【特集】利益成長【青天井】銘柄リスト〔第2弾〕 33社選出 ＜成長株特集＞

　本特集では、7日に配信した「利益成長【青天井】銘柄リスト〔第1弾〕32社選出」に続き、“青天井”銘柄リストの第2弾をお届けします。今回は「第1弾」配信後の11月5日から11日の期間に発表された決算の中から、21年7-9月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。

　下表では、時価総額200億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、21年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を10％超上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している33社を選び出し、7-9月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

　上振れ率トップとなったのは、シンバイオ製薬 <4582> [ＪＱＧ]。21年7-9月期(第3四半期)業績は、エーザイ <4523> との契約満了に伴い、昨年12月から自社販売へ移行した抗がん剤「トレアキシン」の販売が拡大し、経常利益は6億1700万円と四半期ベースで初めて黒字化した直前の4-6月期実績である500万円を大幅に上回って着地。3月に承認された難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の適応追加で患者数が増加したことに加え、新型コロナウイルスに対するワクチン接種の進展で高齢者の治療遅延が解消に向かったこともプラスに働いた。

　2位に入ったグローバルウェイ <3936> [東証Ｍ]の7-9月期(第2四半期)は、顧客の積極的なシステム投資を背景にプラットフォーム事業とセールスフォース事業が伸びたほか、リクルーティング事業では旺盛なデジタルトランスフォーメーション(DX)関連人材の採用ニーズを取り込んだ。また、暗号資産タイムコインの売却益を計上したことも利益を大きく押し上げた。10日には今期3回目となる22年3月期通期業績の上方修正に踏み切ったが、株価は株式分割や新サイトリリースを材料に10月中旬から11月初めにかけて急騰していた反動もあり、連日ストップ安に売られている。

　3位には住宅資材の商社であるＪＫホールディングス <9896> がリスト入りした。7-9月期(第2四半期)は持ち家着工戸数の増加を受けて建材需要が高まるなか、ウッドショックによる木材価格高騰の販売価格への転嫁を進めたうえ、山梨合板工場の稼働率が上昇したことも利益拡大につながった。決算発表前の今月1日に22年3月期通期業績見通しと配当予想を上方修正したことが好感され、株価は5日に1994年9月以来、約27年2ヵ月ぶりの高値となる1074円まで上昇する場面があった。

　4位のヨネックス <7906> [東証２]はバドミントンの最大市場である中国の代表チームと用具使用契約を締結した効果で中国バドミントン事業の収益が急拡大した。また、国内販売の回復や北米向けテニス用品の販売好調に加え、セールスミックスの改善による利益率向上も寄与し、7-9月期(第2四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。業績好調に伴い、22年3月期通期予想を大幅上方修正し、株価は年初来高値圏に浮上している。

　　　　　　　　　　 ┌─ 四半期 経常利益 ─┐　┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名　 　　 上振れ率 7-9月期 過去最高　上振れ率 今期予想 過去最高 　PER
<4582> シンバイオ　　　 12240　　 617　　　　5　　　5525　　 1350　　　 24　35.0
<3936> ＧＷ　　　　　　　 864　　 212　　　 22　　　89.6　　　400　　　211　89.5
<9896> ＪＫＨＤ　　　　　95.9　　4052　　 2068　　　55.8　　 9000　　 5776　 4.9
<7906> ヨネックス　　　　89.9　　2948　　 1552　　　45.9　　 5600　　 3839　18.4
<3772> ウェルス　　　　　77.2　　4805　　 2712　　　47.4　　 5500　　 3732　 9.3
<6855> 電子材料　　　　　61.5　　1880　　 1164　　　49.3　　 4244　　 2843　 9.4
<6089> ウィルＧ　　　　　37.0　　1570　　 1146　　　 8.7　　 4410　　 4057　14.0
<3465> ケイアイ不　　　　36.5　　7068　　 5179　　　87.8　　24000　　12781　 9.0
<6976> 太陽誘電　　　　　34.2　 20370　　15174　　　55.2　　64000　　41247　16.4
<4495> ｉ３　　　　　　　29.6　　 232　　　179　　　31.3　　　734　　　559　53.2

<6962> 大真空　　　　　　28.6　　1808　　 1406　　　11.1　　 5000　　 4501　20.1
<7089> フォースタ　　　　25.7　　 176　　　140　　　56.8　　　450　　　287　65.2
<9386> 日本コンセプ　　　25.6　　 829　　　660　　　25.6　　 2573　　 2048　15.1
<6490> ピラー　　　　　　25.5　　2986　　 2380　　　90.3　　10000　　 5255　10.0
<4544> ＨＵグループ　　　24.2　 14816　　11929　　　24.3　　33700　　27118　 6.5
<7832> バンナムＨＤ　　　23.0　 35357　　28754　　　 6.1　　93000　　87612　35.2
<4746> 東計電算　　　　　22.0　　1286　　 1054　　　12.6　　 4123　　 3661　15.1
<9310> トランシティ　　　21.2　　2283　　 1883　　　22.9　　 6500　　 5290　 9.5
<9613> ＮＴＴデータ　　　18.7　 62069　　52306　　　19.1　 175000　 146914　33.1
<8078> 阪和興　　　　　　18.2　 16587　　14028　　　22.9　　50000　　40700　 4.0

<6965> ホトニクス　　　　18.0　 11059　　 9371　　　12.3　　38900　　34648　40.4
<7733> オリンパス　　　　17.7　 46894　　39845　　　42.8　 139000　　97312　30.6
<5186> ニッタ　　　　　　17.2　　4080　　 3480　　　 4.3　　12000　　11507　 8.0
<4485> ＪＴＯＷＥＲ　　　17.2　　 109　　　 93　　　 1.1　　　180　　　178　2450
<4971> メック　　　　　　15.5　　1197　　 1036　　　61.2　　 3850　　 2388　25.3
<4626> 太陽ＨＤ　　　　　13.6　　5055　　 4450　　　15.8　　16000　　13819　16.6
<4595> ミズホメディ　　　13.1　　2542　　 2248　　　 426　　 6364　　 1211　 5.3
<6050> イーガーディ　　　13.0　　 601　　　532　　　 8.2　　 2207　　 2040　29.1
<4966> 上村工　　　　　　12.9　　3537　　 3134　　　26.0　　12500　　 9920　10.4
<8919> カチタス　　　　　11.4　　3649　　 3275　　　10.5　　12293　　11125　40.5

<5999> イハラサイエ　　　11.2　　1203　　 1082　　　10.7　　 3750　　 3389　 9.4
<4186> 東応化　　　　　　10.7　　5644　　 5099　　　22.8　　19800　　16129　21.0
<6315> ＴＯＷＡ　　　　　10.1　　2991　　 2716　　　 178　　11500　　 4131　 9.8

※ 2020年9月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

※決算発表の集中期間(11月15日まで)は、その日に発表された決算で増収増益を達成した銘柄を速報ベースで毎日19時ごろ配信しています。こちらも併せてご覧いただき、銘柄選びにご活用ください。

●「“好調継続”企業に注目！7-9月期【増収増益】リスト」配信一覧 ────
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