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【特集】「2020年のIPO」が6位にランクイン、IPO人気継続で高い関心<注目テーマ>

マザーズ指数 <日足> 「株探」多機能チャートより
★人気テーマ・ベスト10
1 デジタルトランスフォーメーション
2 量子コンピューター
3 脱ハンコ
4 サイバーセキュリティ
5 5G
6 2020年のIPO
7 電子政府
8 電子認証
9 遠隔医療
10 マイナンバー

 みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「2020年のIPO」が6位と高水準に位置している。

 引き続き高水準のIPO人気がテーマとしての関心の高さにつながっているようだ。きょう、東証マザーズ市場に新規上場したタスキ<2987>も、公開価格と同じ670円カイ気配でスタートし、その後は気配値を切り上げる展開となっている。直近では9月29日にマザーズ市場に上場したヘッドウォータース<4011>、9月30日に同じくマザーズに上場したアクシス<4012>は初値がまだついておらず、カイ気配のまま推移している。

 新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした市場の混乱を受けて一時、途絶えていたIPO市場だが、6月24日にマザーズ市場に上場したコパ・コーポレーション<7689>で再開以降、初値が公開価格を上回る銘柄が続いていた。9月17日に東証1部に新規上場した雪国まいたけ<1375>が公開価格2200円に対して2100円でのスタートとなり、記録はストップしたが、その後は再び初値が公開価格を上回る銘柄が続いている。

 6月の再開以降、10月1日までのIPO銘柄で公開価格から初値までの上昇率が最も高いのは6月24日にマザーズに上場したフィーチャ<4052>の9.1倍で、次いで7月7日にマザーズに上場したBranding Engineer<7352>の6.0倍、8月20日にマザーズに上場したニューラルポケット<4056>の5.7倍が続く。初値が高騰したにもかかわらず、ニューラルの時価は初値を上回って推移しており、セカンダリーが堅調な銘柄も多い。

 こうしたなか、10月6日に東証(上場市場は未定)に上場を予定していたキオクシア(東京都港区)が上場延期を発表したことは、超大型案件の延期であっただけに、好調なIPO市場に水を差した格好だが、市場からの大型の資金吸収が延期になったということでもあり、むしろネガティブな材料とはならないとの見方が強い。今後もIPO市場への関心は高く推移するとみられ、市場の前評判が高い10月13日上場予定の日通システム<4013>、GoToイートで指定予約サイトとなった10月30日上場予定のRetty<7356>は大きな関心を集めそうだ。

 また、同じくIPOに関連して「2019年のIPO」も14位にランクインしている。直近IPOへの関心が高まるなかで、人気が波及した格好だが、中堅証券のなかには「昨年12月のIPO銘柄に注目している」との声も聞かれる。昨年12月は22銘柄が上場したが、上場銘柄数が多い月には資金が拡散し、初値がそれほど割高になっていないケースが多い。また、株価が落ち着き始めるべき頃にコロナ禍に当たったこともあり、注目余地が大きいという。あわせて目を配っておきたい。

出所:MINKABU PRESS

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