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【特集】リベンジ!個別材料株、晩秋に燃え上がる成長シナリオ「厳選5銘柄」 <株探トップ特集>

米大統領選や国内企業の決算発表など不透明材料が山積するなか、足もとマザーズ市場を中心に中小型材料株は売りの洗礼を浴びた。しかし、ここは逆に攻めのチャンスとなる。

―強い株が勝ち残る、マザーズ高値波乱で浮き彫りとなった真の勝ち組銘柄を追え―

 週末23日の東京株式市場は引き続き模様眺めムードで方向感のはっきりしない展開が続いたが、目先警戒されていた下値リスクは後退し日経平均は終始強調展開を維持した。日本時間で同日午前中に行われたトランプ米大統領とバイデン前副大統領によるテレビ討論会が耳目を集めたが、前回のように波紋を呼ぶようなことはなく無事通過したことで、市場のセンチメントも少なからず改善した。

●大統領選はどちらが勝っても上昇相場が続く

 バイデン氏有利の流れに今のところ変化はないが、支持率の高さが必ずしも結果に反映されないのが米大統領選である。スイングステートで要衝となっているフロリダ州やペンシルベニア州をトランプ氏が押さえれば、勝敗はどう転ぶか分からない。株式市場にとっても気が抜けない局面が続くが、ひとつ言えるのは11月3日の投開票を境にマーケットの風景が激変してしまうようなことはないということだ。大統領選でどちらが勝利しても相場の大勢トレンドがいきなり下落基調に変わるという可能性は極めて低い。

 僅差の勝負で法廷闘争に持ち込まれる可能性があり、それによって米追加経済対策の成立が遅れることへの懸念は確かに拭い去ることはできない。しかし、現状の米国景気は経済指標が示す通り、GDPのおよそ7割を占める個人消費が堅調だ。市場関係者の間では「追加経済対策成立の時期ばかりがフォーカスされるが、来年1月20日の新大統領就任後におもむろに経済対策を始動させても十分間に合う話。トランプ大統領ならこれまでの政策の継続で株式市場にはフレンドリーであるし、バイデン大統領なら法人増税はネガティブだがすぐに実行に移すわけではなく、その前に巨額の財政出動が景気を刺激することになる。株式相場も下がる道理はない」(中堅証券ストラテジスト)という強気の声が聞かれる。

●4-6月期の“勝ち組銘柄以外”も見直す動き

 東京市場では11月相場を目前に10月最終週から本格化する企業の決算発表を警戒する動きもある。4-6月期はコロナ禍だから悪くて当たり前という、新型コロナウイルスの影響を免罪符にできた。対して7-9月期は企業の自力が試されることになる。その意味では個別で明暗が分かれる可能性もあるが、総論として風向きは順風といってよい。某ネット証券ストラテジストは「4-6月期は新型コロナの影響による社会の構造変化を逆手にとって収益を伸ばした企業が買われた。7-9月期決算では4-6月期に利益を伸ばした企業ではなく、コロナ禍でいったんは敗者側に回った企業が、例えば上方修正であれば赤字幅縮小でも買われる流れになりやすい」という。

 ただし、個別株物色の流れをみると決算発表が近い銘柄は自ずと敬遠されやすいのも事実だ。長い目で見れば四半期決算発表に伴う株価のブレはノイズの域を出ない場合が多いのだが、であればなおさら決算発表直前に決め打ちで買うような投資行動を避けたいというニーズも湧いてくる。有望テーマに乗る銘柄でも決算発表が近づくと、成長シナリオや材料性評価がいったん棚上げになり株価の値動きが重くなるケースは少なくない。そこで今回は、展開材料や成長シナリオを満載したテーマ株で、なおかつ当面は決算発表絡みの思惑に振らされにくいことを条件に有望5銘柄を選抜した。

 ここにきて中小型株の下げがきつく個人投資家の土俵であるマザーズ市場も久々に高値波乱の様相を呈しているが、今は過剰流動性相場の只中にあることを忘れてはならない。目先の全体相場の浮き沈みに目を奪われがちだが、結局強い銘柄には投資マネーが戻ってくる。強い個別材料株に乗って晩秋のリベンジマッチを堪能したい。

●“決算発表ノイズ”が気にならない有望株5選

【古野電は自動運航とGIGAスクールで飛躍】

 古野電気 <6814> の1200円近辺を軸としたもみ合いは強気に買いで対処してみたい。10月5日にマドを開けて買われた後1100円近辺で売り物をこなし、14日に2回目のマドを開けての急伸で上値指向の強さを浮き彫りとした。時価はPERやPBRなどから割高感は全くなく上昇余力は十分、1月9日の年初来高値1388円奪回は今回の大出直り相場の通過点となりそうだ。同社は魚群探知機や船舶用電子機器メーカーでは世界トップシェアを有し、それを裏打ちする高い技術力を武器に人工知能(AI)を活用した船舶の自動運航などへの取り組みで存在感を示している。また、教育ICT関連株としても注目されており、同社の無線LAN・ハンディターミナル事業は「GIGAスクール構想」を追い風に収益成長に大いに貢献しそうだ。足もとの業績も好調に推移、21年2月期の営業利益は従来予想の15億円から30億円(前期比24%増)に引き上げている。

【三栄建築はテレワーク社会で新たな成長局面へ】

 三栄建築設計 <3228> は9月7日の大陽線を号砲に急速に株価水準を切り上げてきた。時価は急勾配の5日移動平均線を絡め売り物を浴びた形だが、予想PER6倍前後と超割安であるほか、4%近い高配当利回りも考慮して水準訂正余地は大きい。ここを踊り場に2000円大台での活躍が視界に入りそうだ。2000円は中長期的にも因縁場といえる上値抵抗ラインで、ここをクリアすれば上げ足が更に強まる可能性がある。同社は首都圏を中心に1次取得者向け戸建て住宅販売を手掛け、企画から施工まで一貫して行う。新型コロナウイルスの感染拡大による企業のテレワーク導入の動きなどもあって、それに見合う設計の新たな住宅需要が生まれており、そのニーズを捉えている。21年8月期業績は4月に買収した建売分譲会社の寄与もあって、売上高が前期比2割を超える伸びが予想されており、増収効果を背景に最終利益は同57%増の64億円という高変化を見込む。

【ノムラシステムはDXコンサルのデパート的存在】

 ノムラシステムコーポレーション <3940> はコロナショックによる3月中旬の安値から7月20日の年初来高値まで株価を3倍以上に変貌させたが、時価は高値から100円程度ディスカウントされた位置にある。ここは拾い場とみたい。6月末に1株を2株にする株式分割を実施したことで流動性が高まり、株式需給妙味が加わった。同社はSAPのERPソフトを中心とした戦略的なシステム導入コンサルティングを手掛け、高い技術力と豊富な業務実績を武器に需要開拓を進めている。RPAやWeb系開発、ビッグデータコンサルなど成長分野での需要開拓でも高い競争力を誇っており、新型コロナウイルス感染拡大を契機に取り組みが加速した企業のデジタルシフトをワンストップで請け負うデジタルトランスフォーメーション(DX)のデパートのようなコンサル会社だ。業績は20年12月期営業利益が前期比14%増の3億7900万円を予想、21年12月期も2ケタの利益成長が有望視される。

【イトクロは教育情報サイトで幅広いユーザー獲得】

 イトクロ <6049> [東証M]は9月中旬に1680円の高値をつけた後は調整局面にあったが、ここ継続買いが流入し、今月22日に1780円の年初来高値を形成。目先調整も下値はしっかりと拾われている。18年~19年初頭にかけ1年3ヵ月にわたり3000円台を地相場としていた銘柄で、時価水準は長期波動でみれば依然として底値圏だ。「塾ナビ」「家庭教師比較ネット」など塾や家庭教師のクチコミ評価サイトのほか、保育園から大学までカバーした学校情報サイト「みんなの学校情報」や、医師を志す受験生を対象とした大学情報サイト「医学部受験マニュアル」などニッチ分野も展開し、幅広いユーザーを獲得。コロナ禍にあっても教育分野へのニーズは旺盛で、専門学校向けではイベント中止に伴うオンライン集客需要が増勢にあり、同社の収益機会を高めている。子供向け習い事情報サイト「コドモブースター」を運営するセンジュを10月末に本体に吸収し収益力も一段と高まる。

【YEデジタルはIoTソリューションで実力開花】

 YEデジタル <2354> [東証2]は目先急な調整を入れているが、25日移動平均線をサポートラインに切り返す公算は大きくマークしたい。年初来高値770円を奪回すれば900円近辺まで滞留出来高に乏しく、上げ足が加速する可能性がある。安川グループの技術開発部門を担うDX分野のトップランナー。システム構築及び組み込みソフトで優位性を持つ。通信機器のほかIoTソリューション分野で幅広い業態に対応し商機を獲得している。人手不足などを背景に“人間の目”の役割を担うAI画像判定分野へのニーズが業界を問わず高まっている。そうしたなか、同社はクラウドサービスのAI画像判定「MMEye」を展開し、食品製造業を中心に好評を博している。業績も急拡大傾向にある。教育ICT関連や情報セキュリティー分野で需要を取り込んでおり、営業利益は20年2月期の27%増益に続き、21年2月期も20%増益の7億円と急成長が続く見通しだ。

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