【野村グループ】豪マッコーリー傘下の米欧資産運用事業を18億ドルで買収
野村ホールディングス <8604> [東証P]は4月22日、豪マッコーリー・グループ傘下で、米国で伝統的資産のアクティブ運用を中心とするパブリック・アセットマネジメント事業を展開する企業の全株式と、欧州での同事業に関する全株式を取得することで合意したと発表した。買収総額は約18億米ドル(約2584億円・1米ドル=143.57円換算)で2025年12月末までに完了する予定。
マッコーリーの米欧におけるパブリック・アセットマネジメント事業では個人、保険会社、その他機関投資家向けに株式、債券、マルチアセット戦略の投資商品を提供しており、運用資産残高は約1800億米ドル。米国では、リテール販売プラットフォーム上位10社のうち9社との販売ネットワークを構築している。
野村ホールディングスでは、インベストメント・マネジメント事業を戦略分野の一つと位置付けており、買収完了後、インベストメント・マネジメント部門の運用資産残高は約5900億米ドルから約7700億米ドルへと拡大。また、同残高に占める海外の比率は35%超となる見込み。
同社は買収について、「インベストメント・マネジメント部門のグローバルなプレゼンスを向上させ、特に米国におけるプラットフォームの強化と、パブリックに加えてプライベート領域のさらなる拡大・強化につながるもの」としている。
■買収対象事業の内容
| 対象事業 | マッコーリー・グループの米国および欧州の株式、債券、マルチアセット戦略等のパブリック・アセットマネジメント事業 |
| 事業拠点 | フィラデルフィア、カンザスシティ、ウィーン、ルクセンブルク等 |
| 従業員数 | 約700名 |
| 管理報酬(手数料控除後)(※1) | 約7億米ドル(※2) |
| 運用資産残高(※1) | 約1800億米ドル <商品の内訳(概算)> 株式50%、債券40%、マルチアセット10% <販路の内訳(同)> 個人投資家50%、保険会社35%、その他機関投資家15% <地域別の内訳(同)> 米国90%、米国外10% |
(※1)買収対象となる事業全体の2024年9月末時点の概算値(未監査)。また、管理報酬(手数料控除後)は同月末時点の年換算値。
(※2)対象事業の管理報酬(手数料控除後)以外の経営成績・財政状態は守秘義務により非開示。
株探ニュース