バリューシフトを意識した物色の流れに/オープニングコメント

市況
2021年5月11日 8時22分

11日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうである。10日の米国市場では景気回復期待も根強く、ハイテク株から景気循環株への移行が続き、ナスダックが大幅に下落。連邦準備制度理事会(FRB)が長期にわたり大規模緩和を据え置くとの見方から買い先行となり、NYダウは最高値を更新した後は、高値付近での利益確定売りに加えハイテクの売りに押され引けにかけて下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比300円安の29270円。円相場は1ドル108円80銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。米国では足元でバリューシフトは続いていたものの、この動きが加速しており、クオリティ株は大幅な下落となっている。フェイスブックなどの投資判断引き下げなども観測されており、指数インパクトの大きい値がさ株の影響がより大きくなりそうである。決算発表がピークを迎えていることから出来高は膨らみづらく、薄商いのなかで先物主導によってバイアスも強まりやすいところである。

まずは売り一巡後の底堅さを見極めることになりそうだが、29000円~29200円辺りでの底堅さが意識されるようであれば、次第に落ち着きをみせてくると考えられ、短期筋のショートカバーを意識した押し目買いも出てきそうである。とはいえ、参加者は限られており、短期筋による値幅取りにとどまろう。インデックスに絡んだ売買に影響を受けづらい銘柄のほか、バリューシフトを意識した景気敏感株などへ資金が向かいやすい。また、決算を手掛かりとした個別物色の流れが強まりやすいと考えられる。

一方でマザーズなど中小型株の一角については、ナスダックの下落影響を受けやすく、時価総額上位のマザーズ銘柄については神経質な展開が見込まれそうである。

《AK》

提供:フィスコ

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