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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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2445 タカミヤ

東証P
581円
前日比
+1
+0.17%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.2 1.27 2.41 19.40
時価総額 271億円
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明日の株式相場戦略=ZHDとLINE統合で変わる業界地図

 10月中旬以降、押し目待ちに押し目なしという強い相場だったが、前日の200円安に続き、きょう(14日)も下値を探る展開となった。日経平均株価は5日移動平均線を陰線で下回り、売り煽りが入りやすいタイミングではある。3連休前の今月1日にも日経平均は5日移動平均線を下回ったが、この時は陽線で引けており連休明け後に待っていたのは日経平均の急騰劇(終値段階で401円高)だった。今回は陰線だった点が異なるが、日経平均は後場後半に下げ渋る動きをみせており、果たしてどうなるか。深押しがあっても25日移動平均線が位置する2万2700円どころを下値メドと見ておきたい。

 外部環境からのアプローチでは、日替わりで変わる米中協議の進展に対する思惑はあまり意味がないし、中国の経済指標発表を受けた同国経済に対する不安心理も、当の上海株市場はプラス圏を維持しており、これも下げの理由として妥当ではない。香港の政情不安は今の相場にとってはアキレス腱だが、この地政学リスクが日本株に与える影響については、東京市場単独ではなく、あくまでアジア株全面安の状況のなかで取り沙汰されるべきもの。注意は必要だが、今の段階では大勢トレンドを揺るがす材料には至っていない。

 それよりも、前場にマーケットが軟化しても「日銀のETF砲不発が投資家の疑心暗鬼を誘っている」(国内証券ストラテジスト)という見方は一理ある。年内まだ2兆円の買い余力を残しながら、ETF買いを温存していることにステルステーパリングを指摘する声もある。日銀の真意を測りかねるというムードが市場関係者の間に漂っていることは否定できない。

 個別株をみると、きょうは、Zホールディングス<4689>とLINE<3938>による協奏曲が株式市場に響き渡った。両社が経営統合に向けて最終調整に入ったとの報道が投資マネーの集中買いを誘い、ZHDは東証1部売買代金トップで17%高、LINEにおいてはストップ高水準のまま寄る気配もなく、大引けに買い物を残す強烈人気となった。きょう午前中の段階で、両社は協議入りしたことを認めている。両社合併に伴う売上高合計が楽天<4755>を上回るということが、今回のストーリーの骨子であり、ソフトバンクグループ<9984>の孫社長によるネット市場“日本列島総取り”に向けた野望を、株式市場は強く感じ取った形だ。ネット業界の地図が大きく変わるとすれば、それに付随した投資テーマも新たに生じる可能性が高い。

 このほか、中小型材料株に対する個人の投資意欲は旺盛。旭化学工業<7928>の株価に火がついた格好となった。通常はあまり目立たない銘柄だが、こうした株はいったん確変モードとなれば、圧倒的な割安感を寄りどころに水準訂正の動きが長続きするケースも多い。同社の場合、業績がここ数期にわたって急拡大途上にあることがポイント。「国内だけでみれば前期まで長く営業赤字が続いていたが20年8月期は8期ぶり黒字化することがほぼ確実」(会社側)という。2%の配当利回りを有しながら1株純資産1200円に対し500円前後の株価は合理的なポジションとはいえない。自動車軽量化の流れも追い風に中期的には大幅な水準訂正があって不思議はない。

 前日取り上げた建設機材のタカミヤ<2445>も全体下げ相場のなかで強い足。国土強靱化東京五輪大阪万博関連の有力株として綺麗な日足チャートが描かれている。同社独自の「次世代足場」への需要が急増傾向にあり、これが成長ドライバーの役割を担うとなれば、株価の居どころを変えるだけの十分なインパクトがある。

 また、英和<9857>もチャートだけをみると、怖い位置に見えるがPERやPBRからはむしろ割安感が強い。光通信<9435>が大株主の銘柄に変身株が多いというのは、ひとつのアノマリーとしても、売り物薄のなかで継続的な買いが入っていることは見逃せない。

 このほか、半導体関連ではダイトーケミックス<4366>が急騰後の調整一巡でいい位置にいる。また、顔認証関連では1000円トビ台で売り物をこなしているソリトンシステムズ<3040>などが魅力的に映る。

 日程面では、あすは9月の鉱工業生産確報値が経済産業省から開示される。海外では、10月の米鉱工業生産、米小売売上高、米輸出入物価など。また、11月のニューヨーク連銀製造業景況感指数も発表される。(中村潤一)

出所:MINKABU PRESS

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