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日本コンセプト Research Memo(3):安全性・利便性・耐久性・経済性に優れたタンクコンテナ

特集
2018年9月3日 18時03分

■会社概要

3. タンクコンテナの特徴

タンクコンテナとは、油類や化成品、各種ガス、食品原料など、危険物か非危険物かを問わずに輸送できるタンクを備えたコンテナのことであり、日本コンセプト<9386>は、液体輸送用のケミカルタンクコンテナと液化ガス輸送用のガスタンクコンテナの二種類を利用している。特徴は、ドラム缶やガスボンベ、タンクローリー車に比べて大量輸送が可能な点にある。また、ISO標準規格に基づいて製造されているため頑丈で安全な上、貨物を積載したままコンテナごと積替えることにより、コンテナ船やトラック、鉄道などを組み合わせた複合一貫輸送を行うことができる。一方、使用後に内部を洗浄することで輸送容器として再使用できる点も大きな特徴である。

使用後に残った貨物の漏洩や臭気、汚染の発生といった問題を絶対に引き起こさないよう、完璧な洗浄と不備のないメンテナンス、つまりタンクコンテナに対する高い品質管理能力が、オペレーターには求められる。このため同社は、海上輸送に耐えられる国際規格IMDGコード※に適合したISO標準規格の6mタンクコンテナを採用、厳しい内部検査や気密試験、定期的な法定検査を実施している。また、洗浄やメンテナンスなどの作業を内製化し同社自身の手で作業することで、タンクコンテナの安全性と顧客の信頼を確保している。現在では、国内全拠点及びマレーシアのPort Kelangに自社洗浄施設を保有し、加えて危険品貨物の蔵置や加温、タンクローリーやドラム缶への積替えなど附帯サービスも自社の手で行っている。まさに経営理念を象徴する「Responsible Care for Global Environment」を推進していると言えるだろう。

※IMDGコード(International Maritime Dangerous Goods Code) =国際連合危険物輸送専門委員会による勧告を受けたIMO(国際海事機関)が、危険物の個品輸送に関して定めた規則。危険物の定義から容器の基本基準要件、試験規定、運送基準までが定められている。日本では、同規則に全面的に準拠した危険物船舶運送及び貯蔵規則が制定されている。

ISOタンクコンテナは、危険物容器とコンテナの要件を兼ね備えている。このため、危険物輸送に関する諸手続きを進めやすい簡易性、一般の貨物コンテナのように危険物を海陸一貫輸送することができる汎用性、危険物の充填や排出、メンテナンスなどに必要な設備を完備することよる安全性、単体容量が大きく、コンテナとして積み重ねができる省スペース効果(経済性)??といった特徴があり、ドラム缶など従来の輸送容器・輸送方法に対して大きなアドバンテージがあると言える。また、20年以上という長期間の反復使用に耐え、副包装器材を必要とせず、モーダルシフトにも対応できるという点で、環境に優しい輸送容器と言うこともできる。こうした特徴からタンクコンテナへの需要は内外で拡大を続けており、世界のタンクコンテナ数は1990年~2017年で平均8.5%増加、特に2012年~2017年で10.1%と増加ピッチを速めている。依然欧州に偏在しているとはいえ、2018年1月1日現在世界で552,500本ものタンクコンテナが活躍している。

タンクコンテナには業界というものがなく、大きく物流業界の一部と言うことができる。プレイヤーは、タンクコンテナを所有し運用するオペレーター、大量に所有し貸し出すリーシング企業、製造するメーカーに3分される。同社はオペレーターに区分され、保有基数は7,167本(2017年12月期末)で世界15位だが、日本では専業オペレーターでパイオニアということもあり、1位を誇る。大手のオペレーターはタンクコンテナ発祥の欧州に多く、世界のトップはStolt Tank Containers(英国)で所有タンクコンテナ数が35,395本。ちなみに日本の2位は(株)ニヤクコーポレーションの2,500本である。一方、生産については中国製と南アフリカ製が大半を占め、2017年の年間生産本数は48,500本であり、前年比9.0%増と好調を維持している。なお、(株)日陸が買収したInterflow(英国)は11,000本のタンクコンテナを所有しているが、活動の中心が欧州であるため、日本国内トップは実質的に同社ということになる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《MH》

提供:フィスコ

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