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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

SLD <日足> 「株探」多機能チャートより

■SLD <3223>  1,410円 (+300円、+27.0%) ストップ高

 エスエルディー <3223> [JQ]がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は11月29日に、スイーツのテイクアウト型ショップ「ピカチュウスイーツ by ポケモンカフェ」を12月19日にオープンすると発表しており、改めて材料視されたもよう。また同日には、スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> 傘下のスクウェア・エニックスから店舗運営業務を受託している「SQUARE ENIX CAFE Osaka(スクウェア・エニックス カフェ オオサカ)」でニンテンドースイッチなどで発売・配信中のRPG「OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー)」とのコラボカフェを12月28日~来年2月7日まで期間限定で開催することや、GINKAN(東京都港区)が運営するトークンエコノミー型グルメSNS「シンクロライフ」に自社の5店舗が加盟することも明らかにしている。

■大研医器 <7775>  630円 (+100円、+18.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。大研医器 <7775> がストップ高。1日付の日本経済新聞電子版で、同族企業について「長期投資の対象として検討する価値がある」と報じており、なかで同社が紹介されていることが好材料視されたようだ。記事では、同社の強みを「ニッチ分野でのイノベーション製品にある」とし、「小さな電子部品を組み立てるMEMS(微小電子機械システム)技術を活用し、サイズや重量を大幅に小さくした薬剤注入器の開発に成功。近く承認を得て来年秋にも発売する計画」と紹介。また、同紙が集計する売上高100億円以下の上場企業で過去5年間の総還元額が首位だったとも報じている。

■ウチダエスコ <4699>  3,460円 (+500円、+16.9%) ストップ高

 ウチダエスコ <4699> [JQ]がストップ高。11月29日大引け後に発表した20年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比4.8倍の9億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。教育ICT化需要の拡大を背景に、大型案件を含む学校市場向けタブレット型端末などの販売や導入サポート案件が集中したことが寄与。ソリューションサービス事業の黒字転換も大幅増益に貢献した。第1四半期実績だけで通期計画の8.3億円をすでに上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■内田洋行 <8057>  5,240円 (+705円、+15.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。内田洋行 <8057> がストップ高。11月29日大引け後に発表した20年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比31倍の41.6億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。教育ICT化需要の拡大を背景に、学校市場向けIT関連機器の販売が急増したことが寄与。「Windows10」への更新需要でハードウェアやシステム更新が増加したほか、軽減税率制度導入に伴う食品業向けシステム対応が大幅に増えたことなども収益を押し上げた。第1四半期実績だけで、通期計画の42.5億円に対する進捗率は98.0%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ギグワークス <2375>  1,871円 (+249円、+15.4%)

 ギグワークス <2375> [東証2]が3日ぶり急反騰、7月5日につけた年初来高値1765円を約5ヵ月ぶりに更新した。エンジニア派遣やコールセンターコンサルティングなど法人向けIT支援ビジネスで実績が高いほか、レンタルオフィス事業なども展開。AI・IoTロボットなど新商材のフルフィルメントでも案件獲得が進んでいる。前週28日に発表された19年10月期営業利益が前の期比33.8%増の7億8400万円と最高益を更新、会社側が予想した8億円に対し若干未達だったこともあって、目先筋の利益確定売りを誘ったが、下押す場面を大口資金が拾い切り、その後長い下ヒゲをつけて急速な戻り足に転じた。20年10月期についても営業15%増益予想と2ケタ成長を継続する見通し。同社は5G関連で基地局工事の受託業務も手掛けており、引き合いは極めて旺盛で、これらが受注につながることで業績の上乗せもある。

■都築電 <8157>  1,467円 (+70円、+5.0%)

 都築電気 <8157> [東証2]が急反発。11月29日、同社が発行済み株式数の10.13%にあたる250万株の自社株を消却すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は12月9日。

■ジーエヌアイ <2160>  1,837円 (+60円、+3.4%)

 ジーエヌアイグループ <2160> [東証M]が大幅続伸。11月29日大引け後、19年12月期の連結税引き前利益を従来予想の10.8億円→12.2億円に12.7%上方修正。増益率が3.0倍→3.4倍に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。医薬品事業、医療機器事業ともに収益性が向上することが上振れの要因となる。

■アズビル <6845>  3,185円 (+85円、+2.7%)

 アズビル <6845> が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が11月29日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を3300円から3700円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。同証券では、ハードによらない提案型事業モデルへの変革や成長市場への領域拡大が進んでおり、継続的な事業拡大と収益性向上が期待できると評価。BA(ビルディングオートメーション)事業、AA(アドバンスオートメーション)事業を核とした安定利益成長が続くほか、マージン改善に伴う利益成長が期待可能で、株式市場からの高評価が続くとみており、業績予想についても20年3月期営業利益予想を273億円から279億円へ、21年3月期を同290億円から311億円へ引き上げている。

■コロプラ <3668>  1,273円 (+32円、+2.6%)

 コロプラ <3668> が4日ぶり反発。同社はスマホゲームを中心に展開しているが、9月12から配信したアイテム課金型ゲーム「ドラゴンクエストウォーク」が大ヒットしていることから業績改善を背景とした見直し買いが継続的に流入した。機関投資家の買い対象として注目されており、2日昼ごろ、英系運用会社ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーと共同保有者の同社株式保有率が9.31%から10.55%に増加したことが判明。また、直近では同社株式を4.81%保有する大株主として米系投資信託を主力とするバンク・オブ・ニューヨーク・メロンが登場している。

■住友電 <5802>  1,674.5円 (+40.5円、+2.5%)

 住友電気工業 <5802> が続伸し年初来高値を更新。SMBC日興証券は29日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は1280円から2000円に引き上げた。自動車関連事業ではワイヤーハーネスの復調が見込めるほか、5G向け電子デバイスの成長が期待できることを評価している。ワイヤーハーネスは世界シェアが上昇傾向にあり、電子デバイス(窒化ガリウム)は5Gの基地局向けに飛躍期を迎えたとみている。

■郵船 <9101>  1,925円 (+46円、+2.5%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など大手をはじめ海運株が買いを集め、業種別値上がり率トップに買われた。米中交渉の先行きに不透明感はあるものの、マーケットは早晩両国が落としどころを見つけるとの見方が強いほか、直近発表された中国の11月の製造業PMIが前月比0.9ポイント高の50.2と7ヵ月ぶりに50を上回ったことで、中国景気に対する過度な不安心理が後退した。中国経済が改善傾向をたどれば、グローバル物流も活性化するとの思惑から海運株には追い風となっている。

※2日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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