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ベルシス24 Research Memo(5):2020年2月期はCRM事業の成長、継続的な収益性改善などにより増収増益

特集
2020年6月8日 15時15分

■業績動向

1. 2020年2月期連結決算

ベルシステム24ホールディングス<6183>の2020年2月期の連結業績は、売上収益126,663百万円(前期比4.6%増)、営業利益11,105百万円(同29.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益7,006百万円(同29.8%増)の増収増益決算となった。売上収益及び営業利益は期初予想をやや下回ったが、親会社の所有者に帰属する当期利益は予想を達成した。凸版印刷からのスポット業務の継続的な受注、キャッシュレス・消費税関連業務等、CRM事業の着実な成長により、売上収益は4期連続で過去最高を更新した。また、前期の医薬関連事業の一時的損失の反動もあって、利益は大幅な増益となった。

売上収益の前期比5,550百万円増の要因を見ると、既存業務と新規業務等2,913百万円増、旧BBコール業務2,111百万円増、スポット業務2,649百万円増で、CRM事業合計では7,673百万円増となって、その他事業の2,123百万円減を補っており、コア事業の順調な拡大により増収となった。また、営業利益段階では、人件費上昇の影響760百万円、戦略的投資及び先行投資240百万円、一時的収益・費用の増減120百万円などの減益要因があったものの、前期の医薬関連事業再編の影響1,640百万円、堅調な需要による増収効果で1,270百万円、収益性改善などで680百万円、その他の影響50百万円などの増益要因が上回ったことで、営業利益は前期比2,525百万円の増益であった。以上から、営業利益率は8.8%で前期比1.7pt上昇し、2019年3月期の東証1部上場会社平均の6.8%を上回って推移している。同様に、ROEも14.8%で前期比2.7pt上昇し、東証1部上場会社平均の9.3%を上回っている。

(1) セグメント別の状況

セグメント別では、CRM事業の売上収益が125,142百万円(前期比6.5%増)となった。うち、主力の既存業務と新規業務等が98,057百万円(同3.1%増)であり、低収益業務から撤退した効果が現れている。また、旧BBコールは16,540百万円(同14.6%増)と、前期の減収から大幅増収に転じ、今後は安定的に推移すると見込まれる。さらに、スポット業務も消費税関連、キャッシュレス、凸版印刷からのキャンペーン案件などから、10,545百万円(同33.5%増)と好調であった。スポット業務に分類されているものの、凸版印刷からは、今後も継続的に受注が入る予定である。一方、その他事業は医療関連事業の再編に伴う減収から、1,521百万円(同58.3%減)と低調であった。以上の結果、営業利益段階では、CRM事業が10,978百万円(同9.7%増)と好調であったが、その他事業も127百万円の利益(前期は1,431百万円の赤字)を計上した。以上の結果、コア事業であるCRM事業の営業利益率は8.8%(前期比0.3pt上昇)、その他事業も8.3%に改善し、全体の営業利益率は8.8%(同1.7pt上昇)となった。

(2) 財務及びキャッシュ・フローの状況

2020年2月期末の資産合計は168,508百万円(前期末比28,769百万円増)で、流動資産26,957百万円(同1,368百万円増)、非流動資産は141,551百万円(同27,401百万円増)となった。非流動資産の大幅増は、今期からIFRS16号の適用によって、従来オフバランス処理(資産計上しない処理)してきたリース取引がオンバランス処理されることになったためである。

同様の理由から、負債合計は118,971万円(前期末比25,724百万円増)で、流動負債は37,958百万円(同10,795百万円増)、非流動負債は81,013百万円(同14,929百万円増)であった。資本合計は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上などに伴い49,537百万円(同3,045百万円増)となった。

以上の結果、自己資本比率は前期末から3.5pt低下の29.2%となったが、これは会計処理の変更に伴う一時的なものである。また、2019年2月末の自己資本比率は、2019年3月期の市場第1部全産業の自己資本比率32.2%を上回る水準であった。今後も、利益の蓄積によって同社の自己資本比率は徐々に改善すると見込まれる。また、ネットD/Eレシオは1.23倍と同0.19倍低下し、改善が進んでいる。さらに、同社ではメガバンクとの間でコミットメントライン契約を結んでおり、不測の事態に対しても十分に備えていると言えるだろう。

キャッシュ・フロー計算書によると、2020年2月期末時点の現金及び現金同等物の残高は7,767百万円(前期末比1,796百万円増)、また同社が自由に使える現金を示すフリー・キャッシュ・フローは13,504百万円(同4,006百万円増)であった。営業活動の結果得られた資金は16,717百万円で、これは主に、税引前利益10,534百万円、有形固定資産の減価償却費5,925百万円の計上、未払消費税の増加額1,253百万円などによるものである。投資活動の結果使用した資金は3,213百万円で、有形固定資産の取得による支出1,047百万円、持分法投資の取得による支出983百万円などによる。財務活動の結果使用した資金は11,799百万円となり、これはリース負債の返済による支出4,829百万円、配当金の支払額2,867百万円などによるものであった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

《YM》

提供:フィスコ

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