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【特集】アフターコロナをどう攻める! 「株探ラバー」のすご腕3人衆が語る

~株探プレミアム・リポート~

文・イラスト/福島由恵(ライター)、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)

DUKE。さんたけぞうさん(ハンドルネーム)のプロフィール:
証券会社に30年間勤務し、ディーラー歴25年で50億円を稼ぎ出した相場の大ベテラン。現在は独立し、個人投資家としてバリバリ投資を続けつつ、セミナー講師として登壇し投資のノウハウを個人投資家向けに伝授する。
最近は『50億稼いだおっさんが教える月5万稼ぐ株投資』(ぱる出版)を出版。毎朝4時に起床して日本経済新聞を読み込み、同じく毎日発信するボリューム満点のメルマガも好評だ。

DUKE。さんDUKE。さん(ハンドルネーム)のプロフィール:
2003年の会社員時代に株式投資を開始。当初の割安成長株狙いでは、目覚ましい成果は出ず。その後、リーマン・ショックなどを経て、現在の新高値を更新して上昇トレンドに乗って行く投資法「新高値ブレイク投資術」にたどり着く。
その改良が花咲き、14年には累計利益1億円を突破し、現在は専業投資家として活躍。著書に『新高値ブレイク投資術』(東洋経済新報社)、『新高値ブレイクの成長株投資法』(共著、パンローリング)がある。

【タイトル】モンサン(ハンドルネーム)のプロフィール:
10年前からインデックス投資を開始し、3年前に株主優待狙いで買ったペッパーフードサービスなどで大当たりし、以来、個別株の銘柄選びに目覚めていく。
米国公認会計士の資格を持ち、財務分析が得意なことから、もともとはファンダメンタル重視だったが、テクニカル分析も取り入れた融合型を導入すると、成果が上がり、2倍株ハンターの本領を発揮し始める。SNS(交流サイト)での情報発信も好評で、現在ツイッターのフォロワーも急上昇中。

株式相場の変動度合いを示すVIXや日経平均ボラティリティー・インデックスは低下傾向にあるとはいえ、主要株価指数に割高感が拭えない面もある。うまい投資家は、今後の投資戦略を立てる上で、どのような点を注視しているのか?

今回は『株探』および『株探』プレミアムでの情報収集をがっつり行う「株探ラバー」のすご腕3人衆、たけぞうさん、DUKE。さん、モンサン(いずれもハンドルネーム)に集まってもらい、自由に意見交換してもらった。

今回はその内容を座談会形式で紹介していく。

バリューとグロースのシーソーゲームに機動的についていく

―― 日経平均株価が再び3万円台乗せの一方で、新型コロナウイルス感染拡大不安も未だ収まりを見せない状況です。今後、何に注目して、どんな投資戦略を考えていますか?

たけぞうさん(以下、たけぞう): 市場平均を見ると相場に強さが出てきたのを感じますが、そうはいってもやはり、去年に引き続き、コロナの感染状況次第では、急に顔色を変える相場が続くという認識は変えるべきではないと思います。また、中身を見ると、いわゆるバリュー銘柄群とグロース銘柄群の趨勢が行ったり来たりしている状況です。

また、コロナ以前からあった流れだと思いますが、最近は、特に資金の流れのスピードが速い。つまり、
人気化した銘柄に資金が一気に集まって株価が急騰したかと思えば、ひとたび投資家の興味が薄れると、さっと引きあげてしまう。

本来、株式投資とは、企業のファンダメンタルズをしっかり見極め投資先を選別してくものだと思いますが、まだ、不安定さが残る相場であることを踏まえながら、しばらくはより需給の変化や話題になるテーマに注目しながら短期目線での投資を心掛けていきたいと思います。

そして、バリューかグロースか、どちらが優勢かを見極める意味では、コロナの新規感染者数やワクチンの接種状況などは目が離せない重要データですよね。加えて、投資家の資金がどこに流れているのか、売買高などに注目して常に把握することも重要な作業になると思います。

■たけぞうさんが注目する日経平均ダブルインバースETF<1357>の売買高や信用取引の残高

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米国長期金利の動き、特に節目となる数字には注意

―― たけぞうさんは、今年2月の記事で米国の長期金利の急激な上昇に注目し、「利回りが1.5%に到達したら注意」と警鐘を鳴らしていました。そして、ご指摘の通り、1.5%に達したタイミングで株式相場も調整を迎えましたね。

たけぞう: 当時指摘した「1.5%」に特段の合理性を見出していたわけではありません。ご存じのように投資では節目の数字を意識することはよくあります。

先日のケースで言えば、「米長期金利が1.5%に達したら売り」となりやすく、昨今の高速アルゴリズム取引が隆盛の時代には、こうした節目の数字に注意を払うことが重要になっています。

足元では、長期金利は1.7%前後と高水準の一方で日米の株価は落ち着きを見せています。しかし、今後も、1.8%や2%など、やはり節目になる水準では同様の調整が起こる可能性があると警戒しています。

米国金利と併せて、米国株の動きも重要です。先日の『株探』プレミアム・オンラインセミナーで触れましたが、日本株が米国株をそっくり映し出したように動くミラー相場は、今後も続くと思います。

例えば、米国の主要ハイテク銘柄で構成される米ナスダック総合株価指数が不調ならば、日本のハイテク関連も振るわないし、個別株でも例えば金融関連が活況ならば、日本の金融関連も買われる、という具合です。

DUKE。さん(以下、DUKE。): 確かに、2018年後半の大幅調整時は、米国長期金利が3%の節目を超えたことが引き金となったことをよく覚えています。それを踏まえると、この先も急激な金利上昇は注意が必要です。

また、米国株の動きの観察は必須項目です。3月に大きく調整が見られたナスダックは、4月に入り再び強含むかの動きを見せています。

これに連動して、同様に3月に調整した日本のマザーズ市場も、足元で反転の動きを見せてきました。日本のハイテクももちろんですが、多くの個人投資家が狙うマザーズ市場も、ナスダックの影響を大きく受けやすいですよね。

■マザーズと米ナスダック、日経平均、米ダウ平均とのパフォーマンス比較(21年1月29日=100)
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市場のセンチメントにも注目

DUKE。: あとは、米国市場に参加する個人投資家が強気なのか、弱気なのかのセンチメントも重視しています。
これは、私が投資を学ぶ際に参考にしてきた米国のウィリアム・J・オニール氏が創立した『INVESTOR'S BUSINESS DAIRY』紙のウェブサイトで情報を得られます。強気か弱気かはパーセンテージで示され、数字が大きくなるほど強気を示すのですが、強気に傾きすぎると調整が起こりやすいとされます。

一説には55%を超えると危険水域との見方があるようで、1月末の米ゲームストップ<GME>株の騒動を発端に日米市場が調整した時期は、55%超えの「過熱水準」にありました。

―― 投資家のセンチメントという観点では、恐怖指数とも呼ばれる「VIX」が有名です。

DUKE。: VIXも先の米国個人投資家のセンチメント同様に重視していますね。VIXは、相場が下落に向かったり、株価のボラティリティーが高くなったりすると高い値が出る指標で、コロナ相場で冷え込んだ20年の3月には約85まで跳ね上がりましたね。

VIXについては、低いほど好ましいと見なしていて、30を超えると異常値に近く警戒すべき水準だと考えています。現在は20を割っているので、投資しやすい領域に入っていると思います。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



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