【クラファン】スギ薬局も導入　“わずか3滴”でできる次世代血液検査のナッジヘルステック、5月14日募集開始

薬局で受けられる「次世代型血液検査サービス」を展開するナッジヘルステック株式会社（東京都中央区）が、株式投資型クラウドファンディング（新株予約権型）による出資を募集します。申し込みは5月14日19時30分開始を予定しています。

3滴ほどの採血で高精度の検査を実現

（出典：FUNDINNO）

ナッジヘルステックの中摩貴浩代表は日機装 <6376> [東証Ｐ]で首都圏エリアの営業責任者を経験。豊富なネットワークを構築するとともに、在宅医療事業や深紫外線LEDを活用した新規事業の立ち上げを主導するなど、さまざまなプロジェクトをけん引してきました。

ナッジヘルステックには看護師や臨床検査技師、管理栄養士のほか、研究機関との共同研究を通じて医学博士号を取得したメンバーなど多彩な人材が集結。医学顧問として医師2名も参画しており、全国の医師や大学教授からも支援を受けるなど、強固なネットワークを有しています。

（出典：FUNDINNO）

同社は微量採血管を用いた指先採血技術を核に、薬局やドラッグストアで受けられる「次世代型血液検査サービス」を展開しています。

同サービスでは、出資企業のニプロ <8086> [東証Ｐ]が開発した採血管を用いて、指先から3滴程度（100μL＝0.1mL）の血液を採取し検査。従来の微量検査に比べ、身体への負担の大幅な軽減に成功しています。

採血後も、遠心分離処理や冷蔵保管など厳格な品質管理体制を構築しており、医療現場でも使用できるレベルの信頼性を担保しつつ、誰でも身近な場所で高精度な血液検査を受けられる環境を実現。「ユーザーは数日後にWEBサイトから検査結果を閲覧でき、生活習慣の改善に向けたアドバイスも受けられます」（同社）。

全国で2000店舗以上を展開するスギ薬局等と提携しており、2024年10月から検査サービスを開始し、東京・大阪エリアの計14店舗で展開、今後も順次、取り扱い店舗数を拡大していく計画です。

現在、検査結果返却のさらなる迅速化、検査項目数の拡充のほか、ユーザーが健康データをより手軽に管理できるアプリも開発中。「将来的には、ホルモンバランス、美容、体質傾向など広範な生体データの可視化を目指し、『必要な血液検査をわずか1滴レベルで完結させる』ことを究極のゴールに掲げています」（同社）。

同社は「成長のための課題」「解決方法」として以下を挙げています。

【成長のための課題】

・検体数の増加による検査コストの低減

・薬局での指先採血の認知拡大

【解決方法】

・全国のドラッグストアとの提携

・電車内広告への出稿やSNSでの発信などプロモーションに注力

医療体制や血液検査の課題に向き合う

（出典：FUNDINNO）

同社によると、政府は軽症に対する薬局での対応を促す「スイッチOTC」を推進していますが、薬局が得られる患者の情報は処方せんやお薬手帳に限られ、ドラッグストアでは医師の処方がない場合、何を基に判断すべきか迷う場面も少なくないそうです。

また、オンライン診療についても、医師が得られる情報は限定的で、検査や触診ができず、自宅での測定も体温などに限られるため、高精度の診断のためには課題があるといいます。「体制の未整備を背景に、日本の医療機関におけるオンライン診療の導入率は約15％と依然として低い水準のままです」（同社）。

一方、血液検査は一般的に約10～15mLの採血が必要ですが、採血が難しい幼児や女性の場合はやり直しになるケースも多く、看護師の負担や機器コストの増加のほか、穿刺（針刺し）による患者の肉体的・精神的ストレスも大きいと同社は考えています。

微量での採血検査が注目されているものの、検査の測定手技や管理体制に課題があるため、普及は進んでいないといい、また、自宅でできる検査サービスは健康意識の高いユーザーに限られるほか、穿刺の怖さから適切に採血できないという問題もあるそうです。

「弊社は医薬連携を推進するポジションとして、身近な場所で安心感のある健康支援が受けられる体制構築を目指します。検査には高精度かつ低侵襲な微量採血技術を用いることで、より多くの方が気軽に自分の健康と向き合うきっかけを提供してまいります」（同社）

市場の魅力・事業内容・ビジネスモデル・特徴

（出典：FUNDINNO）

厚生労働省が「健康サポート薬局」制度を通じて、薬局を地域住民の健康相談や情報提供の拠点としようとする中、大手ドラッグストアチェーンをはじめ各薬局も取り組みを開始。スギ薬局は、健康状態にかかわらず人の一生涯を支える「トータルヘルスケア戦略」を掲げ、店舗に健診結果を持参すれば生活習慣病のリスクが分かる「生活習慣病リスクレポート」サービスを展開しています。

「弊社の検査サービスは、薬局における服薬指導と、患者の状態に合わせた適切な処方や受診勧奨を行うことで病気の早期発見、さらに薬局の利益向上と差別化に貢献できると考えています」（同社）

また、国内の健診・人間ドック市場は2023年度に約9440億円、今後も堅調な成長が見込まれており、過去1年間に健診（特定健診や人間ドックも含む）を受診した40～74歳の男女の割合は男性約73.1％、女性約65.7％にとどまるそうです。

一方、同社のサービスは従来の健康診断の“代わり”ではなく、より定期的かつ手軽に受けられる「健診の合間を埋める」検査としての地位を目指しており、また、オンライン診療や在宅介護、看護などの分野とも親和性が高く、多様なヘルスケアシーンでの活用を見込んでいます。

国内の薬剤師の数は世界的にも最多の水準にあり、薬局は全国に約6.2万軒とコンビニエンスストアよりも多く、ドラッグストアは約2.3万店舗超。「こうした豊富な人的資源と拠点数は、弊社の検査サービスの社会実装における大きな後押しとなると考えています」（同社）。

（出典：FUNDINNO）

同社のトータルヘルスケアサービス「nudge（ナッジ）指先採血」は独自の微量採血管を用いて、薬局の調剤窓口で指先から採血を行うというものです。

経験豊富な薬剤師が採血の手順やコツを教えてくれるため、不安を感じることなく、また、最短翌日～5日以内にWEBサイトで自身の分析結果を閲覧でき、体調の変化を定量的に把握した上で食事や運動、生活習慣の改善に役立つアドバイスを得られます。

「定期的に検査を実施していただくことで、結果履歴・数値の変化もグラフ化して配信しています。この検査システムは特許を申請済みです」（同社）

また、ニプロの全面協力により実現した微量採血管は医療機器の認証を取得しているほか、分離剤による血清分離が可能で、より新鮮な状態での長期間保存を実現。スギ薬局等との連携により、2024年10月に5店舗から社会実装を開始し、現在は東京・大阪エリアの計14店舗で、数百の検体を測定しています。

（出典：FUNDINNO）

同社の収益モデルは、提携先のドラッグストアで、検査項目に応じた利用料をユーザーから受領するというものです。

将来的には月額制のサブスクリプションモデルに移行し、定期的な検査と改善アドバイスのフィードバックを提供、ストック型の収益構造を確立したいといいます。また、女性をメインターゲットに肌診断や腸内環境、ホルモンバランスなど特定の健康ニーズに対応したパッケージ化（回数分チケット販売等）も検討中です。

法人向けにはユーザーの管理システムと合わせて提供し、健康経営や福利厚生の一環として導入を推進していく計画。「健康保険組合や企業等に検査費用を負担いただくことで、ユーザーの負担を減らすことが可能だと考えています」（同社）。

（出典：FUNDINNO）

同社は自社の強みとして、医学的専門性とテクノロジーを兼ね備えた盤石な組織体制とサービスの設計・推進力を挙げています。

信頼性の高いサービスを提供するため、看護師や臨床検査技師、栄養士など多数の医療専門人材が在籍しているほか、医学顧問として杏林大学医学部主任教授の石井晴之氏や、糖尿病・医療DXの専門家らから、サービスについてアドバイスを受けているそうです。

サービスについては、全国規模のドラッグストアや地域密着のドラッグストアグループとの連携により、取りこぼしのないアプローチを可能とする体制を強化。また、採血からデータ分析、結果提供までを自社で管理し、迅速な結果報告を行っています。

「また、一般的な血液検査で問題視されている血液の輸送・保管・廃棄コストを抑えることが可能で、プラスチックの削減や廃棄における熱などの環境負荷の低減にも貢献しています」（同社）

今後の成長に向けて

（1）将来的なExitはIPOを計画

（出典：FUNDINNO）

（出典：FUNDINNO）

（2）短期計画

利用者の増加に向けては、検査にかかるコストの引き下げが必要だといい、その実現には、検体数の増加や研究機関へのデータ販売などにより収益性を高めることと、その前提として、認知の拡大が欠かせないと考えています。

大阪・関西万博開催に合わせて大阪地区で営業強化を図るとともに、全国的には薬局店舗での採血サービスを提供するほか、提携企業のポイントや会員サービスとの連携も視野に入れ、認知度向上を目指す方針です。

採血可能拠点の拡充については、提携中のスギ薬局のほか、複数の大手ドラッグストアチェーンとの交渉を推進。法人向けには、ジム、ピラティス、整体などの健康支援サービスを提供する企業や生命保険会社とのアライアンスも進行しており、BtoB市場への展開も強化していくといいます。

2025年夏には、結果の閲覧やアドバイスの確認だけでなく、健康活動へのリコメンド機能を搭載したアプリをリリース予定。「今後は血液データだけでなく、多くのヘルスケアアプリとの連携や家族でのヘルスケアデータ管理、AIによる多角的なデータ解析などができる機能を実装していく予定です」（同社）。

中長期的には、PHR（Personal Health Record）を集約するプラットフォーマーとしての地位の確立を目指しています。

個人の継続的な血液データは希少性が高く、栄養ドリンクメーカーや食品・製薬会社など、未病層へのアプローチを狙う企業にとって価値の高いデータベースになると同社は見ています。

「『nudge指先採血』サービスを通じて生活者のセルフケアを支えるだけでなく、未来の健康を支える基盤となることを目指しています」（同社）

株主構成

同社は以下の事業会社より出資を受けています。

・ニプロ <8086> [東証Ｐ]

・スギメディカル株式会社

・株式会社サナス

類似上場企業（業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業）

・データホライゾン <3628> [東証Ｇ]

・ソフトマックス <3671> [東証Ｇ]

・Ｗｅｌｂｙ <4438> [東証Ｇ]

・くすりの窓口 <5592> [東証Ｇ]

・ＭＲＴ <6034> [東証Ｇ]

発行者・募集情報

■募集新株予約権の発行者の商号及び住所、資本金等

ナッジヘルステック株式会社

東京都中央区日本橋横山町6番8号

資本金：84,800,000円（2025年3月21日現在）

発行済株式総数：1,280株（同）

発行可能株式総数：5,000株

設立日：2019年6月21日

決算日：3月31日

■本新株予約権の発行者の代表者

代表取締役　中摩貴浩

■本新株予約権の数（以下の個数を上限とする）

9,996個

■本新株予約権の払込金額

1個当たり　10,000円

■投資金額のコース及び個数

120,000円コース（12個）

240,000円コース（24個）

360,000円コース（36個）

480,000円コース（48個）

1,200,000円コース（120個）

2,400,000円コース（240個）

3,600,000円コース（360個）

4,800,000円コース（480個）

9,960,000円コース（960個）

※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、480,000円コース（48個）までしか申し込みできない。特定投資家口座からの申し込みの場合、9,960,000円コース（960個）を上限とする。

■申込期間

2025年5月14日～5月22日

■目標募集額

30,000,000円（上限募集額　99,960,000円）

※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は79,920,000円とする。

■払込期日

2025年6月16日

■資金使途

・目標募集額達成時の資金使途内訳

調達額3,000万円を以下の目的に充てる予定。

システム開発費　1,621万円

営業人件費　718万円

手数料　660万円

・上限募集額達成時の資金使途内訳

上記に追加し、調達額6,996万円（目標募集額3,000万円と上限募集額9,996万円との差額）を以下の目的に充てる予定。

システム開発費　2,000万円

広告宣伝費　375万円

営業人件費　3,081万円

手数料　1,539万円

■連絡先

電話番号：03-6824-5575

メールアドレス：fund-nudge@nudge-ht.jp

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。

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