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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):キヤノン、エプソン、VIX短先物

キヤノン <日足> 「株探」多機能チャートより
■VIX短先物 <1552>  2,981円  +253 円 (+9.3%)  本日終値
 国際のETF VIX短期先物指数<1552>が大幅に3日続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。19日の米VIX指数は前日に比べ4.05(21.95%)ポイント高の22.50と急伸した。同指数が警戒ラインとされる20を終値ベースで上回ったのは6月18日以来、1カ月ぶりのこと。同日の米株式市場は、NYダウが725ドル安と大幅続落。世界で感染力が強い新型コロナウイルスのインド型(デルタ型)の感染拡大が続いており、景気回復の先行きに警戒感が台頭した。これを受けて、東京市場では、VIX短先物は上昇している。

■キヤノン <7751>  2,708円  +229 円 (+9.2%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 キヤノン<7751>は急伸。19日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を3兆5000億円から3兆6000億円(前期比13.9%増)へ、営業利益を1980億円から2830億円(同2.6倍)へ、純利益を1400億円から2010億円(同2.4倍)へ上方修正したことが好感された。第1四半期に続き、在宅勤務と在宅学習の世界的な広がりを背景にインクジェットプリンターの販売が伸びているほか、各地域でフルサイズミラーレスカメラ及び交換レンズなどの好調な販売が続いていることが要因。また、メディカルや半導体露光装置も好調な市況を捉えて売り上げを伸ばしており、これらの製品の良好な市場環境は下期も継続が見込まれるとしている。

■セイコーエプソン <6724>  1,919円  +94 円 (+5.2%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 セイコーエプソン<6724>が大幅高で5日ぶりに反発。キヤノン<7751>が19日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想の上方修正を発表したが、その理由の一つに在宅勤務と在宅学習の世界的な広がりを背景にインクジェットプリンターの販売が伸びていることを挙げており、同じくインクジェットプリンター大手の同社に連想買いが向かったようだ。

■ニコン <7731>  1,001円  +29 円 (+3.0%)  本日終値
 ニコン<7731>は全般軟調相場のなか5日ぶり反発。同社はデジタルカメラと半導体露光装置を両軸とし、一眼レフカメラでキヤノン<7751>と双璧をなす。そのキヤノンは前日19日に通期見通しの大幅上方修正を発表、上振れの要因としてカメラや半導体露光装置の販売好調をあげたことから、ニコンに決算期待の先回り買いが向かったようだ。また同社はきょう、シャープ<6753>とバイオミメティクス(生物模倣)の技術実装に関する共同開発契約を締結したと発表しており、同技術の実用化に向けた今後の展開にも期待が高まる。

■GAテクノ <3491>  1,979円  +52 円 (+2.7%)  本日終値
 GA technologies<3491>が続伸。午前10時ごろ、子会社イタンジが提供する、不動産賃貸業務のDXサービス群「ITANDI BB+」の顧客管理・自動物件提案システム「ノマドクラウド」で「電子受付機能」の利用ができるようになったと発表しており、これが好材料視された。賃貸不動産仲介店舗では、来店した入居希望者の個人情報や、部屋の希望条件などを「来店カード」と呼ばれる用紙に記入してもらうのが一般的で、そこに記入された情報は、用紙そのものを保管もしくは店舗スタッフがシステムに手入力するなどの方法で管理されていた。そのため、事前のWebからの問い合わせや再来店の顧客情報はリアルタイムで把握することが困難だったが、今回、「電子受付機能」が利用できるようになったことで、顧客情報の一元管理を更に推進し、今後のコミュニケーションや物件提案を円滑に行うことが可能になるとしている。

■KOA <6999>  1,608円  +25 円 (+1.6%)  本日終値
 KOA<6999>が反発。19日の取引終了後、集計中の第1四半期(4~6月)連結業績について、売上高が149億4000万円から159億6400万円(前年同期比45.8%増)へ、営業利益が10億円から19億2400万円(同5.0倍)へ、純利益が6億9000万円から14億1600万円(同9.7倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好材料視された。日本や欧州地域における産業機器用途向けなどの販売が好調だったことや、ドル及びユーロの為替レートが想定より円安で推移したことなどが寄与した。

■Sansan <4443>  8,110円  +120 円 (+1.5%)  本日終値
 Sansan<4443>が反発。19日の取引終了後、投資有価証券を売却したのに伴い、22年5月期第1四半期業績に投資有価証券売却益9億7900万円を計上すると発表しており、これが好材料視された。保有するウイングアーク1st<4432>株式の一部を売却したことに伴い計上するもので、営業外収益または特別利益に計上する予定という。

■塩野義製薬 <4507>  5,746円  +52 円 (+0.9%)  本日終値
 塩野義製薬<4507>はしっかり。19日の取引終了後、東京大学発の創薬ベンチャーであるHanaVax(東京都中央区)と、新型コロナウイルス感染症に対する新規経鼻ワクチンの開発に関するライセンス契約を締結したと発表しており、これが好感された。開発するワクチンは、鼻腔内に投与しウイルスが体に侵入する鼻や喉の粘膜の免疫をつけるというもの。今回の契約締結により塩野義は、同ワクチンの全世界における独占的研究・開発・製造・流通並びに販売権を取得する一方、HanaVax社は契約締結に伴う一時金や今後の開発の進展に応じたマイルストン、製品上市後の販売額に応じたロイヤルティーを受け取ることになるとしている。

■チェンジ <3962>  2,681円  +18 円 (+0.7%)  本日終値
 チェンジ<3962>が4日ぶりに反発。19日の取引終了後、子会社ビーキャップがトヨタ自動車九州(福岡県宮若市)と共同で、福岡県宮若市のワクチン接種会場の円滑・安全な運営を実現したと発表しており、これが好材料視された。宮若市はトヨタ自動車九州とトヨタ生産方式をベースとした会場内のレイアウトや人流動線の構成を設計しているが、特に会場内の接種者の位置情報把握及び送迎車と接種者の紐づけ・管理のためにビーキャップのIoT/ビーコン技術である「Beacapp Here」が採用されたという。

■クリレスHD <3387>  916円  -67 円 (-6.8%)  本日終値  東証1部 下落率5位
 クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>が大幅続落。19日の取引終了後、新株発行にかかる発行登録書を提出したと発表しており、将来的な株式価値の希薄化や需給悪化を警戒した売りが出たようだ。具体的な発行時期や募集方法、発行条件、発行総額及び資金使途の詳細などは、現時点で未定としているが、発行予定額は200億円を上限としており、21年7月28日から22年7月27日に実施する予定。また、調達資金の用途としては、長期借入金(含永久劣後特約付ローン)の返済や店舗関連投資、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進及び子会社投融資に当てる予定としている。

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