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【特集】「人材派遣」関連が12位、新型コロナによる“5月危機説”も吹き飛ばす強さ<注目テーマ>

リクルート <日足> 「株探」多機能チャートより
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 みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「人材派遣」が12位となっている。

 人材派遣関連サービスを手掛ける企業群は、2012年末以降のアベノミクス相場で株価を大変貌させる銘柄が相次いだ。企業の旺盛な人材需要に対応し、売上高、利益ともに急成長し株価もそれに連動して居どころを変えるケースが目立った。しかし、今年は 新型コロナウイルスによる感染症の世界的な広がりで経済活動がフリーズし、企業業績も大きく落ち込むことが必至となっている。つれて人材に対するニーズも急減速するのではないかという見方が強くなった。

 製造業・非製造業を問わず数十万人規模で雇用が消失するとの試算もあり、これは人材関連企業にとっての逆風も強烈なものとなる。かつてリーマン・ショック時に人材需要が蒸発したというトラウマもあるだけに株式市場でも警戒ムードが強まった。特に四半期タームでの契約が主流の派遣業界で更新のタイミングが集中するのが今月末であり、“5月危機説”として懸念されている。

 ところが、関連銘柄の株価はこういう環境にもかかわらず強い動きを示す銘柄が多い。総合人材サービスでシンボルストック的な銘柄であるリクルートホールディングス<6098>は4月初旬に2200円台まで売り込まれたが、その後は漸次下値を切り上げる展開で既に底値から50%近い上昇をみせている。このほかフルキャストホールディングス<4848>、UTグループ<2146>、テクノプロ・ホールディングス<6028>、ワールドホールディングス<2429>、メイテック<9744>など軒並み上昇トレンドを続け、むしろ上げ足を強めている状況だ。新型コロナウイルス収束後の需要復活を示唆する株価の値運びだが、この背景には貸し株調達売りも含めた空売り筋の買い戻しの動きもあるようだ。

出所:MINKABU PRESS

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