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【特集】「パワー半導体」が6位にランク、引き続き事業環境良好との見方変わらず<注目テーマ>

ローム <日足> 「株探」多機能チャートより
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9  2022年のIPO
10  鉄鋼

 みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「パワー半導体」が6位にランクインしている。

 パワー半導体とは、「交流を直流に変換する」「電圧を下げる」など電気エネルギーの制御や供給に用いられる半導体のこと。電力・鉄道車両・家電製品など幅広い用途で、電気をより効率的に無駄なく使うために欠かせないデバイスとなっており、省電力につながることから、温暖化対策もあってさまざまな分野で需要が伸びている。また、現在主流のSi(シリコン)からSiC(炭化ケイ素)という新素材への移行が進んでいることもあって、関連業界の設備投資は活発で、好環境を享受している。

 ここ数年、話題に上ることが多くなったパワー半導体だが、米テスラ<TSLA>が現地時間3月1日の投資家向け説明会で、次世代のパワートレーン(駆動装置)ではSiCを使ったパワー半導体の使用を従来の4分の1に抑える方針を明らかにしたことで、好調だった事業環境に陰りが出るのではないかとの懸念が一気に広がった。ただ、テスラにもパワー半導体を供給するオン・セミコンダクター<ON>では、1月に韓国の起亜自動車やドイツのフォルクスワーゲンとパワー半導体の供給について契約を交わしたほか、3月に入ってもドイツのBMWと供給契約を結ぶなど引き続き需要旺盛がうかがえる。オンセミだけではなく、ローム<6963>や富士電機<6504>といったパワー半導体大手の一角を占める日本企業も引き続き事業環境良好が期待されている。

 また、パワー半導体関連は、GaN(窒化ガリウム)、Ga2O3(酸化ガリウム)といった新素材を使った次世代パワー半導体への関心も高い。この日は、全般相場が冴えないなか、関連銘柄に目立った動きは少ないが、ワイエイシイホールディングス<6298>、タカトリ<6338>などのパワー半導体に関する設備投資関連銘柄が堅調な動きとなっている。

出所:MINKABU PRESS

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