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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

昭電工 <日足> 「株探」多機能チャートより

■昭和電工 <4004>  2,797円 (+163円、+6.2%)

 昭和電工 <4004> 続急伸。14日、先月23日に発表した公募増資の受渡日を迎えた。発行価格は今月6日に2465円で決まっていたが、株価は一時2800円台まで急伸し、利益確定売りをこなした。公募が一巡したことから、今後の需給改善期待が台頭しており、売り方の買い戻しも活発化したようだ。

■クエスト <2332>  1,844円 (+98円、+5.6%)

 クエスト <2332> [JQ]が急反発。14日午前11時ごろ、アクセンチュアA <ACN> グループのアバナード(東京都港区)と業務提携したと発表。この業務提携は、「Microsoft 365」などマイクロソフト製品の分野における協力体制強化を目的としたもので、提携の一環としてクエストはアバナード支援組織を設置する。会社側では、今回の業務提携は中長期的に両社の業績及び企業価値の向上に資するとしており、今期業績に与える影響は軽微としている。

■アイ・テック <9964>  1,443円 (+76円、+5.6%) 一時ストップ高

 アイ・テック <9964> [JQ]が続急伸。一時ストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は14日正午頃に、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は9億8200万円(前年同期は5100万円)となり、通期計画19億円に対する進捗率は51.7%となった。売上高は前年同期比0.7%減の174億7900万円で着地。主力事業である鋼材の販売・加工は需要の弱さから販売量・販売金額ともに前年同期を下回ったが、鋼材市況の上昇を受けて収益率が急速に改善したことが利益面に寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■アークランド <9842>  1,799円 (+80円、+4.7%)

 アークランドサカモト <9842> が大幅高で3日続伸。13日の取引終了後、22年2月期の連結業績予想について、営業利益を205億円から223億円へ、純利益を172億円から195億円へ上方修正した。売上高は3650億円の従来見通しを据え置いたものの、上期において販管費が計画を下回ったことや、営業外収益に雇用調整助成金及び時短協力金を助成金収入として計上したことなどが要因としている。

■UNITED <2497>  1,801円 (+74円、+4.3%)

 ユナイテッド <2497> [東証M]が7日続伸し年初来高値を更新。14日午後0時30分ごろ、連結子会社キラメックスが運営するオンラインプログラミングスクール「テックアカデミー」の「エンジニア転職保証コース」が、経済産業大臣認定の第4次産業革命スキル習得講座、厚生労働省指定の教育訓練給付制度の対象講座として認定されたと発表。「エンジニア転職保証コース」は、前職不問・プログラミング未経験の初心者でも、16週間で東京のIT企業へエンジニアとして転職を目指すことのできるコースで、現役エンジニアとキャリアカウンセラーが学習から転職までサポートする。今回の認定により、諸条件を満たすことで受講料の最大70%が助成されるとしている。

■フリュー <6238>  1,752円 (+62円、+3.7%)

 フリュー <6238> が3日続伸。13日の取引終了後、NTTドコモ(東京都千代田区)とプリントシール機(以下、プリ機)における5Gと画像認識AIを活用した共同実証実験を実施すると発表。両社は今年2月にも実証実験を行い、5G通信を活用することで、プリ機において従来よりも高画質な画像を遅延なく高速にユーザーへ届けることが可能であることを検証したが、第2弾となる今回は、5GとAI画像認識技術を活用し、高速・大容量・低遅延といった5Gの特徴を生かしつつ、AI画像認識によるプリ機の新たな顧客体験価値提供の可能性を検証するという。将来的にはAIを搭載したプリ機が、ユーザー個人を認識し専用にカスタムしたサービスを提供可能になるなどの可能性を検証するとしている。

■太陽誘電 <6976>  7,570円 (+250円、+3.4%)

 太陽誘電 <6976> が3日続伸し新高値。岩井コスモ証券は13日、同社株の投資判断の「A」を継続するとともに、目標株価を7000円から9400円に引き上げた。第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比91.2%増の151億4700万円と大幅増益となった。コンデンサーが、自動車向けやスマートフォン、5G基地局向けなどで好調だった。これを受け、同社では22年3月期の同利益を470億円から550億円(同34.9%増)に増額修正したが、同証券では保守的な予想とみており650億円への一段の上振れを見込んでいる。

■スタ・アリス <2305>  2,404円 (+43円、+1.8%)

 スタジオアリス <2305> が8日続伸。13日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高(単体)が前年同月比8.0%減と3ヵ月連続で前年実績を下回ったが、前月の同19.4%減から大きく縮小しており、これが好材料視されたようだ。買い上げ単価が全店ベースで同5.4%増となったものの、撮影件数(客数)が同11.3%減と2ケタ減となったことが響いた。なお、8月は1店舗を移転し、1店舗を退店した。

■トヨタ <7203>  9,946円 (+151円、+1.5%)

 トヨタ自動車 <7203> が反発。1万円大台近辺は売り圧力が強く、なかなか大台を維持できない局面が続いているが、国内製造業を代表する企業にしてPBR1.1倍台は指標面から割安感が強い。9月だけでなく、10月も生産台数を削減する計画で、前週末10日に9~10月の世界生産台数を従来比約40万台減らすことを発表、通期の生産台数についても900万台と従来計画から30万台下方修正し、これが株価にネガティブ材料となった。一方、自動車生産台数を減らすのはサプライチェーンの問題であり、自動車販売需要そのものは旺盛で今後も世界的に高水準が続くことが見込まれるなか、下値では押し目買いニーズが強い。

■トクヤマ <4043>  2,315円 (+32円、+1.4%)

 トクヤマ <4043> が続伸。14日午後1時40分ごろ、パナソニック <6752> と副生水素を用いた純水素型燃料電池の実証を開始したと発表。トクヤマの徳山製造所(山口県周南市)で発生する副生水素を用いた実証で、実証機はパナソニックが開発する6台の純水素型燃料電池を1つのユニットに収めたシステム構成。水素の供給配管や熱配管、電力出力ラインなどを集約してユニットに接続し、6台の純水素型燃料電池を1つのシステムとして稼働させる連携制御を実現する。なお、純水素型燃料電池の6台連携制御の実証は国内初となる。

■FCC <7296>  1,620円 (+22円、+1.4%)

 エフ・シー・シー <7296> が3日続伸。13日の取引終了後、薪ストーブ・暖房器具の輸入卸販売を手掛けるファイヤーサイド(長野県駒ヶ根市)から、薪ストーブ用触媒を新規に受注したと発表。同社は、クラッチの摩擦材製造で培った抄紙技術を応用した排ガス浄化用触媒事業を行っており、今回は新たに薪ストーブ用触媒を開発したという。新製品は、他社の従来品に対して2倍の除去・浄化性能とレアメタル使用量80%減を実現するとともに、耐久性も向上させたとしており、こうした技術が評価され、国内有数の取扱実績を有するファイヤーサイド社からの受注に至ったという。

■郵船 <9101>  9,960円 (+130円、+1.3%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など大手3社をはじめ海運株が軒並み高。前日13日の米国株市場では新型コロナウイルス感染がピークアウトしたとの観測から景気敏感株が買い戻されており、この流れを継いで、グローバル物流を手掛ける海運セクターは景気敏感を代表する業種として物色の矛先が向いた。直近では、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の戻り足が急で、これも株価の刺激材料となった。同指数は前週後半から反騰態勢に入っており、前日は299ポイント高と大幅高で4163まで水準を切り上げた。既に2007年以来14年ぶりの高値近辺にあり、ここからの同指数の動きが注目される。

■フリー <4478>  8,770円 (+100円、+1.2%)

 フリー <4478> [東証M]が反発。13日の取引終了後、愛媛銀行 <8541> と、スモールビジネスのIT化推進に向けて業務提携を開始したと発表。今回の提携では、フリーの「freee会計」や「freee人事労務」などの導入提案を共同で実施し、顧客の業務効率化や地域のデジタルトランスフォーメーションを推進する。愛媛銀行担当者が顧客に対してIT導入コンサルティングを行い、業務効率化や生産性向上だけではなく、経営の意思決定に必要な情報を見える化することで事業課題の解決に寄与するとしている。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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