【クラファン】粉薬を瞬時に識別 一包化散薬鑑査装置で調剤過誤ゼロを目指すウィズレイ、3月5日募集開始
独自の一包化散薬鑑査装置を手掛ける株式会社ウィズレイ(岡山市北区)が、株式投資型クラウドファンディング(新株予約権型)による出資を募集します。申し込みは3月5日19時30分開始を予定しています。
・ | 新株予約権型 |
・ | 目標募集額:1000万円、上限募集額:3500万円 |
・ | VC出資実績あり |
・ | 事業会社/CVC出資実績あり |
・ | 類似上場企業:サスメド <4263> [東証G]、カルナバイオサイエンス <4572> [東証G]、ヒューマンメタボロームテクノロジーズ <6090> [東証G]、フェニックスバイオ <6190> [東証G]、WDBココ <7079> [東証G] |
調剤過誤による事故ゼロを目指して起業
(出典:イークラウド)
※ラマン分光法:光を物質に照射したとき、光が物質と相互作用することで出てくる、入射光と異なる波長を持つ「ラマン散乱光」を用いて物質の評価を行う分光法(同社注)
ウィズレイは大手調剤薬局チェーン、大手ドラッグストアチェーン、病院などで一包化散薬鑑査装置「コナミル」の試験導入を進めており、2025年4月からの本格導入を目指しています。今後は、国内で培った光技術と医薬品識別のビッグデータを活用し、偽造医薬品問題が深刻な海外市場へ展開するためのプロダクト開発を計画中です。
高まる「医薬品の取り違え」への危機感
同社によると、全国の調剤薬局は約6万軒。医薬品が手軽に入手できるようになり、薬局は「国民の健康を支える身近な拠点」として期待される一方で、薬剤師の業務は多岐にわたっているそうです。
具体的には、処方せん通りの調剤のほか、服薬指導や疑義照会(処方せんに疑問点があれば医師に確認)、健康相談などがあり、業務量が急速に増加しているといいます。
(出典:イークラウド)
現在、調剤現場では「医薬品の取り違え」に対する危機感が高まっているといい、薬剤師が「本当にこの薬で合っているのか」などの不安や疑問を解消せずに薬を渡してしまうことで、重大な調剤事故につながる可能性があるそうです。
特に、複数の錠剤を粉砕し一包化した「粉薬」(散薬)は、最終チェック(鑑査)が最も難しい薬の一つであり、粉にしてしまうと、見た目だけで何の薬かを見分けることはほぼ不可能だといいます。
多くの薬局では、粉薬の鑑査において、調剤記録や処方せんとの照合、複数人での確認など人的なチェックを行っていますが「限られた人員でのチェックには限界があります。どれだけ注意深く確認しても人間はミスを起こします。現場の薬剤師は常に大きなプレッシャーにさらされているのです」(同社)。
たった4秒で薬剤特定、「コナミル」シリーズ
ウィズレイが開発している、近赤外分光法とデータベースを組み合わせた一包化散薬鑑査装置「コナミル」シリーズは、調剤され、一包化された粉薬を開封することなく識別できるのが特徴です。
薬剤の特定にかかる時間はわずか約4秒。近赤外線を照射し、その反射光から得られる波形(スペクトル)データをデータベースの薬剤データと照合して、一包化された粉薬が処方せん通りの内容であるか確認します。
各薬剤が持つ固有の波形データを蓄積した独自のデータベースが「コナミル」の高精度識別を支えており、クラウドと連携することで、常に最新の薬剤情報をデータベースに反映させ、さまざまな状況に迅速に対応可能です。
①低価格の携帯型端末「コナミルモバイル」
(出典:イークラウド)
手のひらサイズで持ち運びが容易なため、薬局内での移動、在宅医療や災害医療現場など、場所を選ばず薬剤を識別し、測定結果をその場で確認・記録できます。
現場で必要な機能に絞ることで、小型・軽量化、50万円を切る低価格を実現。一般的に製薬メーカーや研究機関で使用されている数百万~数千万円の高額な大型分光分析装置と異なり、薬局チェーンでの全店舗導入を視野に入れた価格設定としたそうです。
②識別+計量、1台2役の据え置き型「コナミルベース」
(出典:イークラウド)
重量鑑査にも対応した据え置き型。成分鑑査と重量鑑査を同時に行うことで、調剤業務全体の効率化につながります。
今後の成長に向けて
調剤過誤による事故ゼロを目標に、「コナミル」シリーズを軸とした事業展開で国内市場の基盤を確立した後、偽造医薬品が蔓延するグローバル市場への進出を目指す計画です。
(1)国内市場での基盤確立
まずは国内調剤薬局市場での「コナミル」シリーズ普及に注力したいと考えています。
また、総合病院や複数薬局における試験導入で得られた知見や、薬剤師の口コミも活用し、市場での認知度向上を推進。展示会へも積極的に出展し、製品の認知度を向上させ、新規顧客を獲得していく計画です。
(2)事業領域の拡大とグローバル展開
中期的には、「コナミル」で用いる医薬品の識別技術を発展・応用し、国内外で事業領域を拡大していく計画です。
粉薬を識別する技術を液体医薬品の識別に応用し、病院における点滴の成分や濃度をリアルタイムでモニタリングする技術を開発することで、医療現場の安全管理をさらに強化することを目指すといいます。
「介護施設など医薬品を扱う他の現場への導入、将来的には警察・税関と連携した違法薬物検査への導入も視野に入れています」(同社)
一方で、世界の偽造医薬品市場は年間数十兆円規模と推定されており、同社は「コナミル」を通じて、国内外から医薬品の波形データを収集、蓄積、解析することで、この問題に立ち向かっていく方針です。
「まずは、偽造医薬品による健康被害が深刻な東南アジアなどの新興国を中心に事業を展開し、対象地域を拡大していくことで、グローバルな調剤の安全性向上と偽薬の流通防止を目指します」(同社)
(3)EXIT戦略
IPOを検討していますが、グローバル展開の加速につながる可能性の高い大手医療機器メーカーや製薬会社、調剤薬局チェーン等とのM&Aは積極的に検討していく予定です。
(出典:イークラウド)
株主構成
同社は、以下の事業会社などから出資を受けています(一部抜粋)。
・浜松ホトニクス <6965> [東証P]
・株式会社リバネスキャピタル
・尾道産業株式会社
類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)
・サスメド <4263> [東証G]
・カルナバイオサイエンス <4572> [東証G]
・ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ <6090> [東証G]
・フェニックスバイオ <6190> [東証G]
・WDBココ <7079> [東証G]
発行者・募集情報
商号:株式会社ウィズレイ
所在地:岡山市北区本町6-36 第一セントラルビル 4F
URL:https://wizray.jp/
代表取締役:森山圭
資本金:23,143,759円
発行可能株式総数:5300株
発行済株式総数:614株
設立年月日:2019年7月11日
決算期:7月
募集新株予約権の数(上限)
350個
募集新株予約権の払込金額
1個あたり 100,000円
申込期間:2025年3月5日(水)~3月19日(水)
※上記申込期間のうち募集期間は3月5日~3月18日。早期終了の場合、予定した申込期間の最終日よりも早く、申し込みの受付を終了することがある。
払込期日
2025年4月7日(月)
目標募集額
1,000万円
上限募集額
3,500万円
投資金額のコース及び株数
10万円コース(1個)
20万円コース(2個)
30万円コース(3個)
50万円コース(5個)
特定投資家向けコース
100万円コース(10個)
200万円コース(20個)
300万円コース(30個)
500万円コース(50個)
1,000万円コース (100個)
資金使途
①調達額1,000万円(目標募集額)の資金使途
薬剤識別用アプリ改変:300万円
事務所賃借料:110万円
実証試験用装置製造:105万円
人材確保:100万円
展示会出展費用:70万円
医薬品調達:66万円
海外調査:50万円
手数料:197万円
②調達額3,500万円(上限募集額)の資金使途
人材確保:1,250万円
薬剤識別用アプリ改変:700万円
実証試験用装置製造:280万円
医薬品調達:201万円
事務所賃借料:165万円
展示会出展費用:110万円
海外調査:100万円
手数料:692万円
連絡先
株式会社ウィズレイ
090-8241-0542
moriyama@wizray.jp
※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、イークラウドの下記ページをご覧ください。
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