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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エアトリ、クリレスHD、バイオ関連株

エアトリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■クミアイ化学工業 <4996>  920円  +75 円 (+8.9%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 クミアイ化学工業<4996>が大幅高で3日続伸。8日の取引終了後、21年10月期の連結業績予想について、売上高を1130億円から1134億円(前期比5.7%増)へ、営業利益を73億円から83億円(同0.2%増)へ、純利益を62億円から74億円(同11.8%増)へ上方修正し、減益予想から一転して営業増益としたことが好感された。国内で上市した新規殺菌剤「ディザルタ剤」をはじめとする水稲分野の出荷が好調に推移していることに加えて、化成品の一部が回復基調にあることなどが要因としている。

■理研ビタミン <4526>  1,591円  +115 円 (+7.8%)  本日終値
 理研ビタミン<4526>が続伸し、年初来高値を更新した。同社は8日取引終了後に、子会社の青島福生食品(中国山東省)を青島農邦農副産品(山東省)に譲渡すると発表しており、これが評価されたようだ。青島福生食品は冷凍野菜及び水産加工品の製造・販売を手掛けているが、近年では中国での人件費高騰や債権の回収遅延による貸倒引当金の計上などで業績が悪化しているほか、過去の不適切な会計処理問題などからグループ内での同社の位置づけについて検討を行い、シナジーが見込めないと判断した。なお、譲渡に伴い青島福生食品に対する貸付債権の一部を放棄するとしている。

■エアトリ <6191>  3,055円  +139 円 (+4.8%)  本日終値
 エアトリ<6191>が大幅高で3日続伸。8日の取引終了後、運営する総合旅行プラットフォーム「エアトリ」の国内ツアー及び子会社エヌズ・エンタープライズが運営する「ニーズツアー」が、ホテルや飲食店などを展開するSTARSHIP(大阪市西区)と包括契約を締結したと発表しており、これが好感された。今回の提携は、宿泊費用を抑え、旅行先現地でグルメや観光を充分に堪能したい人向けに、「とにかく安く行ける旅」を提供するのが狙い。なお、業績へ与える影響は軽微としている。

■クリレスHD <3387>  953円  +34 円 (+3.7%)  本日終値
 クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>が大幅続伸、年初来高値を更新した。アフターコロナ関連として脚光を浴びており、株式分割考慮で20年2月以来約1年4カ月ぶりの4ケタ大台回復を目前に捉えている。20年2月といえば、新型コロナウイルスの感染拡大が国内でも懸念され始めたタイミングで、同社株は同月末に株式分割を行ったが、折り悪く株価は急落に見舞われた経緯がある。ただ、800円台後半から上の水準は真空地帯の下げで滞留出来高も少なく戻り売り圧力が限定的となっている。ポイントとなるのは信用取組で、直近データでは買い残53万株に対し、売り残が225万6000株と高水準に積み上がっており、信用倍率は0.24倍。日証金でも貸株が融資を大幅に上回る売り長状態にあり、踏み上げ相場の色彩を強める可能性がある。

■マネーフォワード <3994>  6,610円  +230 円 (+3.6%)  本日終値
 マネーフォワード<3994>が3日続伸。8日の取引終了後、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>傘下の三菱UFJ銀行と、中小企業向けオンラインファクタリング事業及び請求代行事業の開始を目的とした合弁会社を設立すると発表しており、これが好材料視された。今夏に設立予定の新会社「Biz Forward」では、与信データの蓄積やノウハウの活用により審査プロセスを自動化し、審査にかかる時間を短縮して、顧客の迅速な資金調達をサポートする。また、顧客利便性の高いWebアプリケーションを提供し、非対面・オンライン完結で簡便に申し込みから審査結果の受け取りを行えるようにするという。マネフォ51%、三菱UFJ銀行49%で設立し、業務開始は22年春の予定。なお、21年11月期業績への影響は軽微としている。

■そーせいグループ <4565>  1,658円  +56 円 (+3.5%)  本日終値
 そーせいグループ<4565>、アンジェス<4563>、サンバイオ<4592>などマザーズ市場の時価総額上位銘柄をはじめ、バイオ関連株に物色の矛先が向いている。マザーズ指数は5月初旬から中旬にかけて急速に値を崩したが、5月17日の1042で底を入れ戻りに転じている。直近は25日移動平均線を上回り、75日線との下方カイ離解消も近づいているが、このマザーズ指数の底入れとバイオ株の相関関係は強い。「エーザイの人気化が刺激となり一部の個人投資家資金が休養十分のバイオ関連株に向かいマザーズ指数にも貢献した。ただ、全体の売買代金はそれほど増えてはおらず、局地的な動きにとどまっている」(ネット証券マーケットアナリスト)という。

■三共生興 <8018>  531円  +17 円 (+3.3%)  本日終値
 三共生興<8018>が大幅反発。8日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を200万株(発行済み株数の4.58%)、または11億円としており、取得期間は21年7月1日から22年6月30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためという。

■ロート製薬 <4527>  2,881円  +71 円 (+2.5%)  本日終値
 ロート製薬<4527>が続伸。8日の取引終了後、痔疾治療薬「ボラギノール」などを手掛ける天藤製薬(大阪府豊中市)株式の67.2%を8月31日付で取得し子会社化すると発表しており、これが好材料視された。今回の買収により、ロートはOTC医薬品事業の拡充を図るほか、海外ネットワークを通じてボラギノールの売り上げを伸ばす方針。取得価額は非開示。なお、22年3月期業績への影響は軽微としている。

■アドベンチャー <6030>  8,310円  +180 円 (+2.2%)  本日終値
 アドベンチャー<6030>が3日続伸。8日の取引終了後、運営する航空券予約サイト「skyticket」で、航空会社グループのルフトハンザグループの新流通規格「NDC」を利用したBtoC向け航空券販売を開始したと発表しており、これが好材料視された。今回の航空券販売は、今年1月のシステム連携以来、日本のオンライン旅行会社として初めて同システム連携による販売となる。連携により、航空券料金や空席状況の迅速な確認が可能となるほか、顧客は最適な価格で航空券を購入できるようになるという。なお、ルフトハンザグループは、ルフトハンザドイツ航空やスイスインターナショナルエアラインズ、オーストリア航空、ブリュッセル航空で構成されている。

■ビルファンド <8951>  724,000円  +11,000 円 (+1.5%)  本日終値
 不動産投資信託のREIT市場に見直し買いが流入している。この日は、日本ビルファンド投資法人<8951>が年初来高値を更新しているほか、星野リゾート・リート投資法人<3287>やいちごホテルリート投資法人<3463>、ジャパン・ホテル・リート投資法人<8985>といったホテル型のREITが軒並み高となった。REITは新型コロナ禍の影響によるテレワーク普及に伴うオフィスビル市況の悪化や、インバウンド需要の消滅によるホテル需要の低迷などが警戒されてきた。しかし、コロナワクチンの接種拡大もあり経済正常化による恩恵を享受することが期待されている。

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