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【特集】リスクオフ相場一服で脚光、「高成長&割安の先高シグナル点灯銘柄」第2弾 <株探トップ特集>

14日の東京株式市場は日経平均が7日続落したものの、朝方の売りが一巡した後は下げ渋る展開をみせた。リスクオフ相場の巻き戻しが近づくなか、注目の銘柄をリストアップ。

―“夜明け前”が勝利のセオリー、20年3月期大幅増益予想銘柄で上値を獲る!―

 14日の東京株式市場は、中国が対米報復関税措置を発表し、前日の米株式市場でNYダウが前週末比617ドル安と急落したことや、外国為替市場での円高・ドル安進行を嫌気して、日経平均が寄り付き直後に一時、前日比400円超の大幅安となった。ただ、その後にトランプ米大統領が中国との貿易問題の解決に楽観的な見方を示したと伝わると、海外短期筋を中心に株価指数先物に買い戻しが入り、シカゴの米株価指数先物がプラスに転じたことや、外国為替市場での円高・ドル安一服を受けて、日経平均の下落幅が縮小する推移となった。こうしたなか、5月7日付の<株探トップ特集>で掲載した「20年3月期大幅経常増益予想の割安銘柄」の第2弾として、7日以降に業績見通しを発表したなかから割安な有望銘柄を厳選した。


●リケンテクノス、自動車機能部品の販売強化で連続過去最高益へ

 リケンテクノス <4220> は7日、20年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は1050億円(前期比7.3%増)、経常利益は65億円(同10.7%増)と2期連続で過去最高益を更新する見通し。今期は自動車用機能部品の販売強化や、製品にとらわれず市場別にグローバル戦略を構築することで、より的確にニーズに対応し2ケタ増益を目指すとしている。業績好調に伴い、今期は前期比2円増の16円に増配する方針としている。

●トーモク、段ボールで高品質製品の供給体制強化と生産能力増強を推進

 トーモク <3946> が8日に発表した20年3月期の連結業績見通しは、売上高1850億円(前期比7.8%増)、経常利益80億円(同42.8%増)と大幅増益を見込んでいる。主力の段ボールでは、顧客の高度で多様化したニーズに的確に対応できる高品質製品の供給体制強化と生産能力増強を推進する。住宅では、消費増税の影響は各種政策により緩和される見通しだが、顧客の住宅に求めるニーズの多様化が進むことが考えられ、その動向を注視することが必要としている。スウェーデンハウスでは、住まいの原点に立ち返るこだわりの戸建住宅、高品質な賃貸住宅などの販売強化を推進する。運輸倉庫では、飲料事業の取扱数量増加に対応できるよう物流拠点の拡大も視野に入れた業容拡大を図るとしている。

●ウチヤマHD、介護事業中心に展開地域及び拠点数を拡大

 介護、カラオケ、飲食店が3本柱のウチヤマホールディングス <6059> は10日の取引時間中に、20年3月期の連結業績予想を公表した。経常利益は18億9900万円(前期比43.2%増)と大幅増益を見込み、売上高は308億7300万円(同13.5%増)を予想している。今期は、主力の介護事業を中心に、展開地域及び拠点数の拡大に努めるとともに、事業間のシナジーの最大化を求めて共同仕入れによる合理化やサービス力のアップ、効率化を推進することで業績の向上を図るとしている。

●大建工、省施工切り口に住宅リフォーム市場を開拓

 大建工業 <7905> が10日に発表した20年3月期の連結業績予想は、売上高2100億円(前期比14.8%増)、経常利益111億円(同62.3%増)を見込んでいる。縮小する国内住宅市場に対しては、防音、耐震、調湿、抗菌などを軸とした空間提案を強化し、シェアアップを図るとともに、省施工を切り口に住宅リフォーム市場の開拓を図る。また、成長の鍵となる公共・商業建築分野では、文教施設を中心に無垢フローリングなどの新たな商材の提案強化や工事領域拡大を進める。

●朝日ネット、「マンション全戸加入プラン」の販売を強化

 独立系ネット接続サービス(ISP)大手の朝日ネット <3834> が9日発表した20年3月期の業績見通しは、売上高105億円(前期比7.8%増)、経常利益16億円(同25.3%増)を見込む。光コラボレーションモデルを活用した「AsahiNet光」の法人向け営業施策や、「マンション全戸加入プラン」の販売を引き続き強化する。また、ネイティブ方式を活用した品質の良いインターネット接続サービスを、個人・法人顧客向けに対して販促活動することで契約増加を計画している。

●バローHD、中期計画で「店舗数から商品力へのパラダイムシフト」推進

 中部地区を地盤として食品スーパー、ドラッグ、ホームセンターを展開するバローホールディングス <9956> が9日に発表した20年3月期の連結業績予想は、売上高6600億円(前期比16.6%増)、経常利益183億円(同13.7%増)を見込む。同社は21年3月期を最終年度とする中期3ヵ年経営計画の基本方針「店舗数から商品力へのパラダイムシフト」に沿って、スーパーマーケット、ドラッグストア及びホームセンターの主要3事業で、商品力を軸に競争力ある店舗フォーマットへの転換を進めながら、収益改善を図る。

●アサンテ、教育体制強化・生産性向上・営業エリア拡大を推進

 住宅用シロアリ防除トップのアサンテ <6073> が8日発表した20年3月期の連結業績見通しは、売上高154億3000万円(前期比6.4%増)、経常利益26億2800万円(同13.6%増)を見込む。同社は4月に組織体制を管理、営業、コンプライアンスの3本部制に移行した。この新体制のもと、採用体制並びに教育体制の更なる強化、生産性の向上、営業エリアの拡大を推進するとともに、コンプライアンスを一層強化して顧客満足度の向上に努める。また、引き続きCM、新聞折込、WEB広告をピークシーズンに集中的に打ち出すことで、需要の獲得を図る一方、サッカーチームとのスポンサーシップ契約を活用した広告・販促と、8頭に増えたシロアリ探知犬の一層の活用により、認知度向上と潜在需要の顕在化に努めるとしている。


◆主な20年3月期経常利益大幅増益予想の割安銘柄(5月7日以降発表分)◆
             経常
銘柄 <コード>       増益率  株価  PER
太平電業 <1968>      29.6  2075  11.5
日比谷設備 <1982>     55.7  1803  14.5
プレサンス <3254>     18.5  1358   3.9
アグレ都市 <3467>     38.6   495   8.3
共和レザー <3553>     41.9   780   9.6
朝日ネット <3834>     25.3   595  14.8
レンゴー <3941>      34.8   968   9.6
トーモク <3946>      42.8  1728   5.6
テイカ <4027>       16.0  2341  12.2
リケンテクノス <4220>   10.8   505   8.9
タイガースポリ <4231>   16.0   578   5.5
マナック <4364>      21.2   500  11.8
T&K <4636>       85.4   938  14.3
コスモHD <5021>     14.8  2256   3.2
三井金 <5706>       46.4  2628   8.8
三洋工 <5958>       21.5  1866   8.4
ウチヤマHD <6059>    43.2   590   9.2
アサンテ <6073>      13.6  2123  15.0
東芝機械 <6104>      13.0  2379  13.0
トピー工 <7231>      21.8  2372   7.0
A&D <7745>       37.2   938   8.5
ニホンフラッシュ <7820>  25.4  2448  10.2
大建工 <7905>       62.3  2099   9.1
スクロール <8005>     41.3   335   8.8
ゼビオHD <8281>     47.9  1221  14.7
エスライン <9078>     13.9   980   8.3
ショーエイ <9385>     36.1   776  11.5
よみうりランド <9671>   27.2  4745  12.0
バローHD <9956>     13.7  2341  14.0
※株価は14日終値、単位:%、円、倍

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