東芝、今期最終を一転黒字に上方修正・7期ぶり最高益更新へ

会社側からの【修正の理由】

（１）ウェスチングハウス社関連資産の譲渡に伴う業績影響　当社は、2018年１月18日付「当社保有のウェスチングハウス社関連資産の譲渡及び当社2018年３月末時点の株主資本の見通しについて」にて、ウェスチングハウス社（以下、WEC）関連代位債権及びその他債権の譲渡（以下、WEC関連債権譲渡）が2018年１月中に完了した場合、2017年度連結業績においては、WEC関連債権譲渡による売却益約2,400億円、税控除後で約1,700億円、及びメモリ事業の分割に伴う税額影響が減少されることによる約2,400億円を加えた合計約4,100億円が資本改善に寄与する見込みである旨、公表しておりました。債権譲渡は2018年１月22日（米国東部時間）に完了したため、今回、税引後当期純損益に、当該4,100億円及び、2018年１月18日付「連結子会社の持分譲渡による異動に関するお知らせ」にて公表のLC Collateral SPV LLCの譲渡による売却益約113億円を加えた合計約4,200億円の改善を織り込んでおります。（２）継続企業の前提に関する重要事象等の解消について　当社は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在し、そのことにより繰延税金資産の計上ができない状況でした。現時点までに、メモリ事業の譲渡実現の蓋然性が高まったこと、WEC関連債権譲渡の実現及び2017年12月５日付「第三者割当による新株式の払込完了に関するお知らせ」にて公表のとおり、増資が完了したこと等により、資金繰りや債務超過による財務体質への懸念解消を進めることができました。また、当社は、特定建設業の許可等を有している会社を承継会社とした会社分割を行うなどの対策を行いました。結果、特定建設業の許可等が得られないことで生じる事業への悪影響の懸念もなくなりました。これらにより、当社としては、現時点で、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は解消したと判断し、今回、再び繰延税金資産約1,100億円を計上し、その分、税引後当期純損益見込みが改善しております。（３）メモリ事業の非継続事業への組み替え　当社は、2017年９月28日付「東芝メモリ株式会社の株式譲渡契約締結に関するお知らせ」にてお知らせの通り、東芝メモリ株式会社（以下、TMC）の全株式を、Bain Capital Private Equity, LPを軸とする企業コンソーシアムにより組成される株式会社Pangea（以下、Pangea）へ譲渡する旨の株式譲渡契約をPangeaと締結しましたが（以下、株式譲渡）、その後、2017年12月13日付「ウエスタンデジタル社とのメモリ事業に関する和解について」にてお知らせのとおり、当社、TMCとウエスタンデジタル社は係属中だった仲裁及び訴訟を解決したこと、また譲渡完了に向けて必要な競争法当局の承認取得等の進展状況等を鑑み、株式譲渡実現の蓋然性が高くなったことから、今回、メモリ事業を、非継続事業へ組み替えました。組み替えにより、売上高で▲10,900億円、営業損益及び継続事業税引前当期純利益でそれぞれ▲4,400億円の影響があります。なお、当社は2017年10月23日付「当社2017年度連結業績予想の修正に関するお知らせ」にて株式譲渡が2018年３月末までに完了した場合は、約10,800億円（税引前）の改善影響があることを公表しておりますが、引続き、当該改善影響については織り込まない一方、メモリ事業の分割に伴う2017年度通期の税額費用のみを織込んでおります。　また、当社の足元の業績は、堅調に推移し、今回修正予想値には、前回予想値に対して、売上高は200億円、営業損益は100億円、継続事業税引前当期純利益では、WEC親会社保証の一括弁済によって、前回織り込んでいた為替変動リスクを回避したことによる改善影響、及び2017年11月14日付「東芝映像ソリューション株式会社の株式譲渡契約の締結について」にて公表の東芝映像ソリューション株式会社株式の譲渡による売却益等の合計600億円の改善を織り込んでいます。税引後当期純損益へは、当該改善に加え、同社株式の譲渡による税額影響等400億円を加えた1,000億円の改善を織り込んでおります。