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【特集】ゼロから始める「株探」の歩き方 ― (3) 人気の銘柄はランキングに潜んでいる!

(3)「株探はこう使い倒せ! ランキング機能なら話題の銘柄を素早くみつけられる!」【トップページ】編

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆人気の銘柄はトップページの“センター”で確認

 さて、株価が上にも下にも大きく動くということは、その銘柄にそれだけ投資家の注目が集まっていることの証しです。投資家がどのような銘柄に注目しているのかを把握しておくことは、投資を行う上でとても重要なことです。

 急騰、急落銘柄を中心に、投資家から注目を集める銘柄を探すときには、トップページの真ん中あたりにある「ランキング・活況銘柄 上昇銘柄(市場1部)更新日時」を確認します。タブを切り替えることで「上昇銘柄」「下落銘柄」「年初来高値」「年初来安値」「ストップ高」「ストップ安」「GC(ゴールデンクロス)」「DC(デッドクロス)」「活況銘柄」の各項目の上位5銘柄を確認することができます。選んでいるタブは上辺が水色で表示されますので、自分がいまどのランキングを参考にしているのか必ず確認してください。

 投資家が注目をしている銘柄を探す時に、なぜランキングコーナーを利用するのかと言えば、株式投資は美人投票だからです。自分が良いと思っても、他の個人投資家に選ばれなければ株価は買われませんので値上がりしません。投資家に人気のある銘柄であれば、売買が活発になって株価も変動する可能性が高く、ランキングに登場する可能性も高いからです。

図4 トップページ“センター”は人気銘柄に通じる「扉」
トップページランキング

 この9つのタブの中から、「どれを選べばいいの?」と思う人もいることでしょう。結論としては、努力しただけ成果になるわけですから、できるだけ多くを参考にした方が銘柄選びの精度は上がります。時間があるようであればお昼休みなども利用して取引時間中も、もし時間が限られている場合には、取引時間が終了した大引け後に確認するようにしましょう。

 では、それぞれのタブで何を調べることができるのか順番に解説していきます。ご自身の取引スタイルに合わせて、最初に参考にするタブを選べばよいでしょう。

 「上昇銘柄」「下落銘柄」では、前日の終値から株価が上昇もしくは下落した銘柄をランキング形式で上位から把握することができます。株価が取引時間中に寄り付いていない状態でも気配値をもとにランキングが一覧に表示される点は便利です。(※無料サービスの株価表示は20分遅れですが、有料サービスの「株探プレミアム」ではリアルタイム株価が表示されます)

 「年初来高値」では株価がその年の高値を更新した銘柄を、「年初来安値」では株価がその年の安値を更新した銘柄を一覧で把握することができます。こうした銘柄のなかには、年初来高値を更新するなかで、過去数年来となる高値を更新する銘柄も出てくることもあります。 もちろん、反対に年初来安値を更新するときに、数年来安値を更新するほど叩き売られる銘柄も存在します。

 高値を更新する銘柄の中には、連載の第1回目で触れた「ビッグチェンジ」する力をもった銘柄が潜んでいる場合があります。大化け期待の有望成長株を見つけるためにも、銘柄一覧は必ず確認するようにしましょう。

 ところで、株価は一日に動ける値幅が決められています(値幅制限)。その値幅の一番高い値段のことを「ストップ高」、一番安い値段のことを「ストップ安」と言います。「ストップ高」では株価がその日にストップ高になった銘柄を、一方の「ストップ安」では株価がその日にストップ安になった銘柄を一覧で把握することができます。(※「ストップ高」「ストップ安」となる値幅は、その銘柄の前日の終値の水準によって変わります。100円以上200円未満は50円、200円以上500円未満は80円など。詳しくは日本取引所グループの制限値幅のページで確認することができます。)

 ちなみに、株価の動きに制限がないと、たとえば金融ショックなどが発生した時に売り注文が殺到します。そうした混乱状態を避けるために、価格が一定以上の変動を起こした場合に強制的に取引を止めるなどの措置を採る制度のことを「サーキットブレイカー制度」と言います。個別銘柄の取引で値幅制限が適用されるように、日本では先物市場とオプション市場で「サーキットブレイカー制度」が導入されています。2016年6月に英国のEU離脱を問う国民投票で離脱派が勝利した時に、日経平均先物でサーキットブレイカーが発動されたのは記憶に新しいところです。

 これら「上昇銘柄」から「ストップ安」まで6つのタブでは、株価が上昇しているのか、下落しているのかという視点で銘柄のランキングや一覧を調べることができます。株価の動きから銘柄を探したい時に利用すると便利です。

 次に「GC(ゴールデンクロス)」と「DC(デッドクロス)」の説明に移ります。これら二つは、株価の動きを図表で表したチャートから銘柄を探す時に利用することができます。

 チャートで表示されるテクニカル指標の一つに移動平均線があります。短期と長期の移動平均線がクロス(交差)するタイミングが「ゴールデンクロス(GC)」と「デッドクロス(DC)」になります。一般的には、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に抜くゴールデンクロス(GC)が「買い場」とされています。これとは反対に、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に抜くデッドクロスは「売り場」とされています。つまり、この2つのタブでは、その日の株価の動きで、チャート上にゴールデンクロスもしくはデッドクロスが現れた銘柄を一覧で把握することができます。チャート(テクニカル分析)については別に解説しますので、ここでは簡単な解説にとどめます。

 「活況銘柄」は売買が活発な約定回数ランキングで、取引されている回数が多い銘柄を把握することができます。



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