エヌビディアが下落 ただ、アナリストからは強気な声が相次ぐ=米国株個別
(NY時間11:32)(日本時間00:32)
エヌビディア<NVDA> 110.90(-8.47 -7.10%)
きょうの米株式市場はリスク回避の雰囲気が強まる中、エヌビディア<NVDA>に売りが強まっており下げを先導している。ただ、アナリストからは強気な声が相次いでいる。同社株価はブラックウェルの問題の影響を受けるとしながらもアナリストは「買い」を推奨した。同社の粗利益率は製品サイクルの急速な変化により低下する可能性はあるが、需要は依然として堅調だという。
投資家が同社の直近の決算を酷評する一方で、他の企業は同社の地位を羨望の眼差しで見ている。ウォール街が同社の最新の決算とガイダンスに抱いた疑問の1つは粗利益率の低下見通しだが、アナリストはその原因を同社の製品サイクルの速さにあると指摘した。
これはブラックウェルの問題で同社全体に対する熱意を損なうものではないと述べている。同社の既存のホッパーのラインは力強く推移しているほか、ブラックウェルのラインも11-1月期(第4四半期)には急成長すると指摘。投資判断は「買い」、目標株価を200ドルとしている。
利益率についてもさらに詳しく見てみると、同社の見通しでは第4四半期の粗利益率は72―73%の可能性を示唆しており、これは70%台半ばという最近の水準を下回るものの依然として高い水準だという。
別のアナリストも期待には及ばなかったと認めつつも同社株を擁護している。ブラックウェルの売上は概ね予定通りに推移しており、年末にかけて増加する見通しだと指摘。そのため決算に関する懸念の多くは根拠のないものだと述べている。同アナリストはまた、ホッパーに対する強い需要にも言及し、これは今年度後半にはさらに増加する見通しだという。投資判断は「買い」、目標株価は140ドルとしている。
また、別のアナリストはブラックウェルの出荷遅延の懸念は現実のものだが、多くの人が考えているほどではないと述べている。1-2カ月の遅れは同社に対する自身の見解にほとんど、あるいは全く影響を与えないという。
同社は決算で引き続き需要が供給を上回っていると述べていたが、現在のホッパーラインは今年度の残りの期間も期待を上回るパターンを継続する見通しだとも付け加えた。
投資家は来年の1株利益が5ドルになる可能性についてはそれほど確信していない可能性もあり、同アナリストの最新の1株利益の見通しも約4.50ドルとしている。それでも株価収益率(PER)は28倍で取引されているに過ぎず、このクラス最高の資産としてはあまりにも安過ぎると指摘。投資判断は「買い」、目標株価を175ドルとしている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース