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【材料】日本アジア投資---2Q減収なるも、損失幅は縮小

アジア投資 <日足> 「株探」多機能チャートより

日本アジア投資<8518>は13日、2021年3月期第2四半期(20年4月-9月)連結決算を発表した。営業収益が前年同期比7.1%減の12.57億円、営業損失が1.79億円(前年同期は2.16億円の損失)、経常損失が3.00億円(同3.64億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が3.42億円(同4.62億円の損失)となった。

営業収益は前年同期比7.1%減の12.57億円となった。新規稼働のメガソーラープロジェクトからの収益増加と、他社運営のプライベートエクイティファンドにおける株式売却益により、組合持分利益・インカムゲイン等の合計額が前年同期比40.4%増の9.32億円となった。一方、管理運営報酬等の総額は同14.3%減の0.58億円となった。管理報酬はファンドの満期延長に伴い、また、事務受託報酬はファンドの清算や純資産額の減少に伴い減少した。営業投資有価証券の売却高は同58.6%減の2.53億円となった。主な減少要因は、国内外で未上場株式の売却が小型だったことによる。
営業原価は同21.1%減の7.24億円となった。営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計額は、-0.57億円(前年同期2.00億円)となった。投資損失引当金繰入額は、近く満期を迎えるファンドが投資している株式に対して、回収見込み額の低下に備えて計上した。一方で、投資損失引当金の戻し入れを、過去に引当金を計上した投資先企業のうち業績が改善した銘柄や想定以上の投資回収が見込まれる銘柄に対して計上した。その結果、合計では0.57億円の戻入となった。組合持分損失等の合計額は同114.8%増の6.83億円となった。前年同期に比べて、新規に稼働したメガソーラープロジェクトで生じた原価が増加した。また、他社が運営するプライベートエクイティファンドにおいて投資先企業の回収見込額が低下したため、持分損失が2.13億円(同1,754.6%増)発生した。これらの結果、営業総利益は同22.4%増の5.33億円となった。

当第2四半期累計期間の投資実行額は、前年同期から減少し総計で7社、5.33億円(前年同期比69.4%減)となった。投資残高も、当第2四半期末において126社、143.76億円(前年度末 130社、151.01億円)と前年度末から減少した。

当第2四半期末における同社グループが管理、運用又は投資情報の提供を行っているファンドの運用残高は、11ファンド、165.56億円(前年度末11ファンド、173.90億円)となった。当第2四半期累計期間においては、1ファンドの新規設立があった一方で1ファンドが満期を迎えた後に清算期間に入ったため、前年度度末から運用残高が減少した。

2021年3月期通期の連結業績予想については、合理的な業績予想が困難なため行っていないが、投資家の利便に資するべく、「従来連結基準による見込値」を参考情報として開示している。2021年3月期(通期)の従来連結基準業績予想は営業収益が前期比17.7%増の32.50億円、営業利益が同31.9%増の3.50億円、経常利益が42.0%増の2.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同40.5%減の1.80億円としている。期初から数値の変更は無いが、営業投資有価証券の売却高の内訳を変更している。複数のIPO延期により株式の売却益は通期で計画を下回る見込み。また、下期は大口の海外未上場株の売却が中心となる見込み。これを受けて、下期にメガソーラープロジェクト 7 件、18.3MW(一部売却を含む)を売却する計画に変更した。これらのプロジェクトの売却と株式の売却実現に向けて注力し、通期の業績見込みを達成する方針としている。
なお、従来連結基準による2021年3月期第2四半期の実績は、営業収益が前年同期比21.7%減の5.41億円、営業損失が3.16億円(前年同期は4.21億円の損失)、経常損失が3.35億円(同4.83億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が3.36億円(同4.81億円の損失)。

《EY》

 提供:フィスコ

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