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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「9月に向けた株価浮上も視野に入れ、安値圏銘柄を狙う」

株式評論家 富田隆弥

日経平均株価は2万8000円を目前に足踏みが続く(本稿執筆4日現在)。夏休みとなり、日本株には8月お盆頃まで「調整ないし小動き」という季節的傾向もある。ただし、高値警戒を示した日足テクニカル指標は過熱感の解消に向かい始めた。11日の海の日や15日の旧盆を迎え、日本株はそろそろ動き出してもおかしくない。

◆日経平均株価の日足チャートをみれば、突破した200日移動平均線(4日現在2万7559円)を支持線としたもみ合いで形状は悪くない。7月半ばに2万6000円台のもみ合いを上放れた後のスピード調整は、次の上昇に備えた踊り場と見ることもできる。

◆当面のターゲットは3月と6月につけた高値の2万8300円台だが、踊り場から二段上げに動くなら「2万9500円~3万円」を目指すことも十分に想定される。週足チャートは3月から「2万4600円~2万8300円」ゾーンのもみ合いを5カ月続け、値固めは十分。そして、上値の壁になっていた52週移動平均線(4日現在2万7808円)を抜いたことで、昨年の高値である3万0700円台を一気に目指してもおかしくはない。

◆もちろん、米国の長短金利や為替、原油、商品市場など他市場が乱高下しているので注意は怠れない。ペロシ米下院議長の台湾訪問で米中間の緊張が高まり、地政学リスクも再燃している。決算発表では4-6月期が減益となった企業も目立つ。それらを先々無視するわけにはいかないが、夏休み半ばになると諸々の懸念を一旦織り込んで、日本株は9月にかけて浮上することも想定される。ならば、調整・安値圏にある銘柄の水準訂正をそろそろ狙ってみるのも面白いだろう。

(8月4日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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