株価指数先物【寄り前】 25日線までの調整を経て4万円固めへ
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 40000 +470 (+1.18%)
TOPIX先物 2733.0 +22.0 (+0.81%)
シカゴ日経平均先物 40030 +500
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
3日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。米アトランタ連銀のボスティック総裁が米CNBCとのインタビューで、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策について、今年1回の利下げ予想を改めて示した。また、3月のADP雇用統計は18万4000人増と予想(15万人増程度)を上回ったことで、インフレへの懸念が強まり、米長期金利の上昇が重荷となる場面も見られた。
しかし、パウエルFRB議長は講演で「最近のデータは全体像を有意に変えるものではない」との見解を示した。市場では今年3回利下げのメインシナリオは変わらないとして安心感につながった。その後、米長期金利の上昇が一服したことを受け、ハイテク株を中心に買い戻しが広がった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、ヘルスケア機器・サービス、資本財が上昇した半面、家庭用品・パーソナル用品、食品・飲料・タバコ、医薬品・バイオテクノロジーが下落した。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比500円高の4万0030円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円高の3万9550円で始まり、開始直後に付けた3万9540円を安値に緩やかなリバウンドを見せており、3万9590円~3万9680円辺りで推移。米国市場の取引開始後にロングの勢いが強まり4万円を回復すると、その後は3万9930円~4万0090円辺りでの推移が続き、4万円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションの取引開始後ほどなくして25日移動平均線(3万9630円)を上回り、一時4万0090円まで上げ幅を広げた。日中取引で割り込んだ25日線を上回ってきたことで、同線を支持線とした4万円の攻防に向かわせよう。買い一巡後は短期的にショートを仕掛けてくる動きが強まる可能性はありそうだが、25日線とボリンジャーバンドの+1σ(4万0330円)のレンジが意識されてくることから、ショートも振りにくくなりそうである。
そのため、オプション権利行使価格の4万円を中心とした、権利行使価格3万9750円から4万0250円のレンジを想定する。まずは4万円処での底堅さを見極める必要はあるものの、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。4万円処での底堅さがみられてくる局面では、権利行使価格の4万円から4万0375円のレンジ推移を想定しておきたい。
米国市場では米当局者の発言や経済指標の結果に振られやすい需給状況が続くが、市場では今年3回利下げの確率は五分五分で、2回になるとの見方に傾いてきているようだ。過度な反応も落ち着きをみせて、ハイテク株を中心に買い戻す動きに向かう展開も意識されやすいだろう。
VIX指数は14.33(前日は14.61)に低下した。200日線(14.64)を上回って始まり、一時15.18まで切り上がる場面も見られたが、その後は低下基調となった。週末に米雇用統計の発表を控えて楽観視はできないものの、ボトム圏での推移を継続している。200日線水準が抵抗線として意識されやすく、リスク選好に向かわせそうだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.58倍に低下した。25日線(14.62倍)での攻防のなか、14.66倍に上昇する場面も見られたが、後場半ば辺りからはNTショートに振れる格好となった。ただし、-1σ(14.56倍)水準で下げ止まっており、いったんNTショートを巻き戻す動きが入りやすいと考えられる。
株探ニュース