株価指数先物【寄り前】 4万0250円から4万0500円辺りでのレンジを想定

市況
2024年3月29日 7時55分

大阪6月限ナイトセッション

日経225先物 40390 +160 (+0.39%)

TOPIX先物 2761.0 +11.5 (+0.41%) 

シカゴ日経平均先物 40360 +130

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

28日の米国市場は、NYダウ S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。NYダウは続伸で、1週間ぶりに史上最高値を更新。S&P500指数は連日で史上最高値を更新している。米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事の前日取引終了後の講演における発言を受けて、米当局は利下げを急がないとの観測が強まった。ただし、朝方発表された2023年10-12月期の実質国内総生産(GDP)確定値が改定値から上方修正されたほか、3月の米ミシガン大学消費者マインド指数についても速報値から上方修正され、米経済のソフトランディング期待が支えとなった。

もっとも、米金融当局が重視する個人消費支出(PCE)価格指数の発表を29日に控えているほか、グッドフライデー(聖金曜日)の祝日で3連休となるため市況参加者は限られた。S&P500業種別指数はエネルギー、耐久消費財・アパレル、公益事業が上昇した半面、自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、消費者サービスが下落。

シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比130円高の4万0360円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円安の4万0210円で始まり、その後はロング優勢のなかで4万0300円を回復。買い一巡後に4万0180円と再び下落に転じる場面も見られたが、米国市場の取引開始後に切り返すと、一時4万0410円まで上げ幅を広げた。中盤以降は4万0290円~4万0390円辺りでの保ち合いが続き、4万0390円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。昨日は後場に入り年金資金とみられるリバランスの影響から4万0080円まで売られる場面が見られ、支持線として機能していたボリンジャーバンドの+1σを一時下回った。ただし、その後下落幅を縮めたほか、ナイトセッションにおいても+1σを上回って推移していたため、+2σとのレンジは継続している。

本日も新年度相場入りで新規資金の流入が期待される一方で、機関投資家による利益確定の売りが入りやすいとの見方もある。29日は主要国が祝日で休場となるため、海外投資家のフローも限られることから、トレンドは出にくいものの、下値の堅さが意識されやすいだろう。

そのため、+1σ(4万0210円)を支持線とした、オプション権利行使価格の4万0250円から4万0500円辺りでの狭いレンジを想定する。昨日は日経平均株価の4万円割れを狙ったショートの動きも入ったとみられ、4万0500円辺りをクリアしてくると、ショートカバーを誘い込む可能性もあるため、権利行使価格の4万0750円辺りに切り上がる展開も意識しておきたい。

また、米国では金融当局が重視するPCE価格指数の発表を控えており、オーバーウイークのポジションは避けてきそうである。そのため、前日の下落に対するカバーも入りやすいと考えられ、+1σ辺りでの底堅さが続くようだと、カバー狙いのロングに向かわせそうだ。

28日のVIX指数は13.01(前日は12.78)に上昇した。13.00を挟んだ小動きであり、方向感は定まらなかった。PCE価格指数の結果によっては、祝日明けにトレンドが出やすいと考えられるものの、FRBは年央にも利下げに転じるとの見方が引き続き相場を支えるなか、リスク選好姿勢からショートカバーが入りやすい需給状況は継続しているとみておきたい。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.63倍に上昇した。TOPIX型優位のなか、一時14.55倍に低下する場面も見られたが、後場半ば以降の年金資金によるリバランスの動きを受け、25日移動平均線を捉えてきた。ナスダック指数の下落の影響が指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる可能性はあるものの、配当再投資や日経平均構成銘柄の銘柄入替による需給が一巡してくることで、ややNTロングに振れる展開もありそうだ。

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