前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―
■インフォR <9338> 4,245円 (+230円、+5.7%)
INFORICH <9338> [東証G]が急反発。9月30日の取引終了後、フランチャイズ契約を結ぶタイ企業が、同国のコンビニエンスストア「7─Eleven」の店舗でのモバイルバッテリーシェアリングの「ChargeSPOT」のサービス拠点拡大に向けたパートナーシップ契約の締結を発表。収益貢献を期待した買いを誘ったようだ。2024年末までに1800拠点、25年までに2500拠点でのサービス提供を目指す方針。現地でのサービスの利便性を高めていく。
■ジーエヌアイ <2160> 3,035円 (+148円、+5.1%)
ジーエヌアイグループ <2160> [東証G]が急反発。1日午前9時15分ごろ、24年12月期第3四半期(7-9月)に株式評価益及び為替差益の合計で16億2400万円の利益が発生したと発表しており、好材料視された。豪マッコーリー社との自社株価予約取引に関して、上期に株式評価損10億4400万円をその他費用に計上したが、第3四半期に株価が上昇したことにより株式評価益5億8200万円が発生したという。また、ナスダック上場企業である中核子会社ジャイア・セラピューティクス <GYRE> のリバースマージャー取引に関して、上期に為替差損10億9300万円を金融費用に計上したが、その後の為替相場の変動により第3四半期に為替差益 10億4200万円が発生したという。なお、同件による業績への影響は11月14日に発表予定の第3四半期決算に反映させるとしている。
■八洲電機 <3153> 1,813円 (+85円、+4.9%)
八洲電機 <3153> [東証P]が3日ぶり大幅反発。空調設備や照明、受変電システムなどを取り扱う電機商社だが、生成AIの市場拡大を背景としたデータセンター建設ラッシュで空調機器を中心に収益機会が膨らんでいる。データセンター向けの特殊空調で大型案件が寄与し、収益を押し上げている。25年3月期営業利益は前期比18%増の46億円予想と2ケタ成長が続く見通し。そうしたなか、30日取引終了後、電気器具の製造販売を手掛ける東京キデン(東京都千代田区)の全株式を取得する株式譲渡契約書を締結したことを発表、これに伴う業容拡大効果を期待した買いが株高を後押しした。
■スカパーJ <9412> 933円 (+41円、+4.6%)
スカパーJSATホールディングス <9412> [東証P]が大幅反発。同社は1日午前11時ごろ、子会社のOrbital Lasersが宇宙航空研究開発機構(JAXA)と「高度計ライダー衛星 衛星システム/衛星運用システム概念設計」に関する研究開発契約を締結したと発表。これが材料視されたようだ。この契約は、将来の高度計ライダーを活用した事業化の道筋を描きつつ、JAXAが研究開発を進める高度計ライダー衛星に係る概念設計を行うことが目的。Orbital Lasersは、将来的には地表を高精度に面的高度計測することが可能な高度計ライダー衛星コンステレーションを構築し、国内及び海外の都市域や山間部、森林域など世界中のあらゆるところをニーズに応じて高度計測していく計画だとしている。
■ポート <7047> 2,154円 (+93円、+4.5%)
ポート <7047> [東証G]が大幅反発。同社は9月30日取引終了後、エネルギー領域でアストマックス <7162> [東証S]と業務提携したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。この提携により、ポートは送客先の拡大、アストマクスは販路拡大につなげることが可能。更に、アストマクスがポートグループ専用の新電気料金プランをリリースし、共同で販売強化施策を実施していく予定だとしている。
■ネットプロ <7383> 354円 (+15円、+4.4%)
ネットプロテクションズホールディングス <7383> [東証P]が大幅続伸。1日の午前中、同社の後払い決済サービス「atone(アトネ)」が、サミット(東京都杉並区)の運営する「サミットネットスーパー」に採用されたと発表しており、好材料視された。「サミットネットスーパー」では従来、支払い方法にクレジットカードが利用されていたが、利用客から他決済サービスの追加の要望を受け、クレジットカードを持っていない人や利用を避ける人でも安心して利用できる決済方法が検討されていたという。「atone」は商品が届いた後に現金で支払うことができるため、わかりやすい支払い体験を提供することができるほか、事業者にとってはクレジットカードと同様に配達時の現金授受が必要なく、配達効率を下げることなく幅広い利用者にサービスを提供することができるようになることから、今回の採用に至ったという。
■ディップ <2379> 2,964円 (+124円、+4.4%)
ディップ <2379> [東証P]が3日ぶり大幅反発。1日午後0時台の日本経済新聞電子版で「単発で短時間働く『スポットワーク』に特化した仲介サービスを始めたと発表した」と報じられたことが好材料視されたようだ。スキマ時間に働くスポットワーク市場が急速に伸びていることから、サービスを開始する。既にスキマバイト・単発バイト・短期バイトが見つかるスポットのバイトアプリ「スポットバイトル」をスタートさせており、単発のバイトを探しているユーザーの取り込みを図っている。
■住友商 <8053> 3,318円 (+124円、+3.9%)
住友商事 <8053> [東証P]が大幅高で3日ぶりに反発。そのほか、伊藤忠商事 <8001> [東証P]、三井物産 <8031> [東証P]など商社株が頑強な動きをみせた。著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ <BRK.B> が円建て社債の発行を計画していると1日、伝わった。大手商社株を保有するバークシャーはこれまで、その購入資金を円建て社債の発行によって調達したとみられている。今回の円建て社債の発行により、バークシャーが日本の大手商社株を買い増し、株式需給に好影響をもたらすとの思惑が広がったようだ。丸紅 <8002> [東証P]や三菱商事 <8058> [東証P]も堅調に推移した。
■メドレー <4480> 3,950円 (+125円、+3.3%)
メドレー <4480> [東証P]が大幅反発。9月30日の取引終了後、有床病院・診療所向けの予約システムを手掛けるオフショア(神戸市中央区)を子会社化すると発表した。10月1日付で、オフショアの発行済み株式のすべてを約25億円で取得する。業績への影響は軽微とした。
■SBG <9984> 8,682円 (+255円、+3.0%)
ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が大幅反発。前日9月30日は全体相場波乱のなか、666円安という急落をみせたが、1日は下げ過ぎの反動を見込んだ買いが優勢だ。前日の米国株市場で、同社傘下のアーム・ホールディングス <ARM> は軟調な推移だったものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が上昇して引けたことに加え、「チャットGPT」を展開する米オープンAIに出資するとの報道が現地時間30日になされ、これが足もとの株価を刺激する材料となった。ソフトバンクGはAI関連企業への投資に積極姿勢を明示しているが、オープンAIへの出資は今回が初めてということもありマーケットの視線を集めている。
■メニコン <7780> 1,503円 (+44円、+3.0%)
メニコン <7780> [東証P]が大幅反発。1日午前中に、シンガポールに本社を置くコンタクトレンズメーカーのオキュラス社から、東南アジアの販売会社3社の株式を100%取得し、完全子会社化したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回取得したのはシンガポール、マレーシア、インドネシアの3カ国における販売会社。同社はこれまで、東南アジア市場に向けては輸出または代理店での販売を展開してきたが、若年層人口や所得の増加などによりコンタクトレンズ市場の伸長が見込まれることからこれらの地域に販売拠点が必要と判断し、今回の子会社化に至ったという。また、1日使い捨てコンタクトレンズの製造拠点として、シンガポール工場やメニコンの中で最大規模となるマレーシア工場を展開していることから、東南アジアにおける販売と製造の両輪が確立されることになる。なお、同件による25年3月期業績への影響は軽微としている。
■古河機金 <5715> 1,647円 (+33円、+2.0%)
古河機械金属 <5715> [東証P]が3日ぶり反発。9月30日の取引終了後、保有する投資有価証券の一部を売却したのに伴い、25年3月期第2四半期に投資有価証券売却益81億9600万円を特別利益として計上すると発表した。なお、25年3月期業績予想には織り込み済みだが、予想その他業績数値とともに現在精査中としている。
■日清紡HD <3105> 971.3円 (+12.5円、+1.3%)
日清紡ホールディングス <3105> [東証P]が反発。9月30日の取引終了後、保有する複合商業施設「アリオ西新井」の敷地・建物をヒューリック <3003> [東証P]に売却すると発表しており、好材料視された。売却価格は非開示。なお、24年12月期業績予想には織り込み済みとしている。
※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース