“再上方修正”へ、22年3月期【業績上振れ】有力候補〔第1弾〕 <成長株特集>

特集
2022年3月31日 19時40分

22年3月期の業績予想を上方修正する動きが続いている。今年に入って通期の経常利益予想を上方修正した3月期決算企業は550社超と全体のおよそ4社に1社に上る。上方修正した企業について、4-12月期実績の修正した通期計画に対する進捗率を調べたところ、修正幅が保守的で一段の業績上振れが期待できる銘柄が多くみられた。そこで本特集では、4-12月期業績の対通期進捗率が高く、通期予想を“再度"上方修正する可能性のある銘柄を探った。

今回は第1弾として、時価総額400億円超の銘柄(銀行を除く)を対象に、(1)今年の1月から2月中旬にかけて22年3月期の経常利益予想を上方修正した、(2)4-12月期の経常利益が前年同期比で増益もしくは黒字に転換して着地、(3)4-12月期経常利益の通期計画に対する進捗率が85%以上、かつ同進捗率が過去5年の平均を10ポイント超上回る、といった条件を満たした34社を選び出し、進捗率が大きい順に記した。

なかでも、昨年の1月から2月に21年3月期の経常利益予想を上方修正し、本決算発表前に再度上方修正した実績がある、神戸製鋼所 <5406> 、マーベラス <7844> 、奥村組 <1833> は今年も有望だ。

また、4-12月期の経常利益が通期計画をすでに上回っている、エイチ・ツー・オー リテイリング <8242> 、小田急電鉄 <9007> 、相鉄ホールディングス <9003> 、サンリオ <8136> 、東急 <9005> 、スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> 、東武鉄道 <9001> 、JR九州 <9142> は業績上振れが濃厚とみられる。

理研ビタミン <4526> 、ゴールドクレスト <8871> 、日本コークス工業 <3315> 、日本冶金工業 <5480> 、ミズノ <8022> 、三菱自動車工業 <7211> 、KYB <7242> は予想PER10倍以下かつPBR1倍未満と指標面で割安感が強く、株価の水準訂正が期待できる銘柄としてマークしたい。

このほか、テレビ東京ホールディングス <9413> は、直近3ヵ月の10-12月期に四半期ベースの最高益を達成し、通期計画も最高益更新を見込む、いわゆる利益成長“青天井”銘柄としても注目される。

┌ 対通期進捗率 ┐┌─ 経常利益 ─┐ 予想

コード 銘柄名    4-12月  5年平均 通期計画 4-12月   PER

<8242> H2Oリテイ   402   85.3    500  2012  9.5

<9007> 小田急      189   88.6   4300  8144  74.0

<9003> 相鉄HD     171   88.0   1500  2560   -

<8136> サンリオ     130   86.3   1900  2465  80.8

<9005> 東急       127   85.8   30800  39058  95.8

<9684> スクエニHD   109   78.0   50000  54441  18.6

<9001> 東武       106   77.8   21500  22781  67.6

<9142> JR九州     101   82.9   6900  6967  40.2

<9413> テレ東HD   99.0   85.5   8200  8117  10.3

<7832> バンナムHD  96.5   85.7   99000  95558  30.5

<4526> 理ビタ     96.5   83.7   5000  4826  2.6

<5406> 神戸鋼     96.1   82.9   82000  78788  4.7

<8871> ゴールドクレ  95.5   73.4   11200  10696  7.9

<2737> トーメンデバ  95.4   78.9   8200  7822  7.1

<6724> エプソン    95.2   81.3   83000  79018  10.1

<7844> マーベラス   93.1   74.6   4500  4190  14.1

<7203> トヨタ     92.0   76.4  3520000 3237553  12.3

<1833> 奥村組     91.9   73.3   13000  11941  9.8

<7906> ヨネックス   91.5   56.0   6800  6223  16.0

<6925> ウシオ電    89.7   78.4   14000  12562  20.0

<3315> 日本コークス  89.7   63.0   11000  9866  6.2

<5449> 大阪製鉄    89.6   74.9   4000  3583  22.8

<6258> 平田機工    89.4   71.4   4500  4024  18.7

<5480> 冶金工     89.2   63.2   12000  10707  4.5

<3635> コーテクHD  89.1   62.6   43500  38761  19.7

<5714> DOWA    89.0   67.4   72500  64494  7.2

<7269> スズキ     88.6   73.5  230000 203869  13.6

<6406> フジテック   88.4   77.8   15400  13618  23.3

<1982> 日比谷設    88.4   34.2   5500  4864  10.8

<8022> ミズノ     88.3   58.9   9500  8384  8.3

<8766> 東京海上    87.6   75.0  570000 499123  11.8

<7211> 三菱自     87.3   75.4   70000  61080  9.8

<7242> KYB     87.0   59.4   25500  22181  4.0

<5988> パイオラック  86.2   75.6   5600  4827  13.9

※経常利益の単位は百万円。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.