億円に伸びて着地。脱コロナに伴う外出需要や都市集客の回復が継続し、アパレルを中心に既存店売上高が伸長したことが寄与。残暑や暖冬などの気温変化に対応し、販売掛け率を細かくコントロールしたことなども増益につながった。
通期計画の58億円をすでに大幅に上回っており、業績上振れが期待される。併せて、株主優待制度を拡充すると発表。保有株数「500株以上」の区分を追加するとともに、長期保有制度(保有期間3年以上が対象)を新設する。
ブレインP <3655> [東証P] ★上期経常を53%上方修正、通期も増額
◆24年6月期上期(7-12月)の連結経常利益を従来予想の4.3億円→6.5億円に52.6%上方修正。前期に発生した一過性費用がなくなったことに加え、各プロジェクト収支の改善活動など利益確保に向けた取り組みを進めたことで採算が大きく改善した。
併せて、通期の同利益も従来予想の11.4億円→14億円に22.8%上方修正。増益率が51.6%増→86.2%増に拡大し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
デクセリ <4980> [東証P] ★今期経常を6%上方修正、配当も25円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の263億円→280億円に6.5%上方修正。減益率が12.8%減→7.2%減に縮小する見通しとなった。為替の円安進行に加え、粒子整列型ACF(異方性導電膜)など技術トレンドを先回りして開発した高付加価値製品の販売がスマートフォン向けを中心に拡大したことが要因。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の75円→100円(前期は65円)に大幅増額修正した。
併せて、発行済み株式数の2.96%にあたる180万株または60億円を上限に自社株買いを実施すると発表。取得した株は3月27日付ですべて消却する。
GMOメディア <6180> [東証G] ★今期経常は19%増で2期連続最高益、前期配当を9円増額・今期は16円増配へ
◆23年12月期の連結経常利益は前の期比75.9%増の5億4000万円に拡大して着地。続く24年12月期も前期比18.5%増の6億4000万円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は投資を継続する成長領域の教育と美容医療を中心にメディア事業が伸び、10.1%の増収を見込む。
併せて、前期の年間配当を96円→105円(前の期は54円)に増額し、今期も前期比16円増の121円に増配する方針とした。配当利回りは3.47%に上昇。
ヤマシン―F <6240> [東証P] ★今期経常を一転23%増益に上方修正
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の8.6億円→11.3億円に31.4%上方修正。従来の6.0%減益予想から一転して23.5%増益見通しとなった。建機用フィルタ事業における価格転嫁の進展や原価低減効果などが利益を押し上げる。
日立造 <7004> [東証P] ★今期最終を15%上方修正
◆24年3月期の連結最終利益を従来予想の130億円→150億円に15.4%上方修正。増益率が16.5%増→3.7%減に縮小する見通しとなった。持ち分法による投資利益の改善に加え、税金費用が減少することが上振れの要因となる。
ティラド <7236> [東証P] ★今期経常を18%上方修正、配当も20円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の38億円→45億円に18.4%上方修正。増益率が82.4%増→2.2倍に拡大する見通しとなった。円安効果に加え、コスト上昇分の販売価格への転嫁が進展することが上振れの要因。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の160円→180円(前期は80円)に増額修正した。
京王 <9008> [東証P] ★今期経常を18%上方修正・5期ぶり最高益、配当も7.5円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の352億円→417億円に18.5%上方修正。増益率が61.7%増→91.5%増に拡大し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。持ち分法適用関連会社のサンウッド <8903> を連結子会社化したことに加え、ホテルの客室単価上昇、輸送人員増加による鉄道事業およびバス事業の好調などが寄与する。
併せて、年間配当を従来計画の45円→52.5円(前期は40円)に増額修正した。
パーカー <9845> [東証S] ★今期経常を一転26%増益に上方修正・5期ぶり最高益更新へ
◆24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比30.2%増の39億円に拡大して着地。半導体の供給制限が緩和され自動車生産台数が増加する中、自動車用防音材や化成品などの販売が伸びたことが寄与。主力市場である中国は経済原則の影響で苦戦を強いられたが、国内事業の好調で補った。
併せて、通期の同利益を従来予想の38億円→48億円に26.3%上方修正。従来の0.2%減益予想から一転して26.0%増益を見込み、一気に5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
松屋フーズ <9887> [東証P] ★今期経常を25%上方修正
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の40億円→50億円に25.0%上方修正。増益率が2.2%増→27.7%増に拡大する見通しとなった。4-12月期の既存店売上高が前年同期比13.0%増と好調に推移していることなどが上振れの要因となる。
株探ニュース