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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:キヤノンMJ、村田製、SBG

キヤノンMJ <日足> 「株探」多機能チャートより
■東邦亜鉛 <5707>  2,329円  +180 円 (+8.4%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位
 東邦亜鉛<5707>が4連騰と上値指向を鮮明とし、連日の年初来高値更新と気を吐いている。同社が前週末23日取引終了後、21年3月期通期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の14億8000万円から40億円(前期実績は142億1700万円の赤字)と大幅に増額しており、これを手掛かり材料に投資マネーの攻勢が加速した。中国では新型コロナウイルスの影響が一巡し経済回復色を強めており、亜鉛市況の回復などを背景に同社の収益改善が進んでいる。

■キヤノンMJ <8060>  2,171円  +139 円 (+6.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率8位
 キヤノンマーケティングジャパン<8060>が大幅高で4日続伸している。前週末23日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を5320億円から5370億円(前期比13.5%減)へ、営業利益を210億円から240億円(同26.0%減)へ、純利益を146億円から168億円(同24.5%減)へ上方修正したことが好感されている。第3四半期累計(1~9月)決算で、在宅勤務の増加などにより家庭用インクジェットプリンターやITプロダクトが計画を超過したことなどが要因という。また、ゲーミングパソコンが引き続き好調に推移していることも寄与する。なお、業績予想の修正に伴い、従来20円を予定していた期末配当を10円増額して30円にするとあわせて発表しており、これも好材料視されているようだ。年間配当は50円(従来予想40円、前期60円)となる。なお、同時に発表した第3四半期累計決算は、売上高3929億2900万円(前年同期比15.1%減)、営業利益203億8900万円(同14.7%減)、純利益143億5800万円(同13.0%減)だった。

■コニシ <4956>  1,555円  +78 円 (+5.3%)  11:30現在
 23日に発表した「1.40%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の1.40%にあたる50万株(金額で7億3850万円)を上限に、10月26日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。

■イトクロ <6049>  1,767円  +87 円 (+5.2%)  11:30現在
 イトクロ<6049>は上げ足を加速し一時90円高の1770円と値を飛ばした。同社はクチコミ情報サイトで国内トップ。全国をカバーした学習塾検索サイト「塾ナビ」や「家庭教師比較ネット」を運営するほか、保育園から大学までの学校情報サイト「みんなの学校情報」などで幅広くユーザー層を獲得している。子供向け習い事情報サイト「コドモブースター」を運営するセンジュを10月末に本体に統合したことで収益力も高まっており、コロナ禍にあっても4月以降回復色を強め、今後の展開力に期待が大きい。株価は9月中旬に1680円の高値をつけた後は調整局面にあったが、今月下旬に入って動きを一変させ新値圏に再浮上している。

■アコム <8572>  476円  +14 円 (+3.0%)  11:30現在
 アコム<8572>が続伸。前週末23日の取引終了後、未定としていた21年3月期連結業績予想について、営業収益2630億円(前期比5.9%減)、営業利益895億円(同18.3%増)、純利益703億円(同18.0%増)と2ケタの営業増益を見込んでいると発表しており、これが好感されている。営業収益は、海外で業容の大部分を占めるタイにおいて、外出禁止令や都市のロックダウンの影響などによる資金需要の低下や、円高バーツ安の為替影響などが響き減収となる見通し。ただ国内で、景気が足もとで一部持ち直しの動きが見られ、期末に向けて資金需要の減少率が鈍化し回復基調に向かう見通しであることや、業容の減少などで金融費用や貸し倒れ関連費用などが減少すると想定していることが利益を押し上げる見込み。なお、同じく未定としていた配当予想について、中間・期末配当を各3円の年6円を予定しており、前期実績に対しては2円の増配となる予定だ。

■古野電気 <6814>  1,259円  +35 円 (+2.9%)  11:30現在
 古野電気<6814>が続伸、一時5%高で1284円まで上値を伸ばす場面があった。魚群探知機や船舶用電子機器メーカーでは世界トップシェアを有し、人工知能(AI)を活用した船舶の自動運航分野でも活躍が期待されている。また、教育ICT分野への展開も注目され、同社の無線LAN・ハンディターミナル事業は「GIGAスクール構想」を追い風に収益寄与が見込まれている。21年2月期業績予想は営業利益段階で従来予想の15億円から30億円(前期比24%増)に引き上げ脚光を浴びた。株価は今月5日と14日に2回マドを開けて買われる異色の上昇トレンドを形成、1月につけた年初来高値1388を目指す動きにある。

■カワチ薬品 <2664>  2,982円  +83 円 (+2.9%)  11:30現在
 カワチ薬品<2664>が3日ぶりに反発している。前週末23日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2770億円から2800億円(前期比3.6%増)へ、営業利益を70億円から85億円(同49.8%増)へ、純利益を48億円から58億円(同51.7%増)へ上方修正したことが好感されている。上期において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、マスクや消毒関連など感染予防関連商材が堅調に推移したことや、外出自粛や在宅勤務などを背景に、生活必需品や内食需要を中心とした商材の販売が好調だったことが要因。また、前年に計上のあった、新ポイントカード移行に伴うポイント引当金の影響がなくなったことや、販促活動の自粛及び見直しを行ったことから広告宣伝費が削減されたことなども寄与する。同時に発表した第2四半期累計(3月16日~9月15日)決算は、売上高1485億4900万円(前年同期比8.8%増)、営業利益65億4100万円(同2.5倍)、純利益46億1100万円(同2.3倍)だった。

■村田製作所 <6981>  7,430円  +200 円 (+2.8%)  11:30現在
 村田製作所<6981>が大幅反発して一時、7500円台に載せ、2000年4月以来、約20年6カ月ぶりの高値となっている。前週末23日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が6810億円から7510億円(前年同期比1.3%減)へ、営業利益が970億円から1310億円(同7.9%増)へ、純利益が693億円から990億円(同9.1%増)へ上振れ、減益予想から一転して営業増益で着地したようだと発表したことが好感されている。顧客による旺盛な部品取り込みを背景としたスマートフォン向け需要の増加や、リモートワークやオンライン教育を背景としたパソコン関連需要の拡大、各国政府の景気刺激策による自動車向け需要の増加など、新型コロナウイルス感染症による影響からの部品需要の回復が想定より早まったことが寄与したという。

■キヤノン電子 <7739>  1,457円  +17 円 (+1.2%)  11:30現在
 キヤノン電子<7739>が4日続伸している。前週末23日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、営業利益を38億円から43億円(前期比46.8%減)へ、純利益を28億5000万円から35億5000万円(同42.0%減)へ上方修正したことが好感されている。売上高は、新型コロナウイルス感染症の収束時期が見通せないことから753億円(同15.5%減)の従来見通しを据え置いているものの、収益改善に向けた生産性の向上や経費削減の推進などに取り組んでいることが利益を押し上げるという。なお、同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高543億9400万円(前年同期比19.3%減)、営業利益37億5700万円(同42.9%減)、純利益28億4300万円(同42.1%減)だった。

■しまむら <8227>  11,290円  +80 円 (+0.7%)  11:30現在
 しまむら<8227>は新値追い。前週末23日の取引終了後に発表した10月度(9月21日~10月20日)の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比20.7%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。月度を通じて秋らしい気温の日が続いたほか、台風の上陸もなく、季節商品の販売に適した気候となったことで、秋冬物のアウター衣料や肌着・寝具の実用品が売り上げを伸ばした。また、リラクシングウェアやスポーツウェアは巣ごもり需要により引き続き好調で、2週連続でキッズフェアを打ち出したベビー・子供服や、あったか素材「FIBER HEAT」の肌着や靴下、敷パッドやラグマットなどの寝具・インテリア商品も気温の低下を受けて好調だった。更に、10月1日にオープンした「しまむらオンラインストア」も順調な立ち上がりとなったとしている。なお、全店売上高は同20.8%増だった。

■東京エレクトロン <8035>  28,510円  +60 円 (+0.2%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>が頑強な値動き。前週末の米国株市場では半導体メーカー世界最大手のインテルが7~9月決算発表を受け大きく売り込まれる展開となり下げ幅は10%を上回った。データセンター用CPUの売り上げが減少しており、足もと半導体セクター全般にも影を落としている。ただ、東エレクなどは前週末時点でインテルの時間外取引での急落を受け、これを先に織り込む形で800円安と株価水準を切り下げていた。きょうはその買い戻しで下値抵抗力を発揮する形となっている。

■東京製鐵 <5423>  685円  -65 円 (-8.7%)  11:30現在  東証1部 下落率トップ
 東京製鐵<5423>が大幅反落となっている。同社は23日取引終了後に、21年3月期通期の単独業績予想を修正。営業利益見通しは前期比69.5%減の53億円(従来予想は62億円)に下方修正した。新型コロナウイルスの影響で国内の鋼材需要が低迷し、鋼材市況の回復が遅れるなか、足もとの製品出荷数量や出荷単価がともに想定を下回って推移していることが主な要因。また、主原料の鉄スクラップが海外で値上がりしていることも重荷になるとしている。なお、売上高見通しは同25.5%減の1340億円と従来計画を据え置いている。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,938円  -144 円 (-2.0%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>の株価変調が続いている。売買代金は東証1部上場企業で2位以下に大差をつけて断トツの水準をこなしているが、小幅ながらきょうで5日続落となっている。米ハイテク株のオプション取引でコールを大量購入していることからハイテク株比率の高いナスダック総合指数との株価連動性が指摘されているが、前週後半はナスダック指数が戻りに転じているにも関わらず、同社の株高には反映されていない。また、同社が出資する中国アリババ集団の傘下企業である金融会社アント・グループの上海市場上場は買い材料ながら、株価にはすでに織り込みが進んだとの見方が強い。11月9日の決算発表を前に機関投資家などが買いポジションを低めているとの観測もある。

■エスケイジャパン <7608>  675円  +100 円 (+17.4%) ストップ高   11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 エスケイジャパン<7608>が前週末に続く連日のストップ高と異彩を放っている。株価は前週19日に急動意しストップ高を演じたが、その後小休止を挟んで一気に上値追い基調を強めてきた。市場では「『鬼滅の刃』がコロナ禍にあっても爆発的な興行人気を博しており、同関連グッズを手掛ける同社株に個人投資家などの短期値幅取りを狙った資金が集中している。時価総額が50億円前後と小型で足が軽い」(ネット証券ストラテジスト)としている。

■ツインバード工業 <6897>  715円  +100 円 (+16.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ツインバード工業<6897>がストップ高。前週末23日の取引終了後、米グローバル・クーリング社(オハイオ州)から、フリーザーボックスを初期ロットとして前期販売台数の約2倍に相当する1000台を新規受注したと発表しており、これが好感されている。ツインバードのフリーザーボックスは、マイナス50度C以下の精密な温度制御に広く使用されている、厳しい温度管理が求められる分野の保冷輸送に用いられている製品。グローバル・クーリング社では、同フリーザーボックスを超低温のポータブルシステムに組み込み、バイオ医薬品の保管と輸送、薬局、診療所、病院、地域の保健機関向けの世界的なワクチンの保管と流通に使用することを目的とした製品として採用しているという。なお、21年2月期業績への影響は精査中としている。

●ストップ高銘柄
 不二硝子 <5212>  1,535円  +300 円 (+24.3%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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