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【特集】ビットコイン最高値圏、「仮想通貨関連株」が再飛躍ステージを舞う <株探トップ特集>

ビットコイン価格の堅調が続いている。仮想通貨取引所の運営を手掛ける銘柄群の業績は概ね好調で、改めて関連銘柄に目を向けてみたい。

―過剰流動性が価格上昇呼び込む、仮想通貨保有企業への投資妙味膨らむ―

  ビットコイン価格の値動きが引き続き注目を集めている。今年に入り、米電気自動車(EV)大手テスラ<TSLA>によるビットコイン購入など仮想通貨(暗号資産)を巡る話題が相次いだこともあり、関心はなおも広がりをみせている。株式市場では年初に一連のビットコイン関連株が物色人気に沸いたが、その後も堅調な仮想通貨相場を背景に株価は底堅く推移している。直近の決算発表で改めて業績の好調さが確認されており、関連銘柄の株価上昇継続に対する期待は高まっている。

●コインベースの7-9月期純利益5倍

 今年半ばごろに3万ドル台で推移していたビットコイン価格は、7月下旬以降に上昇が加速。10月には4月高値の6万5000ドル近辺を上抜け、11月10日には一時7万ドルに迫る水準まで上昇し過去最高値を更新した。世界的な金融緩和による過剰流動性が株式や商品などあらゆるリスク資産の価格を押し上げており、仮想通貨市場にも継続的に資金が流れ込んでいる格好だ。特に今年に入ってからは、テスラによるビットコイン購入や米仮想通貨取引所大手コインベース・グローバル<COIN>のナスダック上場、米国初のビットコイン先物ETF取引開始など話題性のあるニュースが続き、相場上昇に一段と弾みがついた。

 こうしたなか仮想通貨取引所を運営する企業の業績も好調だ。前述のコインベースが直近発表した7-9月期決算は、売上高が前年同期比4.2倍の13億1100万ドル、純利益は同5倍となる4億600万ドルだった。月間取引利用者数が前年の同じ時期と比べ大幅に伸び、取引量も急増した。同社では、ボラティリティが取引収益に影響を与える重要な要因としており、足もとビットコインの値動きが再び大きくなっていることから10-12月期業績も好調を維持するとみられている。

●関連銘柄に改めて注目

 国内でも取引所の運営を手掛ける銘柄群の業績は良く、決算集中期間を通過したいま改めて注目してみたい。以下、業績良好でチャート妙味も高まる関連銘柄を取り上げた。

 ビットコイン関連の代表格に位置づけられるマネックスグループ <8698> が10月29日に発表した4-9月期決算は68%増収、税引き前4.4倍増益と業績急拡大で着地した。全体業績に大きく貢献したのが、傘下の仮想通貨交換業コインチェックを擁するクリプトアセット事業だ。取引所の売買代金が前年の同じ時期に比べ4倍近くに急増したほか、IEO(企業などによる仮想通貨での資金調達)業務の手数料収入やNFT販売などが好調だった。直近、米ネット証券子会社のニューヨーク証券取引所への上場計画が明らかとなったことで連日ストップ高に買われるなど物色人気化した経緯がある。

 GMOフィナンシャルホールディングス <7177> [JQ]は外為証拠金取引専業大手で、傘下にGMOクリック証券やGMOコインを持つ。直近1-9月期業績は証券・FX事業が減収減益となったが、暗号資産事業が伸長したことで売上高は前年同期比18%増、営業利益は同22%増と2ケタ増収増益を達成。暗号資産事業では、スマートフォンアプリの改善やアルトコイン銘柄の追加を行ったほか、テレビCMの放送など積極的なマーケティング活動を展開。こうした各種施策が奏功し、取引高は前年同期比で3倍以上、口座数は同36%増と大きく増加した。

 セレス <3696> はポイントサイト運営が主力だが、持ち分法適用関連会社に仮想通貨交換業のビットバンクを持つことから、マーケットでは関連銘柄に位置づけられている。11月10日に発表した1-9月期決算は25%増収、営業80%増益だった。ポイントサイト運営の好調に加え、ビットバンクの好業績や過去に売却したコインチェックの条件付対価(アーンアウト)発生などが利益貢献した。株価は、決算発表翌日に材料出尽くしの売りに見舞われたものの株価指標面で割高感はなく、業績を評価した買いが改めて流入する展開に期待したい。

 リミックスポイント <3825> [東証2]は暗号資産交換所「ビットポイント」の運営をはじめ、電力小売り事業や中古車売買など幅広く手掛ける。足もと新規取り扱い通貨の追加や販促活動などに取り組み、取引所の口座数・アクティブユーザー数ともに順調に増加している。直近4-9月期業績は増収・営業黒字転換で着地した。株価は今年1月安値を起点に反発に転じており、52週移動平均線を足場とした上昇トレンドが継続している。ビットコイン価格上昇が話題を集めた2017年から18年にかけて1800円トビ台で高値をつけた経緯があり、中長期的な上値余地は大きい。

 CAICA DIGITAL <2315> [JQ]は仮想通貨取引所「Zaif」を運営するZaif Holdingsを傘下に持つ。今年3月、ZaifHDのもともとの親会社であったフィスコ <3807> [JQG]との提携関係強化に伴い、それまで持ち分法関連会社だったZaifHDを連結子会社化した。仮想通貨事業でのシナジー創出を見込んでおり、この子会社化が寄与する形で21年10月期の売上高は前期比15.6%増の69億4000万円と2ケタ増収を見込む。営業利益は4期ぶりに黒字転換する見通しだ。

●仮想通貨保有企業もマーク

 ビットコインをはじめとする仮想通貨の価格上昇は、評価益や売却益計上への期待から仮想通貨を保有する企業にもスポットライトを当てることになる。なかでもスマホアプリ開発が主力のgumi <3903> は、仮想通貨やNFTなどブロックチェーン分野への投資に積極的でマーケットにおける注目度は高い。前21年4月期に仮想通貨評価益約11億円・売却益約9億円を計上した実績がある。

 仮想通貨保有企業としてはこのほか、ネクソン <3659> やコロプラ <3668> 、ユナイテッド <2497> [東証M]に加え、Eストアー <4304> [JQ]、きちりホールディングス <3082> 、ガーラ <4777> [JQ]、グローバルウェイ <3936> [東証M]などが挙げられる。

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