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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):豊田合、技研製、トヨタ

豊田合 <日足> 「株探」多機能チャートより
■豊田合成 <7282>  2,306円  +56 円 (+2.5%)  本日終値
 豊田合成<7282>が7日ぶりに反発。午後1時ごろ、ウイルスや細菌を除去する「深紫外LED光源モジュール」を開発し、量産化第1弾として出資先のWOTA(東京都文京区)が20年11月に発売する水循環型ポータブル手洗いスタンド「WOSH(ウォッシュ)」に搭載されたと発表しており、これが好感された。深紫外LEDは波長の短い紫外線で遺伝子を破壊して細菌やウイルスを除去するもの。これを搭載したWOSHは水を内部で浄化・循環して繰り返し再生利用することで、店舗入り口や屋外など水道が使いにくい場所に設置し、水を提供できることが特徴。フィルターでのろ過・吸着や塩素での消毒に加え、深紫外線を照射することで高い浄水性能を実現したという。

■技研製作所 <6289>  3,955円  +85 円 (+2.2%)  本日終値
 技研製作所<6289>が3日ぶりに反発。同社はきょう、自社が製造販売する杭圧入引抜機「サイレントパイラー」によるインプラント工法が、米ニューヨーク市のゴワヌス運河の護岸改修工事に採用されたことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。この案件は、グループ会社の技研アメリカがエンジニアリング企業として、設計会社や元請業者に提案し、採用に至ったもの。同社は注目度の高い運河での実際の施工を通じて、インプラント工法の優位性をアピールすることで、圧入技術の認知度向上と採用拡大が進むことを期待している。

■トヨタ自動車 <7203>  7,031円  +103 円 (+1.5%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>は反発。ここ欧米を中心に世界景気先行きに対する懸念から主力輸出株には向かい風が意識され、加えて日米金利差縮小を背景としたドル安・円高への警戒感から為替感応度の高い自動車セクターは売りに押されやすい相場環境にあった。しかし、前日は米国株市場が下げ止まったほか、外国為替市場ではドルが買い戻され、足もとは1ドル=105円50銭近辺の推移と円安方向に振れており、これがポジティブ材料となっている。なお、同社の21年3月期通期想定為替レートは1ドル=105円で実勢よりもやや円高で設定されている。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,164円  +77 円 (+1.3%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が反発。株価は前日まで4日続落と下値模索の動きで、特に前日は300円近い下げとなり6000円トビ台まで水準を切り下げていた。テクニカル的にも75日移動平均線に接触し正念場を迎えていたが、きょうは前日の米国株市場でナスダック総合指数が小反発ながら下げ止まる動きをみせたことで、米ハイテク株とここ株価連動性が高まっている同社株にも買い戻しの動きが観測される状況にある。

■エムスリー <2413>  6,460円  +40 円 (+0.6%)  本日終値
 エムスリー<2413>が反発。SMBC日興証券は24日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに目標株価を5000円から7500円に引き上げた。「医療業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)化が収益に本格貢献し始める」ことを評価している。第1四半期(4~6月)時点で新型コロナウイルスの影響で製薬会社からの需要が急増しMR君ファミリーの受注金額が前年同期比2.5倍以上に拡大。医療業界のDX化が加速するなかで同社の事業拡大オポチュニティは加速すると判断している。21年3月期の連結営業利益は430億円から496億円、22年3月期の同利益は515億円から622億円に増額修正している。

■西武ホールディングス <9024>  1,142円  -136 円 (-10.6%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 西武ホールディングス<9024>が大幅続落。同社は24日取引終了後に、これまで未定としていた21年3月期通期の連結業績予想を公表。営業損益見通しを560億円の赤字(前期は568億2300万円の黒字)としていることが売り材料となったようだ。営業収益見通しは前期比40.1%減の3320億円。新型コロナウイルス感染症の収束が依然として見通せないなか、鉄道やバス、ホテル、レジャー施設、スポーツ関連施設、商業施設の利用者が減少するとみている。また、こうした状況を踏まえて年間配当は無配(前期は30円)にするとしている。

■生化学工業 <4548>  1,088円  -80 円 (-6.9%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 生化学工業<4548>は大幅反落。24日の取引終了後、未定としていた21年3月期連結業績予想について、売上高266億5000万円(前期比7.0%減)、営業利益5億5000万円(同71.9%減)、最終利益11億5000万円(前期108億3900万円の赤字)を見込み、同じく未定としていた年間配当予想を中間・期末各10円の年20円(前期26円)にすると発表しており、大幅営業減益で減配見通しであることが嫌気された。新型コロナウイルス感染症拡大による国内外の販売減少に加えて、国内医薬品の薬価引き下げが影響した。また、米国で実施中の腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603の追加臨床試験の被験者組み入れ促進策にかかる費用の増加も利益を圧迫したという。

■BASE <4477>  11,460円  -290 円 (-2.5%)  本日終値
 BASE<4477>が3日ぶりに反落。24日取引終了後、海外募集による120万株の新株発行(発行価格は1万810円)を実施すると発表しており、これが嫌気された。新株発行が発行済み株式数の5.9%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化が懸念されているようだ。なお、約124億円の調達資金は、広告宣伝費や人件費、M&A及び資本業務提携のための資金などに充てるとしている。

■コニシ <4956>  1,471円  -21 円 (-1.4%)  本日終値
 コニシ<4956>は冴えない。24日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1390億円から1280億円(前期比5.3%減)へ、営業利益を71億8000万円から59億円(同17.1%減)へ、純利益を46億2000万円から37億円(同19.3%減)へ下方修正したことがマイナス材料視された。土木建設事業は社会インフラ市場の補修・改修・補強工事が順調に推移している一方、ボンド事業の住宅関連分野の接着剤や、化成品事業の自動車関連分野の商材などが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う国内外における経済活動停滞の影響を受けていることが要因としている。

■日本ラッド <4736>  949円  +150 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値
 日本ラッド<4736>が連日のストップ高で3連騰。菅政権下で行政のデジタル化に本腰を入れる方針が明らかとなっているが、直近では河野行政改革相が、行政上の手続きにおけるハンコの使用を原則廃止にしたいとの意向を示したこともあって、電子署名や電子契約に関連する銘柄群に短期資金の攻勢が活発化している。象徴的銘柄としては鈴与シンワート<9360>で、同社株はワークフロー処理の時間を大幅に短縮できる印鑑Bot「Biz-Oin(ビズ オーイン)」の提供開始を手掛かり材料に連日のストップ高を演じ、きょうもストップ高で3000円大台に乗せてきた。日本ラッドは、日本通運<9062>子会社で情報資産管理を行うワンビシアーカイブズと業務提携し、電子署名・電子契約を活用したハンコ業務の効率化促進に取り組んでおり、これがテーマ物色の波に乗る格好となっている。

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