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【特集】利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第4弾 31社選出 <成長株特集>

コア <日足> 「株探」多機能チャートより
 6月2日から3回にわたって配信した「利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】」では、19年1-3月期の経常利益が全四半期ベースで過去最高益を5%以上、上振れて更新した銘柄を対象にお届けしました。今回はこれまでの対象からは外れたものの、19年1-3月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ通期計画も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。

 下表では、時価総額150億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を“5%未満”ながら上回った銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している31社を選び出し、1-3月期経常利益の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

 上振れ率トップとなったのは計測・分析器大手の島津製作所 <7701> 。直近3ヵ月である1-3月期(第4四半期)は欧米や中国でヘルスケアなど向けに分析計測機器の販売が伸びたほか、為替差損の縮小も寄与し、経常利益は過去最高だった前年同期を4.9%上回る170億円で着地。あわせて発表した20年3月期の同利益は前期比3.4%増の470億円と7期連続で過去最高益を更新する見通しだ。

 2位のコア <2359> は家電や通信向けの組み込みソフトに強みを持つ独立系のシステム開発会社。足もとでは受託型のSIビジネスから利益率の高い提案型ソリューションビジネスへの転換を進めている。1-3月期(第4四半期)は成長エンジンとして強化する公共や医療分野の受注が伸びたほか、次世代車載システム開発やIoT関連の好調が継続した。また、自社製品を活用したソリューションへのシフトにより採算が向上し、経常利益は24四半期ぶりに過去最高を更新した。株価は12日に約1年半ぶりの高値をつけている。

 4位に入った再生アルミ地金大手の大紀アルミニウム工業所 <5702> は主要顧客である自動車メーカーの需要が堅調に推移する中、製品と原料の価格差拡大などで採算が改善した。好調な業績を背景に株価は年初来高値圏にあるが、予想PER5.5倍、配当利回り3.43%と指標面で割安感が強く、上値余地は大きいとみられる。

 5位のMCJ <6670> [東証2]は継続的なテレビCM効果で「マウス」ブランドなどを展開するパソコンの販売がネットショップや法人向けで伸びたほか、欧州ではタッチパネルやデジタルサイネージのモニターが引き続き増勢で、1-3月期(第4四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を達成した。20年3月期見通しがマーケットの期待に届かず、株価は決算発表後に急落したものの、6月に入ってからは戻り歩調が続く。

 選出リストでは、コアを筆頭に全体軟調相場に逆行し、頑強な値動きを続けるIT関連企業が目立つ。6位のインフォコム <4348> は電子コミック配信サービスでデータ分析の高度化や独占先行配信の効果が現れたうえ、広告を強化したことも奏功し、1-3月期(第4四半期)の経常利益は実に15年ぶりとなる最高益更新を果たした。あわせて発表した20年3月期の同利益は前期比13.5%増の78億円と9期連続の最高益を見込む。株価は上値追いが続いており、13日の終値は2435円と昨年12月につけた上場来高値2535円を目前に捉えている。

 7位の豆蔵ホールディングス <3756> はソフトウェアの開発・設計を手掛ける情報サービス事業を主力とする。1-3月期(第4四半期)は企業の旺盛なIT投資需要を追い風に、コンサルティング業務やRPA(業務自動化)案件、自動車関連向け技術支援などが好調だった。さらに、1月にメガチップス <6875> から買収した監視カメラ事業の業績上積みも寄与し、売上高は前年同期比16.6%増の74.8億円、経常利益は同3.6%増の8.9億円に膨らんだ。株価は11日に最高値1422円にあと32円に迫る場面があった。

 9位に入ったDTS <9682> の1-3月期(第4四半期)は情報サービス向け案件が拡大したほか、車載機器メーカー向け組み込み案件などが好調だった。決算と同時に株式分割と自社株買いの実施を発表。また、中期経営計画では22年3月期に売上高1000億円大台突破(19年3月期実績は867億円)を目標に掲げた。これを受けて、株価は2000年3月以来の高値圏に急浮上している。

 このほか、ネットに投稿された小説やマンガの出版を手掛けるアルファポリス <9467> [東証M]と独立系システム開発会社であるMinoriソリューションズ <3822> は上場来高値圏での推移を続けている。

●“青天井”シリーズ ─────
利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第1弾 30社選出
利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第2弾 31社選出
利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第3弾 34社選出
も併せてご覧ください。

          ┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名    上振れ率 1-3月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER
<7701> 島津       4.9  17005  16211    3.4  47000  45462 24.2
<2359> コア       4.7   694   663    7.3   1800   1677 17.5
<4507> 塩野義      4.3  50926  48823    2.4  170500  166575 14.4
<5702> 大紀ア      4.2  2366   2271    5.0   7480   7125  5.5
<6670> MCJ      4.1  2832   2721    3.9  10071   9690 10.4
<4348> インフォコム   3.6  3026   2920   13.5   7800   6875 25.6
<3756> 豆蔵HD     3.6   891   860   10.4   2660   2410 14.3
<8020> 兼松       3.6  8282   7994    2.8  30000  29177  6.0
<9682> DTS      2.8  2820   2743    2.2  10150   9929 15.2
<9467> アルファP    2.7   379   369   17.9   1600   1357 29.2

<1979> 大気社      2.7  6341   6173    1.4  15300  15085 11.5
<7199> プレミアG    2.5   824   804    9.1   2232   2046 17.5
<6869> シスメックス   2.5  18024  17582    3.2  60000  58117 38.7
<1723> 日本電技     2.4  3251   3175    2.1   3300   3233  9.9
<2181> パーソルHD   2.2  11789  11533    9.1  48000  43982 20.5
<2371> カカクコム    2.1  6791   6652    6.7  26500  24839 23.9
<4220> リケンテクノ   1.7  1642   1615   10.8   6500   5869  8.6
<4732> USS      1.6  10453  10288    1.7  38700  38039 20.8
<3199> 綿半HD     1.5   931   917   12.2   2811   2506 14.8
<2453> JBR      1.5   482   475    9.5   1800   1644 28.3

<5857> アサヒHD    1.5  4184   4122    6.6  14300  13410  9.2
<6071> IBJ      1.1   449   444   23.8   1848   1493 27.3
<3763> プロシップ    1.4   722   712    3.5   1650   1594 15.4
<3677> システム情報   1.1   360   356   26.3   1250   990 22.7
<6504> 富士電機     1.0  37017  36651    0.2  63600  63479 13.0
<4739> CTC      0.9  18034  17867    8.9  39500  36286 23.1
<4974> タカラバイオ   0.8  2116   2099   13.9   6450   5665 56.1
<3822> Minori   0.8   494   490    6.5   1840   1728 12.0
<4674> クレスコ     0.8  1004   996    4.2   3813   3658 14.8
<7105> ロジスネクス   0.4  4298   4279    9.4  15000  13714  9.7

<9072> ニッコンHD   0.1  6130   6126    0.4  22100  22019 11.0

※ 2018年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

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