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【特集】「地方銀行」が14位に急上昇、SBI・島根銀行の資本提携で地銀再編“新ステージ” <注目テーマ>

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 みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「地方銀行」が14位に急浮上している。

 6日午後2時50分に、日本経済新聞電子版がSBIホールディングス<8473>が島根銀行<7150>と資本・業務提携する方針を固めたと報道。これを受け、島根銀行は一時100円ストップ高の703円まで急騰した。記事では資本・業務提携について、「SBIは全国の地銀と共同持ち株会社を設立する構想を掲げており、その第1弾となる」としており、同様の動きが相次ぐとの思惑からその他の地銀株にも投資資金が流入。同日の福島銀行 <8562>は島根銀行の16.4%高を上回る21.5%高となった。

 金融庁の有識者会議が18年4月にまとめた「地域金融の課題と競争のあり方」では、23県で地銀1行単独でも存続は難しいと試算。13道県では2行での競争は不可能だが、1行単独ならば存続は可能としていた。地銀の経営環境は低金利の長期化や人口減少による地域経済衰退により厳しさを増しており、再編の加速は必至の状況にあった。

 業界では近年、三十三フィナンシャルグループ<7322>、九州フィナンシャルグループ<7180>、じもとホールディングス<7161>、東京きらぼしフィナンシャルグループ<7173>など地銀同士の経営統合が相次いでいた。しかし、SBIによる島根銀行への出資は、インターネット総合金融グループトップ企業が経営難の地銀を傘下に収める構図であることから、再編が新段階に入ったことを意味する。SBIは6日引け後に公開した島根銀行との資本業務提携に関する発表資料で、今後は「直接出資することで、地域金融機関の事業運営をより積極的に支援する取り組みも推進する」としており、市場では「島根銀行の次」を探す動きが活発化している。

 9日は富山第一銀行<7184>、筑波銀行<8338>、千葉興業銀行<8337>、栃木銀行<8550>、高知銀行<8416>、大東銀行<8563>、東北銀行<8349>など幅広い銘柄が買われている。島根銀行は朝方、140円高の842円まで買われたものの、その後は利益確定売りに押されマイナス圏で前場の取引を終えた。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

最終更新日:2019年09月09日 12時49分

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