4日の米国市場ダイジェスト:NYダウは799ドル安、イールドカーブの逆転を嫌気

市況
2018年12月5日 7時37分

■NY株式:NYダウは799ドル安、イールドカーブの逆転を嫌気

米国株式相場は下落。ダウ平均は799.36ドル安の25027.07、ナスダックは283.09ポイント安の7158.43で取引を終了した。米中貿易交渉の進展に懐疑的な見方が広がり、欧州株がほぼ全面安、米国株にも売りが先行。米国債イールドカーブ(長短金利差)が逆転して短期金利が長期金利を上回ったことから、米経済の景気後退への警戒感が強まり、終日大幅下落となった。ダウは一時800ドルを超す下落となった。セクター別では公益事業を除いて全面安となり、特に半導体・半導体製造装置や銀行の下落が目立った。

長期金利低下を受けて、シティ・グループ(C)、ゴールドマンサックス(GS)、モルガン・スタンレー(MS)などの金融関連株が軒並み下落。運輸・宅配のフェデックス(FDX)やユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は、モルガン・スタンレーによる目標株価引き下げを受けて、ともに軟調推移。ディスカウントストアのダラー・ゼネラル(DG)は、通期見通しを下方修正し下落。携帯端末のアップル(AAPL)はHSBCによる投資判断引き下げを受け売られた。一方で、自動車部品小売のオートゾーン(AZO)は、決算内容が好感され上昇した。

12月5日(水)は、ジョージ・ブッシュ(父)元米大統領の死去に伴う「国民追悼の日」となり、米国株式市場は休場となる。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米国株安を意識してリスク回避の円買い強まる

4日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円02銭まで上昇後、112円58銭まで下落し、112円78銭で引けた。米中首脳会談の合意内容に不透明感や懐疑的な見方が浮上しリスク回避の円買いに拍車がかかった。また、米国や世界経済の成長減速懸念を受けた10年債利回り低下に伴うドル売りも加速した。

ユーロ・ドルは、1.1409ドルから1.1319ドルまで下落し、1.1342ドルで引けた。ユーロ・円は、128円68銭から127円62銭まで下落した。株安を意識したリスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは、1.2816ドルから1.2659ドルまで下落した。欧州連合(EU)と英国のEU離脱協定を巡って議会との関係が悪化、メイ政権の政局不安が強まり、ポンド売りに拍車がかかった。ドル・スイスは、0.9946フランから0.9991フランまで上昇した。

■NY原油:NY原油先物は小幅高、米国株安を嫌気して上げ幅縮小

4日のNY原油先物1月限は小幅高(NYMEX原油1月限終値:53.25 ↑0.30)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比+0.30ドルの53.25ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時54.55ドルまで買われたが、通常取引の時間帯では米国株安を嫌気して52.67ドルまで下落する場面があった。石油輸出機構(OPEC)加盟国・非加盟国による協調減産への期待はあるものの、サウジアラビアのファリハエネルギー産業鉱物資源相はブルームバーグとのインタビューで「減産を進めるためには全ての国が足並みをそろえる必要がある」との見方を示している。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 26.99ドル -1.55ドル(-5.43%)

モルガン・スタンレー(MS) 43.12ドル -2.29ドル(-5.04%)

ゴールドマン・サックス(GS)184.31ドル -7.32ドル(-3.82%)

インテル(INTC) 47.75ドル -2.38ドル(-4.75%)

アップル(AAPL) 176.69ドル -8.13ドル(-4.40%)

アルファベット(GOOG) 1050.82ドル -55.61ドル(-5.03%)

フェイスブック(FB) 137.93ドル -3.16ドル(-2.24%)

キャタピラー(CAT) 129.32ドル -9.63ドル(-6.93%)

アルコア(AA) 30.40ドル -1.65ドル(-5.15%)

ウォルマート(WMT) 95.81ドル -2.94ドル(-2.98%)

スプリント(S) 6.16ドル -0.11ドル(-1.75%)

《SF》

提供:フィスコ

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