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【特集】「RPA」が12位にランクイン、バックオフィス業務効率化に向け導入加速<注目テーマ>

ジシステム <日足> 「株探」多機能チャートより
★人気テーマ・ベスト10
1 5G
2 人工知能
3 半導体
4 バイオテクノロジー関連
5 デジタルサイネージ
6 全固体電池
7 キャッシュレス決済
8 半導体製造装置
9 セルフレジ
10 MaaS

 みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「RPA」が12位となっている。

 RPAは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、ロボットによる業務自動化の取り組みのこと。主に人事や経理、総務、営業管理などバックオフィスの業務を自動化するシステムで、物理的なロボットが作業を支援するのではなく、人間の知能をコンピューター上で再現しようとする人工知能(AI)や、AIが反復して学ぶ「機械学習」といった技術を用いたソフトウェアによってホワイトカラー業務を代行することをいう。

 業界団体の日本RPA協会では「RPAは人間の補完として業務を遂行できることから、仮想知的労働者(Digital Labor)として、2025年までに全世界で1億人以上の知的労働者、もしくは3分の1の仕事がRPAに置き換わると言われている」としている。労働人口減少などによる慢性的な人手不足を背景に「働き方改革」が叫ばれるなか、業務効率の改善につながる技術としてRPAへの注目が高まっており、さまざまな業種で導入する動きが加速している。

 ジャパンシステム<9758>は3月19日、熊本県天草市と共同で自治体業務にRPAを適用する実証実験を実施したと発表した。その結果、公共料金関連業務(管財課)で稼働時間の削減率が52.4%(6.9勤務日数相当)となり、健康診断関連業務(健康増進課)では77.5~87.1%(13.6~26.6勤務日数相当)の稼働時間削減が確認された。この実証実験のRPAソフトウェアには、RPAホールディングス<6572>子会社のRPAテクノロジーズが提供するサーバ実行型RPAソフトウェア「BizRobo! Basic」が採用されている。

 アルヒ<7198>は10日、同社100%子会社の「アルヒRPAソリューションズ」を、3月20日に設立したと発表した。アルヒRPAソリューションズは、4月10日に大手銀行と業務委託契約を締結し、5月から全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」に関する事務受託事業を開始する予定だ。

 都築電気<8157>は16日、「紙のデジタル化」を含めた顧客の業務効率化を支援するRPAソリューション「OCR連携サービス」の提供を開始した。同社では、企業のRPA導入を支援するサービスとして、現場業務分析サービスや、RPAツールのトライアルサービス、導入支援サービス、運用支援サービスを提供し、3年後に累計20億円の売上を目指すとしている。

 このほかの関連銘柄としては、アセンテック<3565>に注目したい。同社は、RPAの利用に適した自社企画商品「リモートPCアレイ50」を販売している。また、RPAホールディングス子会社のRPAテクノロジーズとブレインパッド<3655>は昨年9月、RPA技術を用いてECショップ運営で発生する業務の自動化を支援する「EC業務支援パッケージ」を共同開発し、提供を開始している。

 更に、業務自動化ソリューション「Robo-Pat」を展開するスターティア<3393>、17年9月からRPA導入支援サービスを始めたAGS<3648>、自動ロボを展開して、RPA業務自動化ソリューションを提供しているアイティフォー<4743>、17年11月からRPAソリューション「WinActor」の取り扱いを開始したバーチャレクス・ホールディングス<6193>にも注目したい。

 一方、昨年2月に対話型AIエンジン「MZbot」を正式リリースした豆蔵ホールディングス<3756>、グループ会社がAI技術を自然言語処理に応用してホワイトカラーの労働生産性向上に取り組んでいるブロードバンドタワー<3776>、RPA導入・定着化支援サービスのコムチュア<3844>、RPAと連携したサービスを提供しているインフォコム<4348>、RPAやAIなどを活用して働き方改革を促進支援するエル・ティー・エス<6560>、基幹業務パッケージ「ZeeM」を手掛けるクレオ<9698>などにも商機が広がりそうだ。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

最終更新日:2019年04月19日 12時23分

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