メッツェラが大幅高 ファイザーとノボの争奪戦激化=米国株個別
(NY時間11:30)(日本時間01:30)
メッツェラ<MTSR> 72.42(+11.69 +19.25%)
肥満治療スタートアップのメッツェラ<MTSR>が大幅高。ファイザー<PFE>とノボノルディスクで同社の争奪戦が激化しており、両社とも買収提案額を引き上げた。
ノボノルディスクの最新の提示額は1株最大86.20ドル(総額100億ドル)で、同社は取締役会はこの提案をファイザーの改訂後提示額(1株70ドル、総額約81億ドル)よりも優れた内容と判断した。
メッツェラによると、ファイザーには2日間の交渉猶予が与えられ、提案内容を再調整する機会があるという。一方、ファイザーはデラウェア州衡平法裁判所に訴訟を起こし、ノボによる高額入札の一時差し止めを求める仮処分申請を提出。審理は本日予定されている。
アナリストは「株価の動きを見る限り、市場はさらに高値での入札が続く可能性を織り込んでいる」と述べた。
ファイザーはメッツェラの取締役に対し、ノボを入札資格なしと公に発表することを条件に1株3ドル上乗せすると提案したが、メッツェラ側は回答しなかった。
一部からは、スタートアップに過大な金額を支払うリスクを懸念する声も出ている。アナリストは「ノボは将来性のある企業に対して過剰に支払う危険性がある」と指摘している。
【企業概要】
肥満・過体重やその関連疾患を対象とした次世代の注射および経口栄養刺激ホルモンアナログペプチドを開発する臨床段階のバイオテクノロジー会社。注射剤および経口剤のグルカゴン様ペプチド-1受容体作動薬(GLP-1 RA)類似体ペプチド、注射剤のアミリン類似体の臨床試験を進める。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース