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【特集】“決算リスク無風地帯”からの「特急株スペシャル」7選 <株探トップ特集>

これから国内企業の19年4-6月期決算が本格化する。キャッシュポジションを高め乱気流に備えるのがセオリーだが、それを逆手にとった選りすぐりの材料株をエントリー。

―4~6月期決算発表も怖くない、ノンストップ・エクスプレスに乗れ!―

●市場参加者不足の低体温相場だが…

 26日の東京株式市場は利益確定の売りに晒され、日経平均は98円安の2万1658円と4日ぶりに反落した。25日の米国株市場でNYダウが続落したほか、ここハイテク株高の象徴として上値を指向していたナスダック総合指数も安くなり、リスク選好ムードがしぼむ格好となった。日経平均は25日ザラ場に2万1800円台に歩を進め、7月2日の戻り高値を更新、約2ヵ月半ぶりの高値水準に浮上した。そして時価は13週移動平均線や26週移動平均線いずれも上回った水準をキープしており、東証1部の騰落レシオも100%を超える状況にある。

 しかし、実態はアルゴリズム売買が主導する地合いで投資家の体感温度は低い。閑散商いが際立つ“高揚感なき戻り相場”であり、上昇トレンドに対する懐疑的な思惑も依然として市場関係者の間に漂っている。

●決算発表前はキャッシュポジションを高める

 そうしたなか、国内企業の4~6月期決算発表がいよいよ本格化してきた。3月期決算企業の第1四半期決算を本流として7月最終週から8月第1週にかけて集中する見込みだが、26日はその前哨戦として100社近くが発表された。来週は31日水曜日に400社を超える決算発表を控え、これらの結果を見極めたいとの思惑が買いを手控えさせている。

 ただ、企業の決算発表前にキャッシュポジションを高めておくのはトレーディングを行う上で順守すべきセオリー。好決算を期待しての先回り買いは成功することもあるが、事前の期待が高ければ高いほどリスクも高くなる。首尾よく好決算を発表しても市場コンセンサスに届かなければ、売りの洗礼を浴びることになる。これは業績以外の材料で株価を上下させやすい個別材料株であっても同様であり、四半期決算発表前は手掛けづらさがある。決算数字によってトレンドに乱れが生じ、需給主導の相場とはなりにくいからだ。したがって、投資家としては、決算発表が行われた後の株価の揺れを見極めてから買い出動するのが正しい選択ということになる。

●投資戦略上知っておくべき抜け道とは

 ところがこれには抜け道があって、こうした時期に決算発表を気にせずに売買することが可能で、むしろ今のタイミングだからこそ上値を出しやすい銘柄というものが存在する。それは決算月が3の倍数ではない銘柄。つまり、2月決算や4月決算、あるいは1月決算の企業などは決算発表が行われないため、四半期ベースの定点観測の数字に振り回される心配がない。実際に2月、4月決算銘柄などをみると強い株価パフォーマンスで輝きを放つものが少なくない。投資資金を誘引する背景として、「決算発表がスケジュール的に絡まない」というのは、それ自体が大きなアドバンテージとなり得るのだ。人気株は“決算リスク無風地帯”から輩出される可能性が高い。

 象徴的な例が東証1部上場の経営コンサルティング会社のベイカレント・コンサルティング <6532> だ。26日は全体地合いに逆行し6連騰、上場来高値圏を快走している。高い専門性を武器に経営戦略の策定や組織改革を支援、AIIoT分野に精通した強みを存分に生かして受注実績を積み重ねている。株価は16日に上放れて以降、いったん利益確定売りに押される場面もあったが、マドを埋めることなく上値を指向し、2週間で約27%も水準を切り上げている。

 今回は、このベイカレントの上昇パフォーマンスに匹敵もしくはそれを超えるような可能性を持つ銘柄がテーマとなる。決算期が1月、2月、4月の企業でこの時期“四半期決算発表に絡まない”中小型株を対象に、目を見張るような脚力を潜在させる7銘柄に照準を合わせた。

●決算発表期でもノンストップ期待の7銘柄

【インスペックは異彩高、AI5Gなどに照準】

 インスペック <6656> [東証2]が上値追いを加速させてきた。25日・75日移動平均線のゴールデンクロスを形成し、中期上昇トレンド突入を明示している。同社は半導体用基板の最終外観検査装置(AVI)やロールtoロール検査装置(AOI)を手掛けるが、連続検査や超精密検査などハイスペックな装置への需要を取り込んで業績は回復基調にある。22年4月期を最終年度とする中期計画を推進しており、売上高37億8000万円(前期実績28億4700万円)、最終利益3億5000万円(同2億2200万円)を目指している。現在、市場が急拡大しているAIIoT自動運転5Gという次世代成長分野における精密配線基板に焦点を合わせた事業戦略を進めており、これが今後マーケットでも大きく評価されていくことになりそうだ。<急騰性5・中期的上値余地3>

【ネオジャパンは強力上昇波構築へ、世界進出視野】

 ネオジャパン <3921> は強力な上昇波構築の途上にあり追撃買いのチャンスだ。週足チャートでみれば、上値余地の大きさが認識できる。昨年3月中旬に2230円の上場来高値をつけた後、大勢下げトレンド転換となったが昨年12月に底入れを果たし、時価は底入れ反騰ステージの第2幕に入る一歩手前の段階。同社はパッケージソフトとクラウドサービスでいずれも強い競争力を発揮、大手企業や官公庁向けで幅広い需要を取り込む。今月18日にはSIやクラウド、Webマーケティングを手掛けるPro-SPIRE(東京都大田区)を完全子会社化し、同分野における業容拡大を進めている。世界進出に向けた布石も打っており、今年6月に米国子会社を設立、北米での営業活動及びパートナー企業の発掘などに動き出している。19年1月期は営業22%増益、20年1月期以降も成長トレンドが続く。<急騰性4・中期的上値余地4>

【アゼアスは防護服の需要増勢、豚コレラで大化けも】

 アゼアス <3161> [東証2]の500円台半ばは絶好の買い場。万年中低位株のイメージが強いが、ツボにはまると時価総額30億円の小型株特有の足の速さを発揮する。14年10月に急騰劇を演じ1890円の高値まで買い進まれた実績がある。同社は米国デュポン社製品を主力に扱う防護服専門商社。化学工場のリスクアセスメント義務化や再生医療分野などの新市場が立ち上がり追い風は強い。ここ豚コレラ問題が深刻化している。直近では岐阜、愛知に続いて三重県の養豚場でも豚コレラが確認され、4000頭を超える豚が殺処分となった。今後も含め同社には封じ込め作業のための緊急需要が発生する。世界保健機関のエボラ出血熱の緊急事態宣言も思惑を呼んだ。19年4月期営業利益は前の期比34%増、20年4月期も前期比15%増の3億2600万円と2ケタ伸長が続く見通し。<急騰性4・中期的上値余地3>

【菱洋エレクはAI商材で業容拡大、中期上昇続く】

 菱洋エレクトロ <8068> は下値切り上げ波動が鮮明、25日移動平均線をサポートラインとする中期上昇トレンドが続きそうだ。同社は三菱電機系の半導体商社で米インテルなどの外国製品も取り扱う。パソコン用ソフトウェアの拡大やAI用ディープラーニング商材が好調。米エヌビディアが手掛ける最新のAI開発者キット「Jetson Nano」の販売を今年春先から開始した。また、6月下旬には台湾のファブレス半導体メーカーであるシトロニクス・テクノロジー社製品の販売をスタートさせるなど、業容拡大が進んでいる。19年1月期営業利益は前の期比5倍の12億5700万円と急回復を果たしたが、20年1月期も15億円と前期比2割増の伸びを見込む。株主還元にも前向きな姿勢を示し、年間配当は前期比20円増配の80円予想で、配当利回りは4.3%前後と高い。<急騰性3・中期的上値余地4>

【NaITOは人気素地十分、今期上振れ期待も】

 NaITO <7624> [JQ]の200円台前半のもみ合いは絶好の仕込み場となろう。機械工具の専門商社で、主力部門である金属加工用の切削工具などを中心に自動車業界をはじめとする旺盛な需要を捉えている。親会社は名証1部に上場する鉄鋼・機械商社の名門である岡谷鋼機 <7485> [名証]。親子で18年2月期から増収増益基調を確保している。NaITOの19年2月期は営業利益段階で前の期比28%増の9億2800万円と高変化を示した。20年2月期は同8%増の10億円と初の10億円台乗せをうかがうが、19年3-5月期時点で3億9600万円に達しており業績は上振れる公算が大きい。昨年1月には商い急増のなか、全員参加型の相場を形成、435円の高値に買われるなど人気化素地は高い。<急騰性3・中期的上値余地4>

【キャリアリンクはBPO絶好調、大勢2段上げへ】

 キャリアリンク <6070> は7月に入り株価を急動意させたが、600円近辺の水準は大勢2段上げ前夜で買いの好機を迎えている。同社はコールセンター向け人材派遣事業などを展開するが、「働き方改革」の国策を背景に収益環境に吹く追い風が強い。官公庁向けにビジネスプロセスを一括して請け負うBPO事業の新規案件開拓が加速しているほか、民間企業向けも好調で、19年3-8月期業績は従来見通しを修正し最終利益段階で前年同期比10倍の1億6000万円予想に増額している。通期予想は前期比65%増の2億8100万円を据え置いているが、これも早晩上方修正される可能性が高そうだ。株価は15年8月に1320円(分割後修正値)の上場来高値を形成しており、時価はそこから半値以下の水準で安値拾いのチャンスだ。<急騰性3・中期的上値余地3>

【ダイセキSは産廃処理とリサイクル好調、上値軽い】

 ダイセキ環境ソリューション <1712> は7月に入り上放れ、その後調整を入れたものの75日移動平均線をターニングポイントに再び切り返してきた。土壌汚染処理の大手で土壌調査やリサイクルにも展開しており、環境関連株の一角としてマーケットでも注目度が高まっている。産業廃棄物などの難処理分野で積極的に需要を開拓、受注単価の上昇と相まって同社の業績に反映されている。また、リサイクル関連ビジネスも好調で収益に貢献、合理化努力も奏功して19年3-5月期営業利益は前年同期比19%増の3億2400万円と2割近い伸びを示した。対上期進捗率は87%に達している。株式需給面では信用買い残が枯れており、上値についてもいったん火がつけば様変わりで軽くなる可能性が高い。<急騰性3・中期的上値余地4>


◇決算リスク無風地帯からの特急7銘柄◇
銘柄 <コード>     決算月  急騰性  中期的上値余地
ダイセキS <1712>    2  ☆☆☆    ◆◆◆◆
アゼアス <3161>     4  ☆☆☆☆   ◆◆◆
ネオジャパン <3921>   1  ☆☆☆☆   ◆◆◆◆
キャリアリンク <6070>  2  ☆☆☆    ◆◆◆
インスペック <6656>   4  ☆☆☆☆☆  ◆◆◆
NaITO <7624>    2  ☆☆☆    ◆◆◆◆
菱洋エレク <8068>    1  ☆☆☆    ◆◆◆◆

※急騰性は☆が多いほど強く、中期的上値余地は◆が多いほど大きい

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