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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:DCM、郵船、ナブテスコ

DCM <日足> 「株探」多機能チャートより
■シーアールイー <3458>  1,822円  +322 円 (+21.5%) 一時ストップ高   11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 シーアールイー<3458>が一時ストップ高に買われ、実質上場来高値を更新している。29日の取引終了後、20年7月期の連結業績予想について、営業利益を25億円から39億円(前期比2.4倍)へ、純利益を13億円から24億円(同3.4倍)へ上方修正したことが好感されている。当初予定していた「ロジスクエア川越2」の売却を来期以降としたため、売上高は436億円から410億円(同71.3%増)へ下方修正したものの、好調な物流不動産投資市場に加えて、第4四半期に売却予定の「ロジスクエア千歳」「ロジスクエア上尾」及び「ロジスクエア三芳」の寄与や、適切なコンストラクション・マネジメントによる開発費用の削減及び適切な賃料によるテナント誘致などから、利益率が計画を上回るとしている。

■アース製薬 <4985>  8,320円  +590 円 (+7.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位
 アース製薬<4985>が5連騰で上場来高値を更新している。29日の取引終了後、第2四半期累計(1~6月)連結業績予想について、売上高を1055億円から1095億円(前年同期比5.3%増)へ、営業利益を104億円から160億円(同2.2倍)へ、純利益を69億7000万円から108億円(同2.3倍)へ上方修正したことが好感されている。5月以降の気温が高めに推移するなど天候に恵まれたことを受けて、主な収益源である虫ケア商品の売上高が計画を上回ることが要因。また、新型コロナウイルス感染症の影響で家庭用マスクの特需が発生したほか、在宅勤務の広がりなりなどにより、暮らしに快適さをプラスする日用品の売り上げが想定を上回るとしている。さらに、広告宣伝費や販促費の運用効率化に向けた取り組みや、コロナ下での活動制限による旅費交通費や交際費などの費用が減少することも寄与する。

■ケーヨー <8168>  755円  +42 円 (+5.9%)  11:30現在
 ホームセンター大手のケーヨー<8168>が大幅続伸し、連日で年初来高値を更新している。29日取引終了後に発表した21年2月期第1四半期(3~5月)の経常利益(非連結)は前年同期比6倍の27億8500万円に急拡大して着地。上期計画(18億円)を大幅に上回っており、業績上振れを期待する買いなどが向かった。新型コロナウイルスの感染拡大でマスクや透明シートといった感染症対策用品に特需が発生したうえ、巣ごもり需要を背景にDIY・園芸用品やトレーニング用品などの販売が伸びた。また、DCM棚割導入による利益改善効果が継続したことに加え、広告宣伝費の減少や店舗オペレーションの改善、営業時間短縮による人件費の減少なども大幅増益につながった。

■DCMホールディングス <3050>  1,241円  +59 円 (+5.0%)  11:30現在
 DCMホールディングス<3050>が3日続伸し年初来高値を更新している。29日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高1258億1600万円(前年同期比8.6%増)、営業利益116億600万円(同70.4%増)、純利益81億4900万円(同75.0%増)と大幅増益となったことが好感されている。外出自粛や在宅勤務で生活スタイルが変化し、家庭内需要が増加したことを受けて、既存店売上高が9.0%増となったことが牽引役となった。また、販促活動の自粛により、広告宣伝費が減少したことも寄与した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高4381億円(前期比0.2%増)、営業利益210億円(同0.8%増)、純利益130億円(同5.7%減)の従来見通しを据え置いている。

■ツガミ <6101>  903円  +34 円 (+3.9%)  11:30現在
 ツガミ<6101>が急動意、5日ぶりに大幅高に買われ5日移動平均線の上に株価を浮上させてきた。工作機械業界は新型コロナウイルスの影響による企業の設備投資需要の減退で収益環境は厳しい状況にあったが、ここ最近は主要需要先の中国での経済活動再開の動きが工作機械の受注動向にも変化を与えている。中国では月次動向から新車販売台数や建機、産業機器などの需要回復が確認されており、工作機械業界もこれに伴う受注獲得の動きが徐々に出始めている。自動車向けで高いシェアを持つ同社株も足もと見直し買いや空売り買い戻しが観測される状況にある。

■宇部興産 <4208>  1,867円  +70 円 (+3.9%)  11:30現在
 宇部興産<4208>が反発。岩井コスモ証券は29日、同社株の投資判断「B+」を継続した。目標株価は2050円(従来2150円)としている。20年3月期の連結営業利益は前の期比23.6%減の340億3300万円と減益だった。化学事業でナイロンやナイロン原料となるカプロラクタムが中国需要の減少を受け不振だったほか、合成ゴムや電池材料も落ち込んだ。21年3月期も新型コロナウイルスの影響が響き、同利益は260億円(前期比23.6%減)の見込み。ただ、今上期で最悪期を脱出し、下期からの回復を予想している。1株当たりの配当も90円を据え置く計画だ。株価は、足もとの配当利回りで4.9%前後、連結PBRは0.5倍台の水準にあり、割安感が指摘されている。

■日本郵船 <9101>  1,544円  +51 円 (+3.4%)  11:30現在
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>をはじめ海運株が軒並み高に買われており、業種別騰落率で「海運」は33業種中、断トツの上昇率となっている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響による世界経済低迷に対する懸念が、グローバル物流を担う海運セクターにマイナスの思惑となったが、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は5月中旬を境に急激に上昇している。直近6月26日現在では1749まで水準を切り上げており、これは大底をつけた5月14日の393から1か月半で約4.5倍化したことになる。海運株も従来と比べてバルチック海運指数との株価連動性は弱くなっているが、改めて見直し機運に乗る可能性が出ている。

■ナブテスコ <6268>  3,315円  +95 円 (+3.0%)  11:30現在
 ナブテスコ<6268>が5日ぶり反発。ここ調整色を強めていたが前日の全体相場急落局面でほぼ十字足を示現、きょうは日経平均の切り返しに歩調を合わせマドを開けて切り返しに転じている。精密減速機で世界的にも断トツのシェアを誇るが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴う設備投資需要の減少がマイナス材料とみられていた。しかし、1~3月期の営業利益は前年同期比33%増と好調で、20年12月期通期見通しも前期比26%増の320億円を見込んでいる。自動車向け需要が堅調を維持しているほか、落ち込みが懸念されている航空機向け需要も、墜落事故を起こした米ボーイング小型機「737MAX」の試験飛行開始の報道を受け、思惑買いを誘っている。

■キッコーマン <2801>  5,230円  +150 円 (+3.0%)  11:30現在
 キッコーマン<2801>が反発している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が29日付で同社の投資判断「Neutral(中立)」を継続し、目標株価を4300円から5100円に引き上げており、これを好感する買いが入っているようだ。リポートでは、新型コロナウイルスの影響で短期業績は厳しいとみるが、アフターコロナの業績回復力は相対的に高いと報告。高いブランド力と市場競争力、強い財務基盤、マネジメントクオリティの高さを評価している。

■GAテクノ <3491>  6,990円  +180 円 (+2.6%)  11:30現在
 GA technologies<3491>が続伸している。この日、グループ会社RENOSY Xが提供する住宅ローン申し込みプラットフォームサービス「MORTGAGE GATEWAY by RENOSY(モーゲージゲートウェイ バイ リノシー)」がMFS(東京都千代田区)の提供するモゲチェック不動産投資借り換えサービスとのAPI連携を開始したと発表しており、これが好感されている。今回の連携では、投資用不動産を不動産投資ローンで購入した顧客及び借り換え先金融機関の間で発生するコミュニケーションや煩雑な作業をオンライン化。これにより、不動産投資家が不動産投資ローンの借り換えに要する時間が従来の20%短縮するほか、返済計画の見直しをスピーディに実現することが可能になるという。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

■国際石油開発帝石 <1605>  677円  +17.4 円 (+2.6%)  11:30現在
 国際石油開発帝石<1605>はカイ気配スタートで7日ぶりに反発したほか、石油資源開発<1662>も5日ぶりに切り返しに転じている。ここ新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした世界景気停滞懸念で原油市況の先安観が資源関連株の重荷となっていた。欧米メジャーの減損計上の動きなどを警戒する動きが根強い。ただ、前日はWTI原油先物価格が1ドル21セント高と急反発し終値で1バレル=39ドル70セントまで戻しており、米国株市場でシェブロンやエクソンモービルなどエネルギー関連株が買われた。東京市場でも調整が長引いていた国際帝石などは、原油先物価格の急反発を手掛かりに値ごろ感からの押し目買いや買い戻しを呼び込む格好となっている。

■島津製作所 <7701>  2,892円  +45 円 (+1.6%)  11:30現在
 島津製作所<7701>が反発している。この日、受託分析子会社である島津テクノリサーチが、今後需要が高まるとみられるビジネス渡航者向け陰性証明を目的としたPCR検査サービスを開始すると発表しており、これが好材料視されている。知音会御池クリニック(京都市中京区)と協業して「唾液PCR検査サービス」を行うもので、検体の採取および証明書の発行という医療行為は御池クリニックが担当し、PCR検査は島津テクノリサーチが担当するとしている。

■東京エレクトロン <8035>  26,460円  +385 円 (+1.5%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置関連株が軒並み高に買われている。前日の米国株市場ではインテルやアプライドマテリアルズなどが買われ、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が反発に転じた。5Gインフラの拡張やデータセンター増設などを背景に半導体市況回復への期待感は強い。また、米国では29日取引終了後に発表されたマイクロンテクノロジーの3~5月期決算で売上高が市場コンセンサスを上回る伸びを示し、同社は時間外取引で株価水準を大きく上昇させており、これが東京市場でも半導体セクターにポジティブに作用している。

■リプロセル <4978>  438円  +5 円 (+1.2%)  11:30現在
 リプロセル<4978>が4日ぶりに反発。iPS細胞を活用した創薬ベンチャーで、独自技術を強みに製薬会社向けの受託事業を展開している。29日取引終了後、個人向けiPS細胞作製サービス「パーソナルiPS」の提供を開始することを発表しており、これが買いの手掛かりとなっている。同サービスはコップ1杯の尿でiPS細胞を作製するというもので、免疫拒絶反応の問題を回避できるとともに、治療までの準備期間を短縮できるメリットがある。将来のけがや病気に対応した「自分への備え」として個人を対象に幅広くニーズを取り込む可能性がある。

●ストップ高銘柄
 ヤマザキ <6147>  429円  +80 円 (+22.9%) ストップ高   11:30現在
 ビープラッツ <4381>  2,210円  +400 円 (+22.1%) ストップ高   11:30現在
 アサヒ衛陶 <5341>  644円  +100 円 (+18.4%) ストップ高   11:30現在
 小島鉄工所 <6112>  556円  +80 円 (+16.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 アイ・ピー・エス <4335>  1,063円  +150 円 (+16.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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