株価指数先物【寄り前】 前日3%超の上昇に対する反動安は想定線
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 37670 -460 (-1.20%)
TOPIX先物 2598.0 -39.0 (-1.47%)
シカゴ日経平均先物 37685 -445
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
13日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。1月の米消費者物価指数(CPI)は、総合指数が前年同月比で3.1%上昇し、市場予想(2.9%程度)を上回った。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注視する食品やエネルギーを除いたコアCPIは、同3.9%上昇と市場予想(3.7%程度)以上となった。CPIの上昇率が予想を上回ったことで、早期利下げ観測が後退し、米長期金利が上昇するなかで幅広い銘柄が売られる展開となった。S&P500業種別指数は、商業サービス・用品のみが上昇した一方で、耐久消費財・アパレル、自動車・同部品、ソフトウエア・サービス、小売、銀行の弱さが目立った。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比445円安の3万7685円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比120円高の3万8250円で始まり、寄り付きを高値に下落に転じ、節目の3万8000円を割り込むと、米国市場の取引開始後は3万7700円~3万7850円辺りで保ち合いを継続。その後も底堅さは見られていたが、終盤にかけてレンジを下放れ一時3万7530円まで売られ、3万7670円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好で、売り先行で始まることになりそうだ。前日に1240円高で3万8000円に乗せてきたこともあり、3%を超す上昇に対する反動安は想定されていただろう。ナイトセッションでボリンジャーバンドの+3σ(3万8330円)に接近したこともあり、過熱感が警戒されやすいところでもあった。過熱を冷ます一服といった見方のなか、持ち高調整が一巡した後は、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
ナイトセッションで一時3万7530円まで売られ、+2σ(3万7610円)を下回る場面も見られたため、過熱感はやや冷まされた格好である。米国市場の大幅な下げは重荷となるが、主力株を中心に利益確定や持ち高調整の売りが出やすい水準であろう。トレンド転換ではなく、上昇基調のなかでの調整であるため、買い遅れている投資家には押し目狙いの好機となりやすい。
日経225先物は+2σ水準での攻防が意識されやすく、オプション権利行使価格の3万7625円を中心とした、3万7250円から3万8000円辺りのレンジを想定する。+2σ水準で底堅さがみられるようだと、3万7625円から3万8375円辺りでの推移になりそうだ。短期的にはショートが入りやすい需給状況になりそうだが、ショートに傾けることは避けたい。
VIX指数は15.85(前日は13.93)に上昇した。一時17.94まで急伸する場面も見られており、昨年10月末以来の水準まで上昇した。ボトム圏での推移が継続するなか、ショートが入りやすいタイミングではあった。52週移動平均線が15.87辺りに位置しており、同線を上回っての推移が続くかを見極めたいところである。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.45倍に上昇した。一時14.56倍まで切り上げたが、+3σにタッチしたあとは、過熱を冷ます形でNTロングを巻き戻す動きとなった。本日は米株安の流れを受けてNT倍率の低下が見込まれるが、方向性としては昨年6月高値の14.69倍が意識されている。同水準をクリアしてくると、2021年2月高値15.68倍がターゲットとなるため、ヘッジで調整しつつも、NTロングでのスプレッド狙いのスタンスは継続となろう。
株探ニュース